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ポケ物語

著編者 : Cynothoglys

第八レポート ハナダジム戦

著 : Cynothoglys

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 ん?ちょっと、フロスト君?
「おーい、どないしたん?」
「うざうざうざうざうざうざうざうざうざ・・・」
「どないしたんや!」
「うざうざうざうざうざ・・・」
「だからどないしたんや!」
「リア充爆ぜろ!」
「あ・・・あれかいな。」
 確かにわいらの目の先にあるのはデートの雰囲気の男女がおる。
 しかし・・・二次元没頭のオタクみたいな奴やな。
「爆ぜろ!」
「ちょぉ、フロスト君!逃げてや!そこの人たち!」
「は・・・何?って、何よコレ!」
 女の子の方は当然の反応やな。男の方は・・・
「ひいいいいいいいいいいいいい!」
 逃げてもーた。しっかし、女の子の方、どっかで見たことあるような・・・
「爆ぁぁぁぜぇぇぇろぉぉぉぉ!」
「ちょ、スターミー!バブルこうせん!」
「スター!」
 あ、フロスト君・・・
「ぎゃひぃぃぃぃ!」
「何なのよあんたらは!彼いなくなっちゃったじゃない!」
「やぁすんませんなぁ。」
「あれ?あんたマサキ?」
「え、あ、カスミちゃん?」
「そうよ!」
「あ〜久しぶりやな。」
「あんた、最近街の方へは来ないね〜。」
「ま、研究に時間取られてて行けへんし、行っても別にすることないしな〜。」
「ま、あんたの自由だけどさ。ところで、アレ何?」
 カスミちゃんが指差した方には・・・
まだスターミーのバブルこうせんを受け取るフロスト君。
「あ、わい彼の旅について行こうとしとってな。」
「・・・あんなのに?」
 ひどい言いざま・・・やけど、アレじゃ言われてもしゃーないな。
「まぁ、わいを助けてくれた恩人やしな。」
「・・・ま、好きにすればいいんじゃない?」
「いいから止めてくれーーーーー!」
 あ、さすがに涙目になっとる。
「スターミー、やめていいよ。ありがとね。」
「スター!」
 そう言われてスターミーはボールに戻ってった。
「マサキ・・・何を楽しそうに話しこんでんだよ!」
「いや〜すまんすまん。カスミちゃんとは知りあいやったんでな。」
「せっかくのデート、何で邪魔したの?」
「リア充爆ぜ・」
「ジム戦やりたかったんやろ!なぁ!」
 今そんなこと言ったら殺されるで!
「ジム戦?あぁ、チャレンジャー?でも、今日は今のでやる気なくなっちゃったから。
 また明日、ジムに来てくれる?そしたら相手してあげるよ。」
「ほな、さいなら。」
「じゃねー。」
 そう言ってカスミちゃんは行った。
「ジム戦・・・何、あいつ何様?」
「・・・ひょっとしてジムリーダーの名前とか把握してへんの?」
「ああ。」
「しゃーないなぁ。じゃあわいが教えたるわ。
 まず強固なるいわ使い、ニビジムリーダー・タケシ。
 柔軟なるみず使い、ハナダジムリーダー・カスミ、さっきの子や。
 特殊攻撃に優れたでんき使い、クチバジムリーダー・マチス。
 由緒正しきくさ使い、タマムシジムリーダー・エリカ。
 状態異常技連発のどく使い、セキチクジムリーダー・アンズ。
 変幻自在のエスパー使い、ヤマブキジムリーダー・ナツメ。
 大火力のほのお使い、グレンジムリーダー・カツラ。
 全てを操るエキスパート、トキワジムリーダー・グリーン!
 この八人全てを倒してジムバッジを手に入れる!
 それがチャンピオンになるための前提条件や!」
「・・・ふ〜ん。」
「ってなんや!その反応!」
「いや、だって興味ないし。」
「はぁ?せやったらあのチャンピオンになるっちゅー夢は嘘かい!」
「いや、嘘じゃない。でもジムリーダーの名前とか言われてもどーでもいい。
 どっちにしたって全員倒す。名前を聞こうが、もってるポケモンを知ろうが、
 結果として倒しちまえば一緒だろ?」
「・・・なんてスケールや。」
 さすがや!フロスト君!やっぱ何か君に感じるオーラは本物やったんや!
「で、さっきの女がハナダジムのジムリーダーなんだよな?」
「せや。みずタイプ使いでエースはさっき見せとったスターミーや。
 強力なみず技を連発してくるで。ほのおタイプを使うのはやめとき。」
「ま、明日なんだろ?じゃあ今日はもう寝る。」
「あ、じゃあウチ泊まるか?街に戻るよりは近いし。」
「そだな。じゃよろしく。」
「オッケーや。」
 この調子なら多分、カスミちゃんにも勝てるんやないかなぁ。
 まぁ、信じとるでぇフロスト君。君のバトルを。

 当日、フロスト君は凛とした表情でジムに向かってった。
「どや、フロスト君、勝つ算段は?」
「算段なんてものはない。ただ戦うだけだ。」
 やっぱり大物は言うことちゃうわぁ。
「たのもー!」
 その古参じみた挨拶も言うことなしや!いける、これはいけるで!
「来たね、お邪魔虫。」
「始めっぞリア充!」
「ま、でもそれはジムを攻略してからね。」
「別に変哲もないジムだが?何を攻略しろと?」
「じゃ、このジムのルール、説明よろしくね。」
 そんで登場したんわ・・・
「元気にしてるかぃ!未来のチャンピオン!」
「お前ら絶対に俺をマークしてるだろ。」
 フロスト君はゲッソリしとる。ジム戦のたびに毎回会っとるんやろうけど
 全く別人さんやで。
「で、ルールってなんだよ。」
「まずジムリーダーカスミの居る場所まで行くには二つの道しかない。
 一つはプールにあるモーターボートを使って行く。
 もしくはプールサイドから歩いて行く。この二つだけだ。
 モーターボートを使用するなら早く行けるかもしれないが、途中の障害物が邪魔だ。
 ただプールサイドには変な罠があるから注意しな。
 あ、後このジムにはないが、ジムによってはジムトレーナーと呼ばれる人たちがいる。
 ジムリーダーにたどり着くまでの道をふさいでくる。
 一般のトレーナーと違ってそれなりにポケモンも育っているから注意することだ!
 ではがんばってくれぃ!」
 テンション高いなぁ。このおっちゃん。
「障害物ねぇ。何も見えないから・・・ハッタリか?」
 そう言ってフロスト君はモーターボートに乗った。
「あれ、わいは?」
「あ、観戦を希望かなぁ!」
「ん〜、まぁそうやろな。」
「じゃあこちらにどうぞぅ!フィールドまで繋がっているからぁ、
 挑戦者のジム攻略もモニターで見れるので安心して見てくれぃ!」
 やっぱテンション高いなぁ。
 ま、がんばりや、フロスト君。応援しとるで。

 ・・・ひどいな。
 なにがひどいっちゅーたら、フロスト君の奮闘や。
 障害物がないとタカをくくっとったみたいやけど・・・
 水中にいたドククラゲやメノクラゲに刺されまくっとる。
「ギャーーーーーーーーーーーーー!」
 おぉおぉ、凄い悲鳴やな。
「バビーーーーーーーーーーン!」
 どんな悲鳴やねん。
「ぴゃぁうまぃぃぃぃぃぃ!」
 どこに全自動●割り機見つけたんやろ。
 ん・・・?やっとかいな。
「ああああああああああああああああああああああああああああ!
 ああああああああああああああああああああああああああああ!」
 叫んどる。ハッキリ言って見苦しい叫びや。
「おっ、来たね〜。」
「殺す気かコラァァァァァァァ!」
「ま、殺す気で行かないとね。」
「限度があんだよブァァァァァァカ!」
「分かった分かった、今度からは半殺し程度にギミックレベル下げとくよ。」
 そういう問題ちゃうやろ。
「始めんぞコラァ!」
「分かった。じゃ、フィールドに案内するからついてきて。」
 おっ、ようやくこっちに来るんかい。
 と思ったらもう二人おった。どんな作り方されとんの?このジム。
「じゃ、さっそく始めちゃおっか!来て、スターミー!」
「スター!」
 あれ?今までは先手はヒトデマンやったのに?
「いきなりエース登場かよ!行け、フシギダネ!」
「ダネダネ〜」
「スターミー、スピードスター!」
「スターッ!」
 スターミーが回転しながら星を飛ばしてくる。
 さすがに避けようもないで。
「フシギダネ、つるのムチで打ち返せ!」
「ダネッ!ダネッ!ダネッ!」
 何と、つるのムチでスピードスター全部を弾きおった。
「ふ〜ん、なかなかやるじゃん。」
「つるのムチだ!」
「ダネーッ!」
「何もしなくていいよ。」
 ・・・なんや?普通は避けさすもんやけど、何でそれすらさせへんの?
「ス・・・ター!」
 なっ・・・あのつるのムチの連続攻撃を・・・みずタイプなのに受けきったんか!
「無茶苦茶やないか・・・あのスターミー。」
「仮でも私のエースだよ?」
「ちぃ・・・もう一回つるのムチだ!」
 仮でも?普通は仮にもやけど・・・言い間違いやろか・・・
「スター!」
 ・・・無駄みたいやな。つるのムチ程度じゃ倒されんよう訓練されとる。
「じゃぁこっちから行こうかな、スターミー、サイコキネシス!」
 へ・・・?
「スター!」
「ダネ?・・・ダネーッ!」
 あぁ、フシギダネが!
「フシギダネ!耐えるんだ!耐えてつるのムチ!」
「ダ・・・ネーッ!」
 バチッ!バチッ!
 つるのムチがヒットした。でもつるのムチじゃスターミーは倒されへんのじゃ・・・
「ス・・・タ〜・・・」
 え!
「スターミー、戦闘不能!」
 うそやん・・・あ、ひょっとして「しんりょく」?
「ダ・・・ネ〜・・・」
「フシギダネ、戦闘不能!」
 すぐに倒れたっちゅーことは、やっぱり「しんりょく」の効果みたいやな。
 フシギダネのもつ「特性」。それが「しんりょく」。
 その効果は体力が一定以下になった場合、くさタイプの技の威力が上がる。
 つまり、どたん場でつるのムチの威力が跳ね上がったっちゅーわけやな。
「ありがと、スターミー。お疲れ様。」
「サンキュ、フシギダネ!」
「やるねー。お邪魔虫のクセに。」
「リア充もここまでやるとは思わなかったぜ。」
 ええ加減名前で呼ぼうや・・・
「じゃ・・・行くぜ!リザード!」
「リザーッ!」
 え?何でリザード?みずタイプのジムなの分かってるやろ?
「まさかリザードとはねー。ひょっとして、なめられちゃってんのかな?」
「いや・・・」
「ま、何考えてんのかわかんないけどね。じゃあこっちのエース、紹介してあげるわ。
 行きなさい・・・ギャラドス!」
「ギャーーーッ!」
 うっそ・・・カスミちゃん、ギャラドス苦手やったんちゃうの?
 昔ギャラドスの口に近づいて喰われそうになったっていうトラウマがあったって・・・
「不思議そうな顔してるわね、マサキ。」
「いや、だってギャラドスは・・・」
「確かに、今までは苦手だった。でも、今じゃ私の大事なパートナー、
 そしてジム戦でのエースよ!」
「・・・まぁ、どう克服したのかは聞かへんわ。」
嘘、本当はもの凄く聞きたい。でもジム戦に差し支えるからやめとくけど。
「よっしゃ!リザード、ひっかくだ!」
「ギャラドス、アクアテール!」
 うわ、むご。
「ギャーーーーッ!」
 水をまとったギャラドスの尻尾がリザードに的中し・・・
「リ・・・ザー・・」
「リザード、戦闘不能!ギャラドスの勝ち!」
「いっ・・・!」
「私のギャラドスを甘く見ないでよ。ほのおタイプで突破できるほど、弱くない。」
「・・・くそっ。」
「で、もう終わり?」
「・・・まだだ、まだ終わってない!」
「じゃ、早くしましょ。」
「行くぜ、俺のエース・・・カメール!」
「カメーッ!」
 カメール!え・・・というかフシギダネといい、
 リザードといい、御三家全部持ってるん?」
「カメール・・・新技、行くぜ!こうそくスピン!」
「カーー・・・メメメメメメ!」
 カメールが凄い勢いで回っとる。速く、凄まじい音で回っとる。
「ギャラァァァァ!」
「うろたえないで、ギャラドス!かみくだく!」
 めちゃガチ仕様やん・・・そのギャラドス。
「ギャーーーーラッ!」
「今だ、たいあたりに変換!」
「なんですって!」
 高速回転していたカメールが急に回転をやめ、
 ギャラドスに向かってたいあたりをかました。
「ギャラァァァァァ!」
「まだよ、ギャラドス、もう一回体勢を整えてかみくだく!」
「ギャーーーーーッ!」
「立て直させやしないさ・・・たいあたり!」
「ギャラァァァァァ!」
 もの凄い声でギャラドスはたいあたりを喰らい・・・
「ギャ・・・ラ・・・」
「ギャラドス戦闘不能!カメールの勝ち!よって勝者、フロスト!」
「よっしゃあ!」
「うそ・・・私がお邪魔虫に負けたなんて・・・」
 ええ加減名前呼べばええのに。
「リア充爆ぜろやああああああ!」
「は、いや何言ってんの?」
 まだ根に持っとるんかい!
「いや、フロスト君、世の中リア充はいっぱいおるで。
 そんな目の前のリア充ばっかに気をとられんなや。
 色々とやっとる連中はおる。デートなんかに気を取られたらあかん。」
「・・・そうだな。ありがとう、目が覚めたよマサキ!」
 フロスト君・・・何かイキイキしとるけど・・・まぁええか。
「じゃ、ハナダジム公認、ブルーバッジを渡します、お邪魔虫。」
 最後までそれかいな・・・
「よっしゃぁ!ブルーバッジゲットォォォ!」
「で、あんたら次どこ行くの?」
「ん〜、どこ行くの?」
 何で僕の方向くねん。
「ま、まぁジムが近いゆーたらヤマブキシティやな。」
「オッケー、じゃあ出発。」
「ま、次会ったとしてもデートの邪魔はしないでね。」
 ごもっともや。
 こうして僕とフロスト君はヤマブキシティに・・・いや、
 テンテンテレレ〜
 ヤマブキシティに向かったんや。

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2012.4.27  07:33:28    公開
2012.4.27  23:02:09    修正


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