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私のトレーナー

著編者 : 窮爽

20ターン目 約束一刀両断

著 : 窮爽

イラスト : 窮爽

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画質悪くてすいません><アナログで書いて、DSIで撮ったので(汗
あと、見切れててごめんなさい<(_ _)>
それでは、どうぞ!

「なーなー、今日祭りがあるんだってよ」

喫茶店でお茶をしているとルイが外に張ってあるポスターを指差しながら言った。
ポスターにはコトブキシティで開かれる夏祭りの事について書かれていた。
ルイは紅茶を一口口にして言う。

「お前等で行ってきたら?」
「行かねぇよ」
「…レパルダスはどう?」

想現真はそう言ってクリームソーダのアイスを口にし、アイスを口に入れたままメロンソーダをストローで吸った。メロンソーダはシュワシュワと小さく音を立てて泡が浮き上がって行く。
瀘慧は私に微笑みながら尋ねて来た。そうねぇ…

「面白そうだし、行ってみたいって思うけど?」
「…そっか…じゃあ、僕行くよ…」

私の答えを聞いて瀘慧は笑顔で言った。
それを見てルイは想現真に苦笑しながら言う。

「お前もさー、行ってきたらいいのに」
「だったらお前が行けよ。人混みは嫌いなんだ」
「俺だって人混み嫌いだし。こうしてゆっくり紅茶を飲んでる方が楽しいしな」

想現真はソーダを吸い、ストローでルイを指して頬杖をつき言った。
ルイは外を見ながら紅茶を飲む。…人酔いって奴?
そう考えていると突然、気楽な声が聞こえて来た。

「エー。良いじゃん。夏祭り。浴衣が引き立つし、和の強調ってヤツ?楽しいしさー」
「…ところで、俺の肩は肘掛じゃねぇんだけどな?」

見ると、浴衣の男性が隣の席から体を乗り出してルイの肩に頬杖をつき、ニッコリ笑顔で居た。
ルイはそれに対して同じくニッコリ笑顔で言う。…あ。あの時の道で居た…
男性は『アー、ゴメンゴメン』と言って肩から肘を離す。

「ネー、行こうよ?ねー」
「てか、お前いきなり出てきてそれかよ。というか、この中に知り合い居んのか!?」

想現真は今度はスプーンで男性を指して言った。男性は『ンー?居ないけど?』と右手を顔の前で振りながら苦笑して言った。…初対面に対して…ある意味凄いわ。
と思っていると男性は微笑みながら言う。

「マ、ボクは友好的だから♪自己紹介でもしようよ。ボクは臥龍岡 美夜(ながおか みや)」
「いつの間に自己紹介になってるのやら…俺は道川ルイ。ハーフだ」
「想現真」
「…石垣…瀘慧…」

美夜の提案で皆自己紹介をする。…変わり者っぽいわね…
私はそんな事を考える。すると、ルイはいつもの様に紅茶風味と紅茶味のクッキーを差し出す。

「クッキーやるよ」
「ア、ボクいいや。洋菓子嫌いなんだよね。というか、洋風自体嫌い」
「え、紅茶とかマジでおいしいのに」
「ソれだったら抹茶とか緑茶の方が好きだよ」

美夜はそう言って断る。…だから浴衣?…毎日3食和食なのかしら…
すると、想現真は美夜に尋ねる。

「てか、お前が何の用で俺達の所に居んだよ」
「アー、それはね―」

美夜が答えかけた時、携帯が鳴った。美夜の携帯らしく、演歌が流れていた。
…どんだけ…
美夜は『ア、マコちゃんだ』と電話に出る。

「ハイー?」
『ハイー?ちゃうわ、ボケ!!うちとのバトルはどうなったんや?!』

そんな怒鳴り声が携帯から洩れてくる。…誠ね…
声を聞いた瞬間に私は分かった。美夜は爽やかな笑顔で言う。

「アハッ☆だってー、ボク喧嘩嫌いだしぃー…結果は分かってるし?」
『はぁ!?もう一回言ってみぃ!!』
「アレー?マコちゃん、耳おかしくなっちゃった?ボク、短気サンは嫌いだよー?じゃーねー」

美夜はそう言って携帯を切った。…うわー…これウザいわねー…
私は密かにそう感じていた。美夜は笑顔で言う。

「五月蝿くてゴメンねー。マコちゃん、短気サンだから♪」
「ってか、何で来た」
「ア、そーそー」

想現真の言葉に美夜は思い出したように言う。美夜は巾着袋から何かを探しながら言う。

「ソれはねー……あー、あったあった♪ジャーン☆」
「……何それ?」
「浴衣だよー?君の目は節穴かな?」

美夜が取りだしたのは濃い青色の浴衣だった。…しかも子供用。
美夜は続けて言う。

「イやー、これ昔着てたのなんだけどさー、捨てるのも勿体無いって思って困ってたんだよね♪そこでボクはこれがぴったり合いそうな君に来てほしいんだよね♪」
「断る」

美夜の頼みに想現真は即答で答えた。そして、メロンソーダを全部飲みきった。
…それが理由…って単に貰ってもらいたかっただけって…
美夜は『それじゃー…』と言って、机の下から何かを取りだした。それは…

「コレで一刀両断しようか?」
「あー!分かった!分かったからそんな物騒な物とっととしまえ!」

それは刀…日本刀だった。美夜はニッコリ笑顔で刀をゆっくり…ゆっくりと引きぬきながら言う。
刀の刃が光る。想現真もさすがにこれには了承するしかなかった。
…何でそんなもの持ち歩いてんの…
すると、ふと思い出したかのように想現真は美夜に尋ねる。

「というか、誠とどういう関係なんだ?」
「アー、マコちゃん?情報屋仲間。マコちゃん、ボクに合う度に勝負仕掛けてくるんだよねー。ボク、喧嘩嫌いだから破ってきちゃった♪さ!早速、夏祭り行こ!ミルちゃんとルっちゃんとソウちゃん!ここは奢るからさ!あ、浴衣着る場所はポケセンでいいよね!」

美夜はそう言って店員にお金を支払い、上機嫌に店を出て行った。
私達は顔を見合わせて店を出て、美夜の後をついて行く。
…ミルちゃんにルっちゃんって…どういうあだ名…ソウちゃんは分かるとして…
私はふぅ…とため息をつきながらも苦笑していた。

20ターン目 約束一刀両断

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2011.8.26  12:18:37    公開
2011.8.26  12:29:30    修正


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