裂け目の向こう
第3話 廃墟とかした世界2
著 : キノコ13
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私はロトムに聞いてみた。
「名前ってなに?」
ロトムはしばらく考えて、
「じゃあ、スピンって呼んで。」
て言った。
「いやそのまんま過ぎない?」
「そーかなぁー」
ロトムが続けて言った。
「ところで君の名前ってなに?」
私はとくに人に飼われてた訳ではなく転々と家の屋根に住み着いて、気に入った屋根には長い間住むという感じで生きてきたので名前などとくになかった。
「ないかな〜」
そんなことを話してると空が曇り始めた。私が
「雨降りそう。」
と呟いたら
「ほんとだ、雨降りそう。え、雨...」
スピンの顔は突然暗くなった。
「え!どうしたの」
私が聞くと
「いや、何でもないよ」
しかしその声はふるえていた。
「とりあえず、僕の家へ来る?」
「うん!」
しばらくして、スピンの家についた。今にも雨が降りそうだ。
「ここが僕の家だよ。」
スピンの家は崩れかけたポケモンセンターだった。
「じゃあ、中、入る?」
スピンがそう言った瞬間、雨が降り始めた。するとスピンが叫んだ。
「やめてくれぇぇぇぇぇ助けてくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」
その声は徐々に弱々しくなった。
私は急いでスピンを崩れかけたポケモンセンターへ運んだ。
中は以外と整ってた。
「ねぇ大丈夫?」
スピンはしばらくして目を覚まし、まわりを見た。
「ありがとう」
私は聞いてみた。
「何でそんなに雨で苦しんでたの?」
ほとんどのロトムは防水機能がついてるため、ヒートロトム以外はある程度は大丈夫なはず。でも、どうして?
スピンは答えた。
「ここに来て、暮らしてるうちに防水機能が劣化したからだと思う。」
スピンは思った。うん、僕もこの世界にきて初めて雨降った時、大丈夫だと思ったよ。そのせいで一度、死んじゃたよ。
2023.5.5 18:21:59 公開
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