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幻想を求めて

著編者 : 窮爽

十番星 呆れ顔の種類

著 : 窮爽

イラスト : 窮爽

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ごめんなさい<(_ _)>
奇跡的に自分の中で納得できた絵が出来たので投稿しました(ozr
では、本編どうぞ!></

「…そう言えば、瑠那さんはバトルが凄いらしいな。さっきのプラウドリは幹部だったんだぞ。なのにかなり押していたからな」
「ありがとうございます」
「だって、瑠那さんは元々カントーの四天王だったんですよ!」

廼覇さんが感心したような目でアタシを見ながら腕組みをして言って来た。
アタシは頭を軽く下げる。ジラーチを仲良く話していた助手がそう言って入って来る…が、またすぐにジラーチをじゃれあう。

「カントーの…?」
「はい。…何か?」

廼覇さんの尋ねにアタシは首をかしげた。…何か気になる事でもあるのでしょうか…

「…仕事仲間、五月蝿くなかったか?」
「え?……まぁ、五月蝿かったですね。毎日毎日からかう声とふざける声と怒鳴り声が飛び交っていましたから」

アタシはリーグ仲間を思い出しながら答えた。
…唯一静かだったのはゴーストタイプ使いの杼歌奈(ヒカナ)さんでしたね。

「…はぁ…」
「?それがどうしたのですか?」

廼覇さんが呆れたように深い深いため息をついたのでアタシは尋ねた。
…知り合いでも居るのでしょうかね?

「…ちょっと廊下に出る」
「?はい」

廼覇さんは疲れたように眉間を摘まみながら廊下に出た。アタシは疑問に感じながらも頷く。

「さて、そろそろ仕事にかかりますよ」
「えー…もうちょっと喋りたいですよー…」
「今までこなして来たでしょう」

嫌がる助手に対し、アタシは冷たく言い放ってパソコンと向き合った。

「これどーするの?」
「これ?これはパソコンで資料のデータをまとめるんだよ」

ジラーチの質問に助手は笑顔で答えた。ジラーチは少し考え込み、ハッと何か思いついたかのように満天に笑顔を顔に浮かべた。
そして、ジラーチは意識を集中させて頭の短冊を光らせた。…?

カタカタカタ…

すると、パソコンのキーボードを打つ音が聞こえて来た。見ると、パソコンのキーボードがひとりでに打たれており、画面にどんどん文字が出てくる。
まさか!?

「ちょ、ジラーチ!これは仕事ですから別にしなくて良いのですよ!?」
「ほへ?」

アタシが慌てて言うと、ジラーチは間抜けな声を出し、首をかしげた。
すると、助手は回転椅子をこちらに向かせ、笑顔で言った。

「別にいいじゃないですか♪減るもんじゃないですよ☆」
「そう言う問題では無く!やる事は自分でやるべきなのです!」

そんな気楽な助手に、アタシはそう怒鳴った。そうしている内にキーボードの打つ音は静まった。
見ると、今日まとめるべき資料のデータは全てまとめられていた。
……はぁ…終わってしまいましたか…

「まぁ、終わった事ですし☆ね、ジラーチ♪」
「あはは☆」
「…そうですけどね…」

助手はジラーチの方を見ながら言った。ジラーチは意味が分かっていないのか、笑っている。
アタシは肩から力が抜けて、がっくりとする。

「今日のやる事が無くなってしま『だからしつけぇんだよ!!』」

アタシの言葉を怒鳴り声が見事遮り、部屋に響き渡る。聞こえてくるのは廼覇さんが出て行った、廊下の方からだ。
…訊き覚えがあるんですがね…

「見に行きましょうよ。気になりますし!」
「僕も〜☆」

助手がそう言って扉をそっと開け、覗きこむ。ジラーチもニコニコして覗きこんだ。
…そうですね。気になりますよ。
アタシも後ろから廊下を覗き込んだ。
見えるのは廼覇さんが壁にもたれてライブキャスターで電話をしている姿だった。
声はそこから聞こえてくるらしい。
アタシ達はそっと耳を澄ませていた―

十番星 呆れ顔の種類

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2011.7.27  16:26:15    公開
2011.7.28  00:07:22    修正


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