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幻想を求めて

著編者 : 窮爽

八番星 七夜の奇跡

著 : 窮爽

イラスト : 窮爽

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「…まずはジラーチの事から話す」

シンと静まり返った会議室に特に感情のこもっていない廼覇さんの声が響いた。
アタシ達は固唾をのみ込み、コクリと頷いた。
ジラーチは相変わらずスヤスヤと寝息を立てて眠っていた。
そして、廼覇さんは語り始めた。


そのジラーチは昔からファウンスで過ごしていた。…いや、眠っていた方が圧倒的に多いだろうな。ジラーチは千年たった後の七日間だけ目を覚ます。…この時に自分と七日間過ごすパートナーを選ぶ。そのパートナーにだけ水晶に居るジラーチの声が聞こえると言う。
…え?瑠那さんは聞こえたのか。…なら、瑠那さんが選ばれたって事だろうな。
…そんなジラーチを狙っている馬鹿な奴等が居た訳だ。どうする気かは知らないがな。
…あぁ、さっきの奴等も一緒だ。
そんな奴等を俺は追っている。…指令を受けてないけどな。
俺は受けていようが受けていなかろうが関係ない。自分で決めるだけだ。


「…と言ったところだな」
「で、アタシはどうすればよいのですか?」

問題はそこだ。パートナーに選ばれてどうすればいいのかがまずわからないといけない事だ。
廼覇さんは顎に手を当て、少し考え込んでから答えた。

「…適当にジラーチと過ごしておけばいいんじゃないか?そして、七日後にファウンスへ送り届ける」
「…曖昧なんですね」

アタシが少し困った表情で呟くように言うと、廼覇さんは黙って少しアタシから目を逸らした。
…まぁ、その後はこの後の段取りなどを話し、解散になった。ファウンスへは本来なら数週間かかるのだが、移動を仕事としているポケモン、ネイティオのテレポートで一瞬にしていけるので問題ない。
数人は専門の会社に電話を掛け、修復作業を依頼していた。
…廼覇さんはジラーチが居る間、研究所に居る事となった。空いている部屋に寝泊まり。
アタシはジラーチを抱えて、ベットに腰かけた。

「…そう言えば…」

解散する前、廼覇さんは『ジラーチに何か願いをかなえてもらってはどうだ?』とアタシに言ってきた。
…願い…ですか…

「……願い星…」

ふと口にした一言。ふと頭に願い星と言う言葉がよぎったのだ。
…ジラーチは別名、『七夜の願い星』…と呼ばれているらしい。
もしかしたら、ジラーチが願い星なのかもしれない。

「…だとすれば…」

……譜雅兄ぃは嘘をついていたと言う事になる。
だって、ジラーチが居たのはずっと上ではなく…地上だったのだから。
…どうなんですか?…譜雅兄ぃ…

「…うーん…」

そんな時、眠たそうな幼い声が聞こえた。
ジラーチだ。ジラーチはアタシの膝の上からふわりと浮くと、眠たそうに眼を擦る。

「ふわあぁぁ…よく寝た……んー…?」

ジラーチはボーっと見ているアタシに気がついた。
アタシはハッとし、ずれかけていた眼鏡を上げる。

「僕、ジラーチ…君は?」
「…瑠那です」

まだ眠たそうな声でジラーチは問いかけてくる。アタシはいつもの声で名乗った。
すると、ジラーチは寝ぼけているのかそのまま上へ、上へと浮いていき、天井に頭をぶつけた。

「ひゅうぅぅ…」

情けない声を出しながらまるで栓が抜かれた風船のようにゆっくりと床に落ちていき、ぺたっと地面に短い脚を広げて座る状態になった。
アタシはため息をつき、ジラーチを抱き上げた。

「…ハッ」
「…やっとお目覚めですか」

ジラーチは如何にも寝ぼけから抜けだした声を出し、目をパチクリさせた。
アタシはため息交じりで呟くように言う。
ジラーチは顔を上げて、アタシの顔をキョトンとした顔で見た。

「僕ジラーチ。君は?」
「…さっき言ったばかりなのですが…」
「へ?そうだっけ?」

ジラーチはまたキョトンとした顔で言った。アタシはため息をつきながらもまた再び名乗った。

「…瑠那です。覚えていただけましたか?」
「瑠那…瑠那…うん!」

ジラーチは笑うと、ふわりと浮き、楽しそうに笑いながらアタシの周りを飛び回った。
アタシはため息をつくが、その後フッと笑った。
…何だか、ホッとしますね…
アタシの部屋はジラーチの笑い声がただ響いていた―

八番星 七夜の奇跡

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2011.7.24  19:26:40    公開


■  コメント (2)

※ 色の付いたコメントは、作者自身によるものです。

ユランさんへ
お久しぶりです^^カキカキ掲示板で絵を書いておりましたww(おい
可愛いですか!?ありがとうございます!><
馬鹿なんですよwwゴミ収集車wwオドw頑張れw
廼覇「あぁ、じゃあ収集車に乗ってる奴に『こいつ等を処理しろ』って頼めば一瞬にして解けt『しねぇよ』風鈴
ちょwwいろんな意見がww
瑠那「どれも不採用ですね(キッパリ」
おい、きつく言うの辞めろ(汗
ジラーチ、映画のジラーチをイメージしました^^
もうジラーチが好き過ぎて…キャアァァ(規制
ホークルwwwww
ジラーチの映画の時、可愛いと言う衝撃でヤバかったんですy(黙れ
コメありがとうございました!それでは!

11.7.27  15:52  -  窮爽  (monoraru)

お久しぶりです、こんにちは〜!・・・ヌヌッ!?挿絵のジラーチが凄い可愛いィィィィィィィィィ!!!それでは読みますね^^

なるほど・・・確かに馬鹿ですね。そいつ等は。
未威也「でもそういう奴って放っておいた方がいいと思う。だって、そんな奴等はゴミ収集車に拾われるだけだし」
オド「いや、どう考えても人をゴミ収集車には乗せないでしょ!?」
慧瑠「いや。相手側が人間失格だと判断すれば・・・」
オド「慧瑠まで!?そういう問題じゃないでしょ!?」
オド、頑張れ。常識人はお前しかいない^^;
適当www超曖昧ですねwww
ニーナ「じゃあ瑠那さん達2人で悪戯するとかぁ?」
ルリ「いや、ここは世直しの旅とかいって・・・」
ホークル「それは規模が大きすぎるから、あま〜い恋探しの旅に^^―『却下。by皆』
7週間しかねぇんだぞw
ジラーチが半端なく可愛い!!!ウヒャァァァァァァ!!!((ry
ホークル「そういうオッチョコチョイな奴ほど、コロッとおちや『いい加減口説くのやめろ;byルリ』
どんだけめんどくさいんだよw
笑い声とか想像すると、凄く可愛いイメージが・・・もうさっきから、私可愛い連発してますねw
それでは、続き読みますね〜ノノ

11.7.27  15:32  -  papiko  (papiko)

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