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ポケモン不思議のダンジョン〜光の医療団〜

著編者 : Cynothoglys

???の三歩目〜邪悪なるもの〜

著 : Cynothoglys

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そうして私達の新たなスタートは始まった。
ドンカラスのレニメント。
グレイシアのクーラ。
ゾロアークのスペーメ。
そして私・・・
サーナイトのアブノルメ。
この名前こそが私達のチームの始まりの証。
これが私達、チーム「コルソ」の始まりだった。
コルソの意味、「救援」にかけて、
私達はポケモンを必要以上に傷つけることはしなくなった。
少し攻撃して相手に逃げてもらうくらい。
その間にポケモンの治療をする。それが私達チーム「コルソ」の
探検隊としての誓いだった。

そしてこれは、チーム「コルソ」結成から二年が経過した時に起きた
ある事件の話。
その日は嫌な天気だった。晴れではないし、でも雨は降っていない。
ただ暗雲が立ち込めていて、空が闇に覆われた感じだった。
「・・・調子狂いそうだなこの天気。」
レニメントがつぶやく。まぁ誰だってこのジメジメとした空間にいれば
そう言いたくなるものだから気にすることもなかった。
「そういえばアブ、あの噂は聞いた?」
「あの噂?ごめん、最近町の人と話してないから分からないわ。」
「確か『ゆうやみのもり』ってところで夜な夜な黒い光が差し込んでいるって。」
「・・・ゆうやみのもり、か。懐かしいな。」
ゆうやみのもり、ドンカラスの故郷ね。以前は王者として君臨していたのに
なぜここにいるのかは、また別の話。
「黒い光、って漠然としすぎてる感じだけど・・・他に何かある、とかの情報は?」
「光が禍々しい上に、変な空気を出しているって言って、みんな森に近づかないのよ。
 それでも行った人はいるみたいだけど・・・誰も帰ってきていないらしいわ。」
「調査の必要がありそうね。ちょっと、行ってみましょうか。」
「・・・この天気でかい?」
「別に雨が降ってるわけじゃないし、大丈夫よ。」
「・・・」
スペーメには悪い予感しかしなかったのかもしれない。
そんなスペーメの気持ちをおいて、私達は「ゆうやみのもり」へ向かった。

・・・到着してすぐに感じた言葉は『不気味』の一言に尽きた。
天気も相まって、風でざわめく黒い木々がその一言を
より一層駆り立てた。
「ねぇ、この森ってこんなに・・」
「・・・どす黒い気は放っていない。少なくとも、普段はな。」
「つまり、他のポケモンの手が加えられたことは・・・」
「・・・十中八九間違いないだろうな。自然現象とは考えにくい。」
「とにかく、奥まで進んでみましょ。全てはそこにあると思う。」
そう言って、最奥部まで向かった。
別に強いポケモンもいなかったから、そんなに苦労することはなかった。

そして、最奥部に着いた。
そこにいたポケモン・・・体は黒色に覆われていた。
名前は・・・分からない。こんなポケモン、見たことない。
「なんだ、貴様らは?」
「ここで怪しげなことをしてるのは、あなたかしら?」
「・・・そうだと言ったら?」
「行くわよレニ!スペーメ!クーラ!」
「・・・荒々しき翼は破壊をまとい、愚者の力を打ち砕く・・・」
そう言ってレニメントは翼を光らせる。
「・・・ブレイブバード!」
「・・・遅い。」
!!!
そのポケモンはレニメントの上に乗っていた。
「・・・なん・・・だと!」
「闇に散れ。」
そのポケモンの手から生み出された黒い球体。
見たことある・・・それは『あくのはどう』!
レニメントには大してダメージはないはず・・・
 ドガァ!
レニメントは避けようもなく、あくのはどうは直撃した。
「ガハァ!」
そして翼は力を失い・・・レニメントは森のどこかに落ちてしまった。
「闇の前には全ては無力。次は・・・貴様だ!」
そう言って、そのポケモンが向かったのは・・・
「クーラ!」
「レニとは状況が違う。あんな技、簡単に避けてやる。」
強気な物言い・・・でも、それは油断しか生まない!
「はぁぁぁ・・・」
また手から球体を出した。
でも・・・あくのはどうとは何か違う、そんな気がしてならなかった。
「なっ・・・なんだ!?」
どういうこと!?クーラが・・・引き寄せられていく!
「消えろ。」
その一言で引き寄せる力が跳ね上がり・・・クーラは、飲み込まれてしまった。
「スペーメ!逃げるのよ!私たちではアイツに勝てない!
 逃げて体制を立て直すの!」
「逃がすわけがないだろう・・・」
油断があった。どんな技でも、一体のポケモンを倒せば
エネルギーは切れる。それが「普通」だった。
その「普通」の現象を・・・今、この場にある「異常」な空間に当てはめてしまった。
クーラを飲み込んだ球体は生きていた。
そしてそれはスペーメを標的にしていた。
「なっ・・・!」
「スペーメ!」
「遅い。」
言葉を出す間などなく、スペーメは飲まれていった。
「くっ・・・」
「お前には特別なプレゼントをくれてやろう。」
そう言って、そのポケモンは指を鳴らした。
すると・・・私の周りは・・・黒く染めあがった。
「な・・・なんなのこれは!」
「絶望を味わえ。二度と・・・立ち上がれぬほどの絶望を・・・」
そのポケモンは消えていった。
「なんなの・・この空間・・・」
空気が・・・痛い。何か・・・変なものに当てられている。
そんな感じがする。
「誰!?」
そこに現れたのは三つの影。
それは・・・
「レニ!スペーメ!クーラ!」
仲間だった。でも・・・何かが違う・・・
それは分かっていた。でも、不安が、恐怖が、その警戒を打ち消していた。
「皆・・・」
「・・・消えろ!」
「え・・・」
気付いた時には遅かった。レニの輝く翼は、私に直撃していた。
「ぐぅぅ・・・何を・・・」
「・・・もう、貴様には失望しかない。消えろ。
 俺の記憶からお前という存在を消してやる。」
「レニ・・・?」
「レニの言うとおりだね。あんたは結局、赤の他人のことしか考えていなかった。
 そう、赤の他人しか考えず、身内の幸せをも置き去りにしていた。
 それにあたしらは失望したんだ。」
「クーラ・・・?」
「もう、眠りな。せめてもの情けだ。すぐ楽に消してやるよ。」
「スペーメ・・・?」
スペーメの生み出す力の塊・・・私は・・・避けることもしなかった。

「Destroy the hope・・・俺は、希望を壊す。それだけだ。
 楽しむがいい。自分が生み出した闇を・・・自分自身の絶望をな・・・」

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2012.4.30  19:15:40    公開
2012.4.30  22:14:33    修正


■  コメント (2)

※ 色の付いたコメントは、作者自身によるものです。

まぁ大半分かっていると思うので
言っちゃうと同一人物です。

そうですね。この後どうなるのか
楽しみにしていただければありがたいですね。
次回の更新は5月1日夜・・・の予定です。

12.4.30  22:10  -  Cynothoglys  (JACK0119)

アブノルメにはこんな過去が有ったとは・・・
彼らは現在のキャラ達と
同一人物なのでしょうか?
だとしたらなぜ元に戻ったか
予想つかないです
続きが楽しみ過ぎる

12.4.30  21:38  -  不明(削除済)  (02090036)

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