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ポケモン不思議のダンジョン〜光の医療団〜

著編者 : Cynothoglys

依頼・Poison in wood

著 : Cynothoglys

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ソピアと戦った後、一週間・・・
・・・ホーリーオーブ・・いや、ヴェンデは・・・うちにいる。
「今日ノ飯ハ何ダ?」
「クラボのみをちょっと使って・・」
「ホウ・・・」
「・・・」
「ドウシタ?ラック。」
「いや・・・あの〜・・・」
「何ダ?言イタイコトガアルナラ言エ。」
「いつまで家にいるんですか・・・?」
「ン?」
「ん?じゃない!こっちも生計ぎりぎりなのに・・・
 それにホーリーオーブの中にいたときは飯とか求めなかったじゃないですか!
 なぜ外に出て、挙句の果てうちの生計潰そうとしてんすか!」
「仕方アルマイ。私トテ早ク住処ニ帰リタイワ!ダガ、封印サレテイル身。
 ホーリーオーブヲ中心トシタ半径200メートル以内ハ移動デキンノダ。」
「・・・はぁ。」
もう・・・うちの家計ぎりぎりだぞ・・・どうにかしないと・・・
「あの・・・」
「うわっ!」
「あ、すみません・・・」
そこにいたのは・・・チコリータ?この辺じゃあんまり見ないけど・・・
「あの・・・依頼があって・・」
「あ・・・あぁ、どうぞ。・・・ってあれ?」
「どうかなさったんですか?」
「いや・・・」
いつの間にかヴェンデが消えてる。やっぱり簡単に他のポケモンに見られちゃまずいのか・・・
だったら飯食わずにオーブの中にいてほしい!
「とりあえず・・・話聞きましょうか。」
「あ、はい・・・私はリコ。くさばなのむらから来ました。」
「くさばなのむら・・・っていうと?」
「ちょっとした・・・隠れ里っていう感じですね。普段はくさばなのもりに隠れています。」
「くさばなのもりなら・・・近くにあるね。」
っていうかこの町を出た瞬間に位置的には「くさばなのもり」だけどね。
「それで・・・どうしたの?」
「それが・・・村で病が流行しているんです。」
「病・・・っていうと、どんな?」
「ものすごい熱と全身の痛み・・・そして食べ物が胃を受け付けないんです。」
「受け付けない・・・?食欲不振っていうわけじゃなく・・・?」
「はい、森の中の栄養価の高いリーフとかを食べても・・・すぐに戻してしまうんです。」
「・・・あの・・・さ、普通に話してるけどそれって大変な事だよね?」
「はい・・・」
「だったら僕達じゃなくて医者に行った方がいいと思うんだけど・・・」
「それが・・・先ほども言いましたが私の村は隠れ里なんです。
 そう簡単に他の医者を・・・部外者を呼び込むわけにはいかないんです。」
「といってもなぁ・・・って言うか僕達も部外者なんだけど・・」
「医者を呼ぶよりも様々な知識に富んだ探検隊の方にお願いした方が効率的かと・・」
「なるほど・・・ね。っていうことは依頼の内容は・・」
「村の流行病の正体を解明すること、そしてその原因となるものの撤去です。」
「で・・・報酬は?」
「報酬は10000ポケ、それときのみをいくらでも差し上げます。」
「なーるほどね。行きますか。」
「引き受けてくれるんですか!」
「まぁ・・・こういう依頼こそが医療団として相応しいし・・」
「わかりました!じゃあついてきてください!」
そう言ってリコはすぐに飛び出して行った。
「あ・・・ヴェンデも連れて行こう。役に立つと思うし・・・」
ホーリーオーブをかばんに入れて僕達も駈け出した。

そして町の外・・・移動時間は約1分足らず。
「それで・・・もうひとつお願いがあるのですが・・・」
「何?」
「先ほどから申し上げている通り、私達の村は隠れ里。本来部外者には知られてはいけないのです。
 ですので・・・村の入り方はもちろんのこと、存在も他言無用でお願いします。」
「別にかまわないけど・・・」
「オーケーです。では・・・」
そう言ってリコは・・・草むらの中に入った。
「ちょ・・・リコ?」
「閑静なる森に・・・草の嵐を・・・!」
「いっ!」
草が・・・木々が・・・舞ってる!?
そして・・・大木が動いて・・・村が見える!!?
「ここが私の村です。・・・念のためこれを・・・」
「何コレ?」
「ガスマスクです。病気の原因が瘴気だったりすると危険なので念のため・・・」
「分かった。」
ずいぶんと重いガスマスクだな・・・
「まず・・・村長の家に行きましょう。こっちです。」
「あ・・・リコ、大丈夫なの閉じなくて・・・」
「大丈夫です。だって・・・」
 ゴゴゴゴゴッ!
「あらー。」
「数秒したら勝手に閉じますから♪」
「で・・でも、誰かにあの呪文みたいなの聞かれてたら・・・」
「大丈夫ですよ、草タイプの力を混ぜて言わないと扉は開きませんから。」
「あ・・・そう。」
やっぱり隠れ里って言うだけあって厳重なんだね・・・
そして村長の家・・・でっかい門・・・。
僕の首じゃ追いつかないくらい大きい。
「えっと・・・こんな大きな門・・・どうやって開けるんだ?」
「あ、こっちです。」
「はぃ?」
リコが向かったのは・・・門の小窓みたいなところ・・・
「ここが門です。どうぞ。」
「え?・・・ま、・・・行ってみようか。」
僕達はリコの言う通り小窓をくぐった・・・そしたら・・・
「・・・は?」
家はあった・・・けど・・・
「小さっ!!」
「うぅ・・・本当に村長の家なの?」
なんていうのか・・・キャンプ場のテントと同レベルの大きさ・・・
「というか・・・この門って・・・」
「ハリボテです。」
「・・・どうしてだよ・・・?」
「侵入者しようとする者は門を見るだけで怖がって近づきませんから♪」
「普通に侵入者って言ってるけど・・・いるの?ここに。」
「たまに森で迷ってここに来る人いますからね。」
「ふ〜ん・・・ま、いいか。」
なんというか・・・期待はずれのがっかり感を背負いながら村長の家に入った。

「お・・・リコ・・・お帰り・・・」
ドアを開けてすぐに見えたベイリーフがリコに話しかける。
「ただいま兄さん。」
「お帰り・・ってリコは・・・」
「娘です。彼は私のお兄さん。」
「誰だいその人は・・・ひょっとして・・・」
「探検隊よ。」
「おぉ・・・ありがたい。どうか我々を・・・」
ベイリーフはフラフラの体で立ち上がって挨拶をした。
「ちょっと・・・挨拶はいいですから横になっててください!」
「すみません・・・」
「リコ、もう少し話を聞かせてくれないかな。流行り始めた日とその前後に何かあったか。」
「わかりました。」

あれは・・・そうですね、数日前のことです。
それは突然のことでした。
最初に倒れたのは木の実の収集家ウツボットさんでした。
そしてそこから急に村の至るポケモン達にうつっていきました。
何が原因かはまったく分からなかったのです・・・
この村で私以外のポケモンは・・・おそらく全員病気にかかってしまったと思います。

「なるほど・・・全然原因がわからないわけですか・・」
「・・・」
「フィーナ?」
「え、あ・・・ごめん。」
何か険しい表情をしていたけど・・・大丈夫かな?
「さてどうするか・・・ん?」
ホーリーオーブが光ってる?ヴェンデが呼んでるのか?
「見セテミロ。」
「どわぁっ!」
「何ダ、ウットウシイ。」
「急に出てくるな!」
「こ・・このポケモンは・・・」
「我ガ名ハ『ヴェンデ』・・・医学者ダ。」
ウソこけ!
「あ・・・あの、一体どこから?」
「ソンナコトハドウデモイイ。見セテミロ。」
と言いながら返事を聞かずにヴェンデはベイリーフに近づいた。
「・・・ヤハリ・・・カ。」
「え・・・分かったんですか、原因が・・!」
「・・・オソラク、『アルベロ・ヴェレーノ』ダ。」
「アル・・・何それ?」
「アルべロ・ヴェレーノ。木毒ト呼バレテイル病ダ。
 一本ノ木ニ取リ付キ、ドンドン他ノ木ニ繁殖シテイク。ソシテ・・・ソノ毒ハ生物ニモ有毒ダ。
 触レタダケデハ病ハウツラヌ。ダガ・・・ソウ、ソノ毒ヲ持ッタ木カラ取ッタ果実ヲ食エバ・・・」
「毒が・・・体に回る・・・」
「ソウイウコトダ。」
「なんてこと・・・!」
「ダガ・・・オカシイナ。」
「おかしい?なにが?」
「モトヨリ・・・木毒ハ自然発生スルモノデハナイ。・・・名ハ忘レタガ・・・ドコカノ学者ガ作ッタ・・・
 人工毒ダッタハズダ・・・」
「ってことは・・・」
「この毒を撒いたポケモンがいるってこと・・・」
「ソウナルナ。」
「ちょっと待って!ここは隠れ里、そんな簡単に他人は入れない!」
「ってことは・・・」
「村のだれか・・ってこと?」
「・・・ちょっと待って!」
「ドウシタ?」
「確か最初にかかったのって・・・木の実収集家だったよな!?」
「ウツボットさん・・・あっ!」
「確かウツボットには毒タイプが備わってる!」
「木毒ニ感染スル可能性ハ皆無ダナ・・・」
「ってことは・・・」
「間違いない・・・犯人はウツボットだ!」
「そんな・・・」
「リコ!ウツボットのところに案内して!奴を倒して解毒剤を・・・!」
「無駄ダ。コノ病ニ解毒剤ハナイ。」
「なっ・・・見捨てろっていうのか!持ってるかもしれないだろ!」
「持ッテイタトシテモ強イ副作用ノ『オマケツキ』ダロウ。」
「で・・・でも、」
「オ前ノ目ノ前ニハ誰ガイル?」
「は・・・」
「私ニ・・・ソノ程度ノ病ガ治セヌト思ッタカ?」
「なっ・・・治せるのか?」
「ダガ・・・大元ヲ断チ切ラヌ限リ、意味ハアルマイ。奴ヲ倒セ!」
「・・・今回の働きは今までの飯代だぞ!」
僕達は・・・ウツボットのもとへ急いだ。
「・・・ダガ・・・勝テルノカ・・・?」

村の端・・・そして三本の木がある家!
ここだ!
 ガチャ・・・
「うっ!」
「誰だ!?」
気付かれた・・・でも・・・そう言わざるをえないくらい・・・酷い煙だ。
ガスマスクをまだしていたから大丈夫だったけど・・・
「君は・・・リコ。」
「あなただったんですね・・・ウツボットさん。」
「なるほど、たどりついてしまったんですか・・・早くあなたを始末すべきでしたよ。」
「くっ・・・!」
「まぁ、この秘密を知られたからには死んでもらわないといけませんね。」
「上等!倒してやる!」
「・・・誰が、誰を倒すんです?」
「なっ・・・!」
動けない・・・ガスマスクはしているはず・・・
「口や鼻から毒が入ると誰が決めました?全身、つまり皮膚から入る毒もあるのですよ。
 まぁ、研究段階でしたけどね。ちょっとマヒさせる毒を入れてあります。」
「ち・・・くしょう。」
「まぁ・・・これで終わりです。この毒で・・・今度こそ死んでいただきましょう。」
そう言ってウツボットが出したのは・・・小瓶。
「この毒は・・・体に触れた瞬間に細胞を殺す!そして触れた体の位置に・・細胞は行き届かない!
 今はまだ微量だが・・・こいつを量産すれば・・・世界は俺のものだ!」
「お・・・お前は!」
「バカが、自分の使う毒に抗体を持たない奴がどこにいる!死ねぇ!」
くそ・・・ここまでなのか・・・
「諦メルノカ?」
「なっ・・・この声・・・」
「生キテイタカ。」
「ヴェンデ!?」
「ヴェンデ?あの姿・形・・・アルセウスか!」
「アル・・・セウス?」
「好都合!様々な技に耐性のあるアルセウスの体が手に入るとは・・・!」
「ホザケ。モウ・・・裁キハ下ッテイル。」
「なっ・・・!」
いつの間にか・・・ウツボットの持っていた小瓶は床に落ちて・・・割れていた。
「ち・・・だが、こいつは気体化してそいつらの体を蝕む!俺は抗体を持っている!
 結局そいつらが死ぬだけだ!」
「哀レナリ。」
「あぁ!?」
なっ・・・なんだ!?すごく・・・温かい光が・・・
「私ガイルトイウノニ・・・コヤツラヲ死ナスト思ッタカ?」
「くっ・・・一から仕切り直しかよ・・・!」
「言ッタハズダ。裁キハ下ッタト。」
「あぁ!?なっ・・・なんだ!?」
ウツボットの体が・・・動いていない!?っていうかケイレンしてる!?
「なんだ・・・なんだコレはぁ!」
「オ前ハ研究ガ好キナヨウダカラナ。チョット手助ケヲシタノダ。」
「手助け・・・だと・・・!」
「私ノ持ツ毒ヲ入レテヤッタ。マァ・・・10%満タナイ濃度デナ。」
「そ・・そんな・・・そんな濃度の配合で・・・抗体が効かなくなるなんて・・・!」
「タトエ、1%ノ配合デモ・・・抗体ガ意味ヲ成サナイトキモアル。
 ソレサエ知ラズ、毒ニナド手ハ出サヌコトダ・・・トイッテモ、出ス手モナイダロウガナ。」
「ちく・・・しょう。」
「サラバ。」
ウツボットは地に伏し、倒れた。
「ちょっと・・・ウツボット死なないよね!?」
「・・・寝ル。」
「はぁっ!?」
勝手な・・・まぁいいや。毒は効かないみたいだし・・・今のうちにウツボットを縛っとくか。
・・・本当に生きてるのかコレ。

村長の家・・・ってベイリーフもピンピンしてる!?
そしてリコとベイリーフの親(かつ村長)らしきメガニウムが喜んで話しかけてくる。
「ありがとうございました。ラックさん、フィーナさん。おかげで村は救われ、
 不届き者も見つけることができました。」
発言的にやっぱり村長だな。
「あのウツボットはどうするんですか?」
「この村の存在を知られるわけにもいかない。とりあえず、あ奴の研究データを破棄、
 あ奴自身は牢につなげます。」
「・・・そうですか。・・では。」
「本当にありがとうございました!」
「・・・さて、報酬ももらったし・・・どうする?これから。」
「とりあえず・・・今回救ってくれた厄介者を帰すことかな。」
もう・・・俺達は頼るわけにはいかない。・・・ヴェンデに。
いつまでも助けられてたら・・・僕達の探検隊じゃない!
僕達は・・・僕達の道を行く!








ということで、AKSSTさんの依頼でしたー。
うん。バトルシーン少なかったね。ま、相手は学者だし。
・・・これといって言葉が出ませんが・・・
AKSSTさん、最終回の依頼、6月6日にアップ予定です。
お楽しみに。
依頼も明日までです。何かあったらお早めに!

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2012.6.4  21:48:07    公開
2012.6.5  18:36:35    修正


■  コメント (4)

※ 色の付いたコメントは、作者自身によるものです。

>AKSSTさん

毎度どーもです。
病気の症状は・・・足掻いても治せない
っていうのを頭に入れて考えました。
飯食って栄養取らないといけないのに
食べ物を体が受け付けない。
後は衰弱していくだけ。っていう・・・
・・・ヴェンデの反響大きいな〜

12.6.5  06:46  -  Cynothoglys  (JACK0119)

>雨ガモスさん

ま・・・完全に笑い取ろうとした結果です。

12.6.5  06:43  -  Cynothoglys  (JACK0119)

ヴェンデ凄ッ
病の症状が恐ろしい・・・
ハリボテの門w
巨大な門あったら行く気失せますよね
飯を求めるアルセウスは新鮮です

6/6ですね。画面に張り付いて待ってます。
依頼が・・・、思い付かないw
では、暇な授業中に考えときますw

12.6.5  00:00  -  不明(削除済)  (02090036)

ヴェンデの台詞ww和みますね^^

12.6.4  22:55  -  不明(削除済)  (1996921)

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