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ある日、一人の幽霊が居ました。その幽霊に神様はこう言いました。

『始まるよ』

幽霊はそれを聞いてホッとしました。もう一度、始める事が出来るからです。
幽霊は考えました。どんな始まりになるだろうか？
すると、他の幽霊たちが集まってきました。幽霊たちはこう言いました。

『かっこいいんじゃないかな？』
『綺麗なんじゃない？』
『かわいいんだよ』
『優しいんだって』

色んな言葉が出てきて幽霊は苦笑しました。幽霊は空を見上げました。
空は青くて白い雲がフワフワ浮いています。幽霊はこんな事を考えました。
また、この空を皆で見れるのだろうか？

夜、幽霊はまた空を見上げました。
空は暗いけどお月様がそれを照らしてくれています。幽霊はこんな事を考えました。
また、この光を皆で見れるのだろうか？

朝、幽霊は空を見上げました。
空は水色で朝日がそんな空を輝かせています。幽霊はこんな事を考えました。
また、この朝日を皆で見れるのだろうか？

そして、幽霊の皆とはもうお別れです。
でも、幽霊の皆はその幽霊が始められることに対して喜んでくれていました。
幽霊はそれが嬉しかったのですが照れてしまって、ついまた意地悪を言いました。
それに幽霊の皆はいつものように怒らずに苦笑していました。
そして、周りは光に包まれました。

『どんな始まりだろうか』


幽霊の皆は今日もお茶会です。皆が待っていると一人の幽霊が紅茶のセットをのせた御盆を持って歩いて来ました。皆にティーカップに紅茶を注いで配っていると一人の幽霊がふと気付きました。

「ねぇ、一つ数が多いよ？」
「え？…あ、すみません！」
「アハハ、仕方が無いよ。折角だし、その紅茶も置いちゃえ！」

やんちゃな幽霊の提案に皆は賛成して誰も座っていない席の前に紅茶を置きました。
皆は楽しげに紅茶を飲みながらワイワイ喋っています。

誰も飲んでいない紅茶は風で何重もの波紋が出来ていました。
そして、紅茶には昼の空が映っていましたとさ。

　　　　　　　　　　　　　　　おしまい…………

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……ではなかったのです。このお話にはまだ続きがあったのです。

何故なら―


　　　　　　　　　　コレハ　『　ハジマリノオハナシ　』　ダカラ







「なぁなぁ、ポケセンって何処？」

とある街で一人の金髪でピアスをし、制服を着た男が歩いていた男性の方をポンポンと叩いて尋ねていた。

「ポケモンセンターならこの道をまっすぐった所だよ」
「サンキュー♪そだ、これ礼だぜ！」

男性が教えると男は歩きはじめ、歩きながらポケットから何かを男性に投げた。
男性はそれを何とかキャッチする。それは

「クッキー？しかも、紅茶風味と紅茶味…」

小さく透明な袋に入っている紅茶風味と紅茶味２種類のクッキーだった。男性は男の方を見る。
男は口笛を吹きながらポケットに手を入れて機嫌よさげに歩いていた―