ポケモンノベル ＞＞ 小説を読む

ご覧になるには、最新版の「Adobe Flash Player」が必要です。 また、JavaScriptを有効にしてください。

ラック・・・？
「フィーナ・・・」
ラックは私を見つめる。
その目に溢れていたのは・・・大粒の涙。
「フィーナ・・・」
もう、今にもラックは泣き出しそうだった。
どうしたの、ラック？
そう聞きたい。でも、言葉が発せない。
「フィーナ・・・僕は・・」
ラックの目から涙がこぼれ始めた。
足も声も、すごくふるえている。
「僕は・・・もう僕でいられない・・・」
どういうことなの！？
聞きたいけど・・・言葉が出ない。
なんで・・・なんで・・・
「僕は・・・もう消える。」
え・・・・どういうこと・・消える・・・って・・・
「フィーナ・・・ごめんね・・・」
もう、地面に涙が一杯こぼれてた。
そう言って・・・ラックは消えていった。
なんで！なんでなの！
なんでラックは消えていったの！？
どうして・・・私をおいて行ったの・・・？
私は・・・私は・・・
分からない・・・なんなのここは・・・
一体・・・なんなのよここは・・・



「相変わらず、悪趣味だな。」
「別に趣味ってわけじゃないんだけど・・・」
「アブ、このレベルの感情挿入は精神崩壊にまで行きつくぞ。」
「・・・大丈夫、彼女は強い子よ。耐えてくれる。」
「体験者である私が言うんだ。聞いておきなよ。」
「絶対に耐えて、強くなってくれるわ。」
「それは、あんたの妄想だろ？」
「心配してくれてるの？ノービレ。」
「急に呼び出された挙句、こんなもの見せられたら心配もするだろ。」
「・・・今回の事件が終わったら、その男の子みたいな口調、直しなさいね。」
「関係ないだろ、それは。・・・で、私に何の用だ？」
「今回の事件、闇の契約なんだけど・・・やっぱり、彼が首謀者みたいでね、
　ちょっと、あなたにできる範囲で調査してほしいんだけど・・・」
「どうせ「むじこくのあな」に行けって言うんだろ？」
「・・・うん。そうよ。出来るかしら？」
「元チームメイトに言うことなのか？もう少し他の奴を信用しろ。
　お前は昔からそうなんだ、私達を根底から心配していてる。
　私達のことを想っている、けど実力では信頼しきれていない。
　私の口調を直せという前に、その根性も直したらどうだ？」
「・・・そのとおりね、ごめんなさい。」
「ベスティアやルマには言ったのか？」
「ドンちゃんは情報収集。
　ルマには彼女のパートナーであるラック君の修行をしているわ。」
「なるほどな。まぁ、そいつの精神が壊れないことを祈っているよ。じゃあな。」
そう言ってノービレは外に出た。
彼女の言う通り、私も仲間を信じないといけないわね・・・
昔の出来事は、繰り返したくないから・・・