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展開早いです（汗


「でさー、紅茶とか酒とかも暇な時飲めるから俺はバーテンダーになりたい訳よ」
「…へぇ…飲んでいいんだ……僕は……ポケモンドクターかな……ポケモン好きだし…一匹でも多く、助けたいし…」
「ってか、イルカのなりたい理由がまともじゃねぇ…」

ミオシティまでの道のり、私達は将来の夢について夢中で話していた。
話を聞いているとルイはお酒と紅茶が好きだから暇な時に飲めると言うバーテンダーになりたいらしい。瀘慧はポケモンが好きで一匹でも助けたいからポケモンドクター。
…と言うか、お酒が好きって…まさか、未成年飲酒…

「…貴方、お酒飲んでるの？」
「あー……たまーにな」

私が試しに尋ねてみると、ルイは何気ない顔で答えた。…よく怒られないわね…周りの人に。
まー、そんな調子で話している。
ミオシティに近づくにつれて潮風の香りが強くなる。


ミオシティに辿り着き、私達はポケセンで部屋を取り、船のチケットを買う。
船の時間まで少し時間がある…が、あると言ってもほんのちょっとだ。結局、さっさかと船へと乗り込んだ。船内には部屋があって、今晩だけその部屋で過ごす事になった。
…船が出港し、波に乗って船は揺れる。

「そーいや、この船ってクチバシティに着くんだよなー」
「まぁ、そうだな。そこからセキエイ高原に向かえば良い話だな」
「………ヤマブキ、ハナダ、ニビ、トキワ…を通って行くみたいだね………」

机にカントーの地図を広げながら話す。…４つの街通って、セキエイ高原…結構遠いわねぇ…
少しウンザリしながらも仕方ないと自分に言い聞かせる。
船はそんな私達をシンオウの地からカントーの地へと送るため、波に揺れながら海を進んでいた。



次の日―

「へぇー。ここがカントーかぁ。初めて来た」
「…僕も…」
「初めてなのか」

船は無事、カントーに辿り着き、クチバシティに居た。
時間はまだ早朝で今から出発する事も出来る。潮風が頬を撫でる様に吹いている。
目の前には広い海。足元は海までの距離、ギリギリの淵。

「…海って…綺麗だよね…」
「まー、見る分にはなー」
「ん？お前、どういう意味だよ」

瀘慧が海を見て呟くと、ルイはクッキーを頬張りながら言った。それに対して想現真は尋ねる。
ルイは苦笑しながら答えた。

「あぁ、俺泳げないから」
「…へー…そうなんだ…」
「マジで　KA☆NA☆DU☆TI」
「……」

瀘慧は意外そうにいい、ルイは笑いながらそう言う。この時、想現真はニヤッと笑って、

「そうか。じゃ、練習して来い☆」
「へ？」

ドボン！
ルイの足を思いっきり蹴った。ルイはバランスを崩して海へと見事に落ちてしまった。

「…あ…み、道川くーん…」
「ちょ！ま、マジで…！」
「……」

瀘慧は心配そうに声をかける。ルイは必死に足掻いて陸へと手を伸ばす。一方で、この事件の張本人は満面の笑みだった。
…ドSと言うか…冷酷と言うか……言えるのは…

私の知ってる想現真じゃないし

こう感じたのは私だけじゃないはず。そう考えている内にルイは何とか瀘慧の手を取り、陸へと上がってこれた。そして、想現真の方をすっ………ごい満面の笑みで見て、

「ビックリしましたねぇ？想ちゃんー？」
「ざまぁ」

急にルイは敬語で話し始めた。想現真は黒笑みで呟く。…いつか倍返しにされても知らないから…
まー、その後はルイのウルガモスの熱風で服を乾かして、私達は早速、ヤマブキシティを目指して出発した。暫く、ルイはずっと凄い笑顔で敬語を使って話していた。
…道川ルイは凄いキレると敬語になって私達の知ってるルイそのままになる。
…想現真は凄いキレるとドS…上から目線になる。