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ポケモン不思議のダンジョン〜光の医療団〜

著編者 : Cynothoglys

僕の八歩目〜推理と誘導〜

著 : Cynothoglys

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「コレだ!」
「ほらよ。」
僕が出したのは緑、ルマニクスさんは赤・・・
「これで百連敗だね。」
「うぅ・・・」
修行開始から十日後・・・一日に十戦までという制約があるから
これで百戦目なんだけど・・・まだ、一回も勝てない・・・
普通ならこれで一回くらい勝ってもよさそうなんだけど、
でも今回のゲームは相性が悪い。
こういう心理ゲームにおいて、必要なのは推理力、洞察力。
ルマニクスさんの能力はその二つを兼ね備えたものらしく・・・
僕が口で何と言おうと、ちょっとした動作や声のトーン、高さなどから
ウソか本当かというこのを見抜いてしまう。
「ふぅ・・・まだまだ勝てそうにないね。ヒントでもやろうか?」
「いいです・・・自分の力で勝ちたいですから・・・」
「別に答えをやるわけじゃない。ヒントをやる、と言ったまでだ。」
「でも・・・」
「そこがあんたの悪い癖だ。全て自分だけでやろうとする。
 自分の力だけで何でもやろうとする。
 周りの力も頼らずに自分の力だけで物事がやれるのかい?
 できるわけないだろう?生物である限り、『孤独』では生きられないんだよ・・・」
「・・・」
何も言えない。だって、その通りなんだから・・・
フィーナの時もそうだ、僕が守ると思うばかりに・・・
「・・・ヒントを・・」
「ん?」
「ヒントを・・・ください。」
「いいだろう。ま、要は仕掛けさね。」
「仕掛け・・・?」
「あたいの力は完ぺきな推理力を誇る。その状況に応じた材料があれば
 答えが導き出せる。その導き出した答えに間違いはない。
 じゃあどうすればいい?答えは必ず導かれる・・・ま、後は自分で考えな。」
・・・答えは・・・必ず導かれる・・・
ウソをつけってことかな・・・でも、仕草でばれてしまう。
・・・仕草だけじゃ・・・心理・・・言葉・・・!
・・・これなら・・・いけるかもしれない!

その翌日、再びプレートバトルが始まった。
「じゃあ一本目だ。選びな。」
「なんで僕から何ですか?」
「別にあたいから選んでもいいが、どうする?」
「ちょっと考える時間をください・・・」
「まったく、それも心理時間に含まれるよ。」
ルマニクスさんがため息をついた・・・瞬間!
「これで。」
僕はプレートを選んだ。
「なっ・・・」
「状況に応じた材料があれば答えが導ける・・・なら材料を与えなければいい。」
そう、僕が選んだ突破口、それは「話術」。
今回のルマニクスさんのように、相手が僕を下に見ているのなら
油断を誘うことで確実に隙ができる。
「・・・くっ、これだ。」
そう言ってルマニクスさんはプレートを選んだ。
「・・・なんてね。」
「え!?」
「最初からわかってたよ、あんたが話術を頼りにするくらい。」
「・・・なっ!?」
「だからため息をつく時、下をちょっと見ていた。」
「・・・くっ・・・」
「勝負だ!」
そう言ってルマニクスさんはプレートをあげた。
そのプレートの色は緑。
「行け!」
そして僕のプレートが表になった。
そのプレートの色は・・・・赤。
「なんだと!?」
ルマニクスさんも驚いたようだ。僕が選んだ色に。
「なっ・・・お前の動作では青を選んだはず・・・」
「実は僕・・・プレートの色、見ずに選びました。」
「なにぃ!?」
「ルマニクスさんならそこまで読めることは想定内。
 でも、よくよく考えたんです。このゲーム・・・
 あくまで心理戦以外は普通のじゃんけん、つまりは運なんです。
 だから僕はあえて何も見ないでプレートを選びました。
 心理戦は確かに大事ですけど、それを乗り超えることができる突破口は・・・
 僕が考えたのは、運だけでした。」
「あたいの推理を見越していたのか・・・それで運任せとは、な。なんて奴だ。」
そう言ってルマニクスさんは笑いながら僕を見た。
「あんたの言う通り、心理戦って言っても占められるのは九十九パーセントだ。
 なんでか、それは他の奴の心なんて、誰にも読めやしないのさ。
 話術で誘導しても相手がどんな奴なのか分からなければ百パーセントとは言えない。
 見ていた相手とか言って百パーセントのつもりでも、その見ていた相手は
 本当の自分を隠しているかもしれない。要は、心理戦で最終的に大事なのは運なのさ。」
「じゃあこの試験は・・・」
「あぁ、合格だ。次は実戦に移るよ。覚悟しときな!
 この修行を続けた方がよかったと思えるようなハードな奴にするからね!」
こうして僕の心理戦修行は終わった。
そして・・・僕の、僕達「サンムーン」の一番の課題を乗り越える時が来たんだ。

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2012.5.2  22:16:45    公開


■  コメント (2)

※ 色の付いたコメントは、作者自身によるものです。

そうですね〜、この話はすごく考えるのに
手間取りましたから・・・・
この推理力、どう突破しようと悩んだのは
実はおれ・・・いえなんでも。

G.W期間は毎日更新するので
暇あれば覗いてみてくださいね。
宿題ないからガンガン書ける〜

12.5.3  07:39  -  Cynothoglys  (JACK0119)

こんばんは。
いやはやラック君は考えましたねw
でも運任せで勝てた、というのはもしかしてラック君は意外に強運なのかもですね……
でもやっと一歩進んだってことなんですよね。
次は実戦ですか。どんな訓練なんでしょうかね。

では、連載頑張ってください!楽しみにしてます!

12.5.2  23:26  -  不明(削除済)  (195622)

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