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物語の先〜探し物〜

著編者 : 窮爽

僕の希望 僕の言葉  

著 : 窮爽

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「……此処……でしたよねぇ…」

僕は一軒家を見て呟く。…全く変わってませんねぇ…
この家は昔、僕が暮らしていた家だ。…家族と一緒に住んでいた…
…それにしても、手入れされたばかりだろうか。…綺麗だ。
そう茫然と見つめていると、ドアが急に開いた。

「!」

それは姉だった。姉は何か入っているバックを手に歩きだした。

「……」

別に着いていく必要などない。…むしろ、嫌だ。
…だけど、何故かついて行きたくなるのだ。
…どこか懐かしい。何故だろうか…
『何故』という二文字が山ほど出てくる。
…来てみれば、そこは墓地だった。
姉はある墓の前へ来ると、手入れをし始めた。
…見てみると、家族の墓だった。母と父と…僕の三人の墓だった。
姉はどこか寂しげな表情で微笑みながら手入れを進める。
ザクッザクッ
突然そんな雪を歩く足音が聞こえて来た、振り返るとそこには…

「…あ、三月…だっけ?来てくれたのね」
「………うん」

三月だった。
三月はテテテと墓の前に来ると、持ってきていた道具で姉と手入れをし始めた。
…暫くして、手入れが終わったのか道具を片づける。
そして、2人は手を合わせてうつむき、目をつむった。
…沈黙がしばらく続く。
2人はようやく目を開け、顔を上げた。

「………私、ちょっと度が過ぎたのかしらねぇ…」
「……?」

姉の突然の言葉に三月は首をかしげた。

「…小さい頃、ルイとはよく遊んでさ…近所では仲のいい姉弟として有名だったのよ。…ルイの事が大好きでね…もっと姉として好きになってくれないかって思って私、出て行ったのよねぇ…」
「……」

…何を言い出すかと思えば…
姉は幼いころの話を語り始めた。それを三月は静かに聞いている。

「……だけど、度が過ぎたのか…もう、自分がいかれ者になってね……この様よ」
「………私も……」
「?」

三月の声に姉は首をかしげた。

「…私も大好き。…優しくて、強くて……そして、除け者にされてた私と旅してくれて…」
「…そう。でも、分かる気がする。…これ、聞かれてたらどうしよう。マジで顔から火が出ちゃいそうだわ」

…訊いてるんですけどねぇ…
姉は苦笑しながら言った。

「…ゴメン………って言っても遅い…かぁ…」
「………でも、きっと……ニッコリ笑ってると思う」
「………そうだと良いんだけどねぇ…あの子、ホント鬼畜だから!」

姉はそう笑いながら言った。

「…もし…私の我儘が叶うのなら…もう一度『大好き』って伝えたいわねぇ…」
「……同じ」

三月の言葉に姉は『そう!?』と言って嬉しそうにしていた。
……何が『大好き』…ですか。…僕はね、大好きな人はいませんよ。…大嫌いな人ならいますが。
……


「……お姉ちゃん、これあげる」
「あ、お花!…!今日誕生日だった!ありがとう!」
「……気紛れだからね。気まぐれ…ってちょ…」
「ありがとー!大好き!!」
「………うん」

『大好き』



「………認めませんよ」

今更………今更……姉が…『大嫌い』じゃないって…思うなんて…認めない。
『大好き』…って誰の事何だろうか。………



「これ、持っておきなさい」
「……?…ブローチ………あ。……誕生日」
「…気まぐれですからねぇ?気まぐれ」
「……ありがとう。………大好き」
「何を言い出すかと思えば…気まぐれですからねぇ?何度も言いますが。これ以上は無いと思ってくださいねぇ?」



…とか言って、毎年何かしらプレゼントしていた。
その度に三月の口から出ていた『ありがとう』『大好き』…
……あぁ、そう言う事か。
自分の欲していたものは……大切な人を思い出したかった事なんだ。

「……」

おや?雨が降って来るなんて珍しい。…あらま。空からじゃない?じゃあ何処から?
目から?いやいや、あり得ない。僕の目から雨なんてモノは降りませんよ。
…あ、ロウソク。…えぇ、納得しましたよ?……えぇ、行きますけど?当たり前でしょう?
……

「………ありがとう。………」

『大好き』

………バイバイ



「…?」
「……どうしたの?」
「…声が聞こえたような…」
「…私も。なんだか懐かしかったわ。…風邪ひくでしょ?私の家でお茶しましょう?」
「………うん」


2人がさっきまで感じていた気配は風と共に消えた。
ふと見ると、雪の積もった地面には何やら水の落ちた様な跡が。
…ふと聞こえた声―

それは、魂の声なのかもしれない―――



はい!完結いたしました!!
最後は『ん?』って感じになってそうな予感が(汗
今回は『大切な人』をテーマにしました!まぁ、いわゆる友達みたいな感じです^^
どんなに苦しい事があっても、大切な人がいれば乗り越えられる…
勉強だってそうですよね?1人だとやる気わかないのに、友達が居るとやる気が出て、凄くはかどる時ってありません?
…皆様が大切な人と困難を乗り越えられますように…また
大切な人が見つけられますように……案外、近くに居るものなのかもしれません。
それでは!ノシ

               風鈴

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2011.7.19  18:01:11    公開


■  コメント (6)

※ 色の付いたコメントは、作者自身によるものです。

ユランさんへ
完結いたしましたよ^^
藾ですよ^^ってちょwwホークルwww
ルイ「…さすがに引きましたねぇ。アニメで言うタケs「ここでは出すな」風鈴
三月も来ましたよ^^ってイーブイも?ww
ルイ「特に見かけませんでしたがねぇ?」
お前、嘘でも『居たね^^』ぐらい言えよ!?(エ
見事に成仏していきまし…ってイーブイがww
紅兎「うわ、女子気絶させた―。わー、わー」
ルイ「貴方も一緒に行きますか?^^…あ、これは演g『わーわーわー!!』風鈴
いえいえ!!コメしていただいてるだけで嬉しいです!><
此処まで読んでくださりありがとうございました!!
それでは!ノシ

11.7.19  22:01  -  窮爽  (monoraru)

こんばんは〜!完結お疲れ様です!!><それでは読みますね・・・

お姉さんってラ―
ホークル「お姉さん!?」
未威也「そういう所には敏感だよな・・・この変体まるだし!!」
落ち着けー((汗
三月も来てたんですね・・・
イーブイ「そして私も・・・」
ブースター「イーブイ。ここは静かに、さがりましょうね^^」
イーブイ「いいじゃん別にさ、いったってさ・・・((ブツブツ」
そこまで悲しむなよw
思いっきり聞かれてますねw
アアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァ!!??ルイィィィィィィィあsdごy((落ち着け
イーブイ「ルイさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁガガガ・・・バタッ((失神」
おい!?
えっとですね、すご〜くコメントするのが遅くなってしまって申し訳ありません((汗
それでは、新作の方見に行きますね★お疲れ様でした!!!

11.7.19  21:55  -  papiko  (papiko)

そよかぜさんへ
完結してしまいました^^;
感動したとな!?嬉しいですよ…!(ウルウル
大切な人…人という漢字は2人の人間が支えあって出来たって聞いた事があります^^
そよかぜさんもこれからも頑張ってください!!
此処まで読んでくださりありがとうございました!!><
それでは!ノシ

11.7.19  19:41  -  窮爽  (monoraru)

完結おめでとうございますw!
お疲れ様でした!ラストではもう、わたしの目の前がなぜだか水で一杯で(笑)
くはぁ……もう、感動の嵐でした!
とってもいいラスト、ありがとですよw
そして、これからもがんばってください!
大切な人……。人は支えあって生きるものですからね!
とっても身にしみました!それではノシ

11.7.19  19:36  -  harumi  (34sykm)

リュウコウフウさんへ
マジで終わってしまいましたよ(汗
一カ月かかる予定が…(おい
此処まで読んでくださりありがとうございました!!
それでは!ノシ

11.7.19  18:41  -  窮爽  (monoraru)

うそぉ、長めの物語って言ってたのに完結するの早いですねぇ。
 …。
 何も言えません。
 
 ただただ、御疲れ様です。
 
 それでは。次回も頑張ってください

11.7.19  18:28  -  不明(削除済)  (1232)

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