ポケモンノベル ＞＞ 小説を読む

ご覧になるには、最新版の「Adobe Flash Player」が必要です。 また、JavaScriptを有効にしてください。

*最後の方にグロめの表現あり。



いつかの時間、どこかの小さな街。
街…という程大きくはなく、村という程小さくもない。

そんな街での、出来事。




「はぁ…ねみ…」

俺は、アブソルのギル。この街に住んでいるポケモン。

この街には何人ものポケモン達が平和に暮らしているんだ。

「(平和っていいよな…)」

そんなことを思いながら家を出る。
今日は俺の幼馴染であるグレイシアのセレンに用事があるから、セレンの家へと向かう。


「おっ、ギル！よっ！」
「ああ、レクトか。」

コイツはライボルトのレクト。俺の親友。

「お前、今からどこ行くんだ？」
「ああ、ちょっと買い物に。ギル、お前は？」

「俺は今からセレンの所に行くんだよ」

「へーっ！相変わらず仲いいな！」
「別にそんなんじゃねぇよ。ただちょっと用があるだけだっつーの。」

「ふーん。まぁ、楽しんでこいよ！じゃあな！」

そういいながらレクトは走りながら去って行った。


「楽しむもクソもあるかよ…。」


そう思ったが、構わずセレンの家へ向かった。







ピンポーン、とチャイムを鳴らす。
待ってみたが、出ない。


「おいセレン行んだろ！とっとと出てこいバカ野郎！」

叫んでしばらくしても出てこない。
多分、寝てんだろうな…。

もう一回叫んでやろうか、と思ったその時。

ガチャ、っと家の扉が開いた。

「うるせぇよ、バカが。」

そう言いながら不満そうな目で俺を睨みつけているコイツがセレン。

「お前、ホントに女？」
「黙れブッ飛ばすぞ」


…と、まぁこれがいつもの俺の日常だ。


だけど、










日常、何ていつか終わるもの何だよなー







「はぁ？出掛ける？」
「おう。レクトとかも誘ってさ。」

「何なの急に」
「いや、なんとなく。たまには息抜きしねぇとさ！」

「あ、まぁ…うん、そうね。」
「だろ？だから……」



その時だった。






「キャッーーー！」


「「！？」」

誰かの悲鳴が街中に響き渡る。


「なっ、何…！？今の…」
「いいから行くぞっ！」


俺とセレンは、声のする方へ走った。


「あれなんじゃないのっ…！？」

セレンが指した方には野次馬が出来ている。


「すみませんっ！！何かあったんですか！？」

「ギルくん！セレンちゃん！」

フラエッテのクララが、目に涙を溜めながら話す。

「クララ！何があったの！？」

「それがっ…それが…っ…レクト…くんが……」


クララが言い終わる前に俺は野次馬を押し退けて前へ出ていた。




信じたくない光景。

見たくない光景。




そこにあったのはーー

















胴体から首が切断された状態の





変わり果てた








レクトの姿ーーー





「レ…ク…ト…？」






平和も、日常も、一瞬にして奪われた。





これが、全ての始まりだった。
















*「デスゲームのスタートね♪

この世に生きる者全てを消し去る。


勝つのは、どっちカナ？」ｸｽｸｽ