ポケモンノベル

ポケモンノベル >> 小説を読む

dummy

ポケモン不思議のダンジョン〜光の医療団〜

著編者 : Cynothoglys

僕らの一歩目〜結成〜

著 : Cynothoglys

ご覧になるには、最新版の「Adobe Flash Player」が必要です。 また、JavaScriptを有効にしてください。

僕はブラッキー、あだ名は「ラック」
探検隊「サンムーン」のリーダー。
と言っても僕を合わせて団員二人しかいないけど・・・
それでも、チームの・・・二人の団結力は負けないつもりだ。
しかし・・・今日の依頼の終了後・・・
「あ、ラック、話があるんだけど・・・」
「ん、何フィーナ?」
フィーナ、それは僕のパートナーのエーフィのあだ名。
僕がそう呼び始めたのがきっかけ。
「あの・・・ね・・・」
空気が重い・・・いやな予感がする・・・
「私・・・探検隊やめたいの。」
「え・・・!」
言葉が出なかった。突然だったから。
僕らは・・・ずっと二人だった。
チームの結成からはそんなに経ってはいないけど、
それでもチームの結成以前から二人で生きていた。
だから隠していることなんて・・・全くない。
そのつもりだった。
「なんで・・・なんでやめたいんだよ!」
声を荒げて僕は怒った。でも・・・怒らないではいられなかった。
「もう・・・いやなの。他のポケモンが傷ついていくのが・・・
 私たちが・・・他のポケモンを傷つけていのが・・・」
確かに・・・探検隊をやっている以上、そのダンジョンにいるポケモンで
襲ってくるポケモンたちは倒さないと進めない。
でも、フィーナもそれはわかっていたはずだ。
「彼らは・・・襲ってくるポケモンたちは正気じゃない。
 だから・・・僕たちが正気から目覚めさせる・・・それは確かに傷つけることだけど、
 それでも、放っておくよりは・・・全然いい、ちゃんと、助けてあげられている。」
「それは分かってる・・・分かっているけど、私たちがポケモンを傷つけている事実は
 何も・・・何も変わらない。」
眼に涙を一杯浮かべてフィーナは言った。
確かに・・・そうだけど。
「じゃあ・・・フィーナはどうしたいんだ?
 確かに探検隊を続けていたら他のポケモンたちを傷つけることになる。
 でも、僕たちが少しでもポケモンたちを正気に戻せば傷つくポケモンもいなくなる、
 傷つけてはいるかもしれないけど・・・これも助けることになるんじゃないのかな。」
「・・・ラックは・・・ラックはいいの?」
「何がだい?」
「正気のポケモンのために正気じゃないポケモンを傷つけて、それで平和って言えるの?
 それがポケモンのためなの?」
「そ、・・・それは・・・」
何も・・・言い返せない。
フィーナの言うとおりだ。僕の意見は正気じゃないポケモンを倒して
正気のポケモンたちの平和を保とうとしただけ・・・
正気でも正気じゃなくても・・・ポケモンみんなの平和を作らなきゃいけないのに。
「じゃ・・・じゃあどうするんだ?」
これは、フィーナに対する問い、というよりは自分自身にした問いだった。
ダンジョンに行けば他のポケモンたちが襲ってくる。
それどころか持っている道具を奪おうと、他の探検隊まで襲ってくることもある。
どうするか・・・
「ん・・・待てよ?」
「どうしたのラック。」
「あれ・・・使えないかな。」
「あれ?って。」
「ほら、数日前の依頼で・・・」
数日前、僕たちに依頼が来た。内容は古代の秘宝探索。
依頼者のコータスはかなりの老齢だが、死にゆく前に若いころからの夢である
秘宝を拝みたい、とのことだった。
そうしてダンジョンに入った・・・はいいものの、
そのダンジョンはコータスには運悪く、みずタイプの住処。
コータスは大量のみず技を喰らって、あえなく離脱。
二人で探索することになった。
そして・・・見つけたのが金色に輝く石。
コータスに聞くと、それは「ホーリーオーブ」と呼ばれる物で
その光はどんな怪我をしたポケモンも一瞬で治療をするという。
ただ、コータスは「秘宝を見れただけで、わしは幸せじゃ。」
って言って、ホーリーオーブを僕たちにくれたんだ。
「あのホーリーオーブを使って他のポケモンたちを助けられないかな。」
「・・・でも。」
まだ迷いがあるフィーナに僕はこう言った。
「じゃあ・・・こうしよう。僕たちは絶対に、ポケモンたちに攻撃しない。」
「え?」
驚いているようだった。それはそうだろうね。
他のポケモンたちが攻撃してくるのに
こっちが攻撃しなかったらいい的になるだけ。
彼女もそれが分かっていたから。
「僕たちはポケモンを傷つけない。助けるために、頑張る。それでも・・・ダメかな?」
「でも・・・それじゃラックに迷惑が・・・」
「僕は防御力が結構あるから大丈夫。」
「じゃ・・・じゃあ、・・・ぃぃょ。」
蚊の通るような声だったけど・・・ちゃんと聞こえたよ。
「じゃあ、探検隊は解体だね。でもこれから自分たちのこと何て言おうか。」
「・・・医療団・・・は?」
「医療団・・・いいね。それ。
 じゃあ決定。僕らはポケモン医療団。チーム名は・・・今まで通りサンムーンでいい?」
「・・・うん!」
もう、フィーナの目から涙は消えていた。フィーナの目は希望に満ちた目となった。
こうして僕たち「サンムーン」の新たな旅立ちが始まったんだ。

⇒ 書き表示にする

2012.4.19  20:20:25    公開
2012.4.21  18:25:58    修正


■  コメント (2)

※ 色の付いたコメントは、作者自身によるものです。

AKSSTさん、ようこそ、そして初めまして。
作者のCpコージです。
何かが舞い降りたのか、こういうアイデアが出たんですね。
まぁ・・・こういうことは頭が冴えますからw
確かに探検隊の依頼に「救助」もありますが、
小説でフィーナの言った通り、
「救助」という名目で襲うポケモンたちを「討伐」
これが頭をよぎってこんな小説になりました。
ガキの作る小説ですが
最後まで読んでくれたらありがたいです。

12.4.20  22:10  -  Cynothoglys  (JACK0119)

初めまして&こんにちわorこんばんわ
AKSSTです。
始めてみるような小説でかなり面白いです。
ポケダンをこういう見方するとは・・・。
傷つけない探検隊、医療団ですか。
敵見方問わず治療する。
すごくカッコいいです。
連載頑張ってください。

12.4.20  19:57  -  不明(削除済)  (02090036)

パスワード:

コメントの投稿

コメントは投稿後もご自分での削除が可能ですが、この設定は変更になる可能性がありますので、予めご了承下さい。

※ 「プレイ!ポケモンポイント!」のユーザーは、必ずログインをしてから投稿して下さい。

名前(HN)を 半角1文字以上16文字以下 で入力して下さい。

パスワードを 半角4文字以上8文字以下の半角英数字 で入力して下さい。

メッセージを 半角1文字以上1000文字以下 で入力して下さい。

作者または管理者が、不適切と判断したコメントは、予告なしに削除されることがあります。

上記の入力に間違いがなければ、確認画面へ移動します。


<< 前へ戻るもくじに戻る 次へ進む >>