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ポケモン不思議のダンジョン〜光の医療団〜
僕の六歩目〜威嚇と牽制〜
著 : Cynothoglys
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「合格だ。」
「・・・え?」
ルマニクスが突然に言ったこの言葉。
「何が・・・ですか?」
「あたいの試験に、お前は合格したと言ったんだ。」
「試験・・・ですか。」
「ああ、アブノルメから頼まれた。
と言っても、試験の内容はあたいが考えたんだがね。」
「あの・・・何が試験だったんですか?}
「あの時、お前があのまま防戦一方なら
確実にあんたを潰していたよ。自分の刑期が長くなるのを覚悟の上でね。」
「それで、僕が守りを解除したから合格・・・ですか。」
「ああ、そうだ。」
「・・・納得、できません。」
「あぁん?」
「僕の守りの解除は・・・はっきり言って諦めでした。
絶対に勝てないことが分かったから、だから守るのをやめただけです。
少なくとも、あなたの想像のような格好いい理由なんかじゃありません。」
「・・・ばかかい、あんた。」
「え?」
「あんたのその場の理由なんざ、あたいにとってはどうでもいい話だ。
あんたは合格、それで稽古をつける。それでいいじゃないか。」
「・・・でも。」
「結果オーライ、ってやつだ。それに、今のあんたに決定権なんざないんだよ?」
「はい?」
「もうあたいは決めた、おまえをしごく!
今までの物事が楽しい思い出になるぐらいに、だ。」
「・・・はあ?」
「それに、だ。お前のパートナーはどんどん強くなっている。
アブノルメの指導のもとに。そのパートナーに追いつけなくなってもいいのかい?」
「・・・そ、それは・・・」
「プライド、ってのは弱い奴が持つもんだ。
真の強い者とは、どんな結果だろうが受け入れることのできる者。
あたいは、そうだと思っている。」
「・・・」
「あんたは、プライドだけに捕われて真の目的を見失う程度なのかい?」
「・・・いいえ。」
「じゃあ、決まりだな。あたいが稽古つけてやる。今すぐに。」
「・・・・・・・します。」
「なんだって?」
「・・・おねがいします!」
「ああ、こっちこそよろしく頼む。」
こうして、ルマニクスさんとの修行が始まった。
「・・・で、何をするんですか?」
「あんた、ダンジョンに行くのに攻撃しない、ってのはどういう意味だい?」
「え、それはポケモンたちを傷つけたくないから・・・」
「それがダメなんだ。」
「と、言いますと?」
「あんたは見た感じ十分な攻撃能力を持っている。それを使わないってんじゃ
宝の持ち腐れ、ってやつだ。」
「し、しかし・・・僕たちはポケモンを傷つけない『医療団』ですから・・・」
「誰も攻撃してポケモンにダメージ当てろなんて言ってない。」
「・・・え?」
「牽制攻撃ってやつだ。」
「牽制・・・攻撃・・・」
「あんたの力を一発、相手に見せつけてやるんだ。
それだけで雑魚なら足がすくんで終わりだ。」
「つまり、威嚇ってことですか?」
「ちょっと、違うな。威嚇ってのは・・・」
ルマニクスが一歩前に出た。
「こうやるのさ!」
!・・・・凄まじい気迫がこっちに直撃した。
足が・・・小刻みにゆれている。
「威嚇ってのは言葉や力だけじゃない。
そこに『心理』ってもんを入れることで威嚇ってのができるんだ。」
「心理、ですか。」
「あんたには技量もそうだが心理戦の極意ってのも叩き込むつもりだ。
それだけで、あんたはあんたの望む姿になれるんだ。」
「・・・僕の、望む姿・・・」
「あんたのパートナーも頑張ってるんだ・・・あんたも頑張りな。」
・・・頑張ります。僕もフィーナも、
絶対に、誓約を守れる医療団になる。
そして、これを・・・ホーリーオーブでポケモンたちを救うんだ!
2012.4.28 22:04:34 公開
2012.4.29 15:48:04 修正
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