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物語の先〜探し物〜

著編者 : 窮爽

第五希望 潮風につられて

著 : 窮爽

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「そういえば、ポケモンを殺せっていう指令が出たと言ってましたねぇ」
「ん?そうだけど何で急に?」

紅兎は頷き、首をかしげる。

「それって貴方だけなんですかねぇ?」
「ん?いやぁ?別の奴等もそう言われてるけど?それがどーした?」

ふぅん…別の方もねぇ……という事は…

「じゃあ、先ほど通った方もですかねぇ?」
「そうだけど、じれったいなぁ!何なんだよ!」

紅兎は苛々して大きな声で言う。

「この船、ポケモントレーナーなど沢山居ますよねぇ」
「………あ」

紅兎がそう一言言ったきり、沈黙の間が続く。
ポケモントレーナーがいる→ポケモン沢山居る→殺すには絶好のチャンス

「あぁぁぁぁ!!!やっべ!!すぐに奴等絞めねぇと!!」
「あ……はぁ…」

紅兎はそう言い、慌てて部屋を出ていってしまった。
僕はため息をつく。
…こんな船で騒ぎ起こしたら捕まるんですがねぇ…警察いるに決まっているでしょう。
僕は渋々紅兎の走って行った方へと向かった。

ドォン!!

甲板の方からバトルであろう爆発音が聞こえてくる。
甲板に上がると、紅兎と2人組がバトルをしていた。
紅兎はラグラージとドレディア、2人組はプテラとリングマを繰り出していた。

「ラグラージ、プテラにハイドロポンプ!ドレディア、リングマに花びらの舞い!」
「プテラ、ラグラージに破壊光線!」「リングマ、ドレディアに気合球!」

ラグラージのハイドロポンプとプテラのは破壊光線がぶつかり、押し合う。
ハイドロポンプが破壊光線を途中で一気に押し、プテラにヒットしてプテラは戦闘不能になる。
ドレディアの花びらの舞を気合球が散らし、ドレディアに向かった。

「ラグラージ、守る!ドレディア、ソーラービーム!」

ラグラージはドレディアの前に立ち、守るで気合球から守った。
その間にドレディアは太陽の光を集め、ジャンプしてリングマにソーラービームを放った。
そして、リングマも戦闘不能になった。

「ちょっと痛いけど仕方ねぇよ『皆さん無事ですか!?』」

紅兎は懐から銃を出そうとしたが、警察の声で銃を懐に戻した。
ジュンサーと色違いの白銀のキュウコンを連れた警察1人が2人組を捕まえる。
その後、あと3人警察がヘリでやって来て、2人組を連れて行った。

「貴方が2人組を引きとめてくれていたんですよね!ご協力、感謝します!」
「あー…えっとー…アハハ…いや、大した事してないからー…」

ジュンサーさんが言い、額の方にお決まりの手をそえる。一緒に居た1人の警察も。
紅兎は戸惑いながらも愛想笑いでごまかした。
…殺そうとしていたんですもんねぇ…?あと少しで署行きだったかもしれませんしねぇ?

「凄いバトルでした!!」
「あー…どうもー…」

キュウコンを連れた警察は尊敬する様に言う。それにキュウコンも「コン!」と頷く。
紅兎は頭を掻きながら言った。
ジュンサーとキュウコンを連れた警察は去って行った。それに紅兎は『はぁ〜…』と力が抜ける。

「貴方、馬鹿ですか。こんな船で殺したら即効つかまりますよ?」
「いやー…忘れてた☆」

僕はため息交じりで言った。紅兎は苦笑しながら気楽に言う。

「ねぇ」
「あ?」

そんな青年の声に紅兎は面倒くさそうに振り返った。

「君、警察の人たちの褒められてたね」
「あぁー…俺、バトルは得意分野に入ってるしな!」
「…殺しと」

青年はニヤリと笑いながら腕組みをして言う。紅兎はテレながら言った。
僕はボソリと付け加えた。それに紅兎は少しばかり肩の力が抜けた。

「僕は柊(ヒイラギ)。旅をしている。君に興味がわいてさ」
「俺は紅兎。…んで?」
「君はこんな言葉知ってる?【旅は道連れ。世は情け】」

自己紹介を終え、紅兎は人差し指を立てて言った。
紅兎は訳の分からない様な表情を見せる。…嫌な予感しかしませんがねぇ…

「つまり、一緒に行こうって訳だよ。色々と楽しそうだし」
「お!マジで!?行こう行こう!大……っ歓迎だぜ!」

紅兎は嬉しそうに言う。…馬鹿ですね。確実に。何故他の人を連れて行く。
僕はその光景を見ながらため息をついた。
そして、柊も一緒に部屋へと戻った―

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2011.7.15  17:38:18    公開
2011.7.15  19:04:32    修正


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