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ポケ物語

著編者 : Cynothoglys

第一レポート  緑が強い件について・・・

著 : Cynothoglys

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ここはカントー地方・マサラタウン。
「始まりの町」と言われている。
有名なポケモン博士である「オーキド博士」や
伝説のトレーナー「レッド」
トキワジムのジムリーダー「グリーン」の出身地でもある。
そして俺は「フロスト」。最高のポケモントレーナー(自称)だ。
と言ってもまだポケモンすら持ってないが・・・
だから今日、オーキド博士にもらいに行くのだ。

「すいませーん。」
「ん、誰じゃ?」
「フロストです。一応前に話はしたんですが。」
「おー、あああああ君か。」
「いや違います!ってか何すかその投げやりな名前!」
「えーと、だれだったかな?」
「フロストです!」
「おー、フロスト君か。そうかそうか。
いやー最近は物忘れが激しくてのぉ。
こないだなんかも孫の名前が全く出てこなかったりな。」
それ認知症なんじゃ・・・
「で、決まったのかね?誰を連れていくか。」
「ええ。ゼニガメを。」
「そうか。このゼニガメは元気でいいぞ。」
「いやでもヒトカゲもいいかも。」
「へ?」
「いやフシギダネも捨てがたいな・・・」
「全然決まっとらんじゃないか。」
「すいません。」
「・・・まぁよい。特別に三匹とも君にあげよう。
「え!いいんですか?」
「そのままじゃ旅は一向にスタートせんと思うからのぉ。」
「ありがとうございます!」
「うむ。気をつけて行ってきなさい。」
「ハイ。」
 俺は勢いよく研究所を飛び出した。
 まず行くのはトキワシティ。ジムもあるからな。
 バランスよくタイプを揃えたジムリーダー「グリーン」がいる。
 手始めに「グリーンバッジ」をゲットしますか。

 ・・・って
「おぉ?」
 何かが現れた。ひょっとして野生のポケモン?
「キシャー!」
「こいつ・・・なんだ?」
 紫色の小さな胴体に赤い目。尻尾はある。そして前歯がかなり出ている。
「ま、無視の方向で。」
「シャー!」
 と、思ったら突然ぶつかってきた。
「何すんだ!」
「キシャー!」
 えっと、こういう時はポケモンを出して倒せばいいんだよな。
「えーい、行けヒトカゲ!」
 適当にボールを出してポケモンの名を叫ぶ。
 が、出てきたのは・・・
「ゼニ〜」
 ゼニガメだった。
「え・・・まいいや。いけ!みずでっぽう!」
「ゼニ?」
 え・・・?
「いや、何やってんだよ、みずでっぽう!」
「ゼニゼニ〜」
 どうなってんだコレ?
「そのゼニガメ、まだそんなレベルじゃないんじゃねーの?」
「は・・・」
 突然横から聞こえた声。見るとそこに立っていたのは
 茶髪で黒の服を着て鋭い目をした青年だった。
「そのゼニガメ、レベルいくつだよ?」
「いや、レベルってどう見るの?」
「・・・俺が調べてやるか。・・・レベル5か。
 よくこんなレベルで水鉄砲なんて指示できたな。」
「なんだよいきなり!」
「シャー!」
 うお、紫の奴!ゼニガメにぶつかりまくってる!
「放っておいたら倒れるぞ。」
「えーい、戻れ!」
「ゼニ〜・・・」
 情けない声を出しながらゼニガメはモンスターボールに戻った。
 そして攻撃する対象を失った紫の奴はどこかに逃げた。
「おまえ、新米だろ?」
「それがなんだよ。」
「ポケモン図鑑は?」
「なにそれ?」
「コレだよ!」
 男が見せたのは赤く、四角の物体。スライド式のようだが。
「おまえ・・・ポケモン図鑑も知らないのかよ。」
「そんなの最強のトレーナーを目指してる俺には関係ない!」
「ポケモンの今のレベルも見られる優れ物だ。
 自分のポケモンの力量もわからないで最強になんかなれねぇよ。」
「何・・・勝負するか!」
「・・・相手になんねーからイヤだ。」
「相手にならんかどうかは・・・戦って決めることだ。」
「別にそこまで言うならいいが、野試合はしない。戦いたいならジムに来い。」
「は・・・?」
「おまえ、ジムリーダーの顔も把握してないのか?」
「ってことはまさか・・・」
「トキワシティのジムリーダー、グリーンだ。」
「なるほど・・・最初の相手には相応しいぜ。」
「トキワシティの北東にジムはある。戦いたいならいつでも来い。」
「OKだ!」
 深いため息を漏らしながらグリーンは去って行った。
 言った通り、初戦の相手には十分だ。
 サクッと終わらせてジムバッジゲットかな。

 着いたぜ!トキワシティ!
 なるほど、マサラタウンと比べると都会だな〜。
「さて、ジムは、と。」
「あ〜ちょっと君。」
「ん、誰?」
「私フレンドリィショップの店員です。ちょっとついてきてくれますか。」
「知らない人について行ってはダメだと母に言われています。」
「いや・・・じゃあいいや。これだけ受け取ってください。」
「なんすかコレ。」
 もらったのはスプレー。青の缶に入ったスプレーだ。
「それはキズぐすりです。」
「お、俺の傷が治るの?」
「いえ、ポケモン用ですが。それなりにポケモンの体力が回復しますよ。」
「あ、そ。」
「反応薄いですね。」
「だってポケセンあれば関係ないじゃん。」
「いや、ポケモンセンターは便利ですがどこにでもあるわけじゃないです。
 そのため、例えば洞窟や森とかに行く場合はポケモンセンターよりも便利ですから。」
「ふ〜ん。」
「・・・まぁ、フレンドリィショップは色んな町にありますから寄ってくださいね。」
「ま、気が向いたらね。」
 さっきの紫の奴との戦闘で傷ついたゼニガメを治すためにポケセン直行。
「いらっしゃいませ。ご利用ですか。」
「あ、ポケモンを回復させたいんだけど。」
「お預かりします。」
 テンテンテレレ〜
「はい、終わりです。これでみんな元気になりましたよ。」
「ウソーン。」
 ポケモン回復は五秒で終わると言われているが本当にそうだとは・・・
 まぁ何はともあれこれでポケモンも回復した。グリーン戦!行くぜ!
「・・・なんだここ。」
 トキワジムの中。だが・・・変な床が敷き詰められている。
「おぉう!激闘を繰り広げようとしている未来のチャンピオン!
 ようこそ!トキワジムへ!イエ〜イ!」
「テンションが高すぎて何か嫌だ。」
「まぁ、そう言わずに・・・」
「で、何すか?」
「なぁ未来のチャンピオン、ジムバッジは何個集まってる?」
「ゼロだけど。」
「え・・・じゃあ、相当修業を積んだのかな。トレーナーになってどれくらい経つ?」
「今日の午前だけど。」
「え、え〜!いやいやいや、無理無理無理!」
「なんだよ。」
「だってここのジムはカントー地方最強のジムだよ?
 修業を積んだ人ならともかく
 今日ポケモントレーナーになりたての人が挑戦するジムじゃ・・」
「何を騒いでんだ?」
「ジムリーダー!」
「来たか。」
「おうよ!」
「い、いや、本気ですか。ジムリーダー。」
「馬鹿は死ななきゃ治らん。」
「死にはせん!馬鹿でもない!」
「まぁいい。バトルフィールドは用意してある。こっちだ。」
「え・・・ジムギミックは・・・」
「こいつは特別だ。でもバトル自体は公式戦と同じだ。負けたらグリーンバッジを渡す。」
「し、しかし・・・」
「あー、審判頼むわ。」
「え、えーと。」
「早く来い。」
「は、はい〜。」
 バトルフィールドは至って普通。特に何もなさそうなフィールドだ。
「えっと・・・試合、開始ぃ!」
「行け!ゼニガメ!」
「ゼニゼニ〜。」
「ナッシー、ゴー!」
「ナッシ〜。」
 現れたのはヤシの木がモンスター化したみたいな奴だ。
「ゼニガメ、たいあたりだ!」
「ゼニー!」
 こ〜ん
 虚しい音が響きゼニガメはその場に倒れた。
「ゼニガメ!立て、立つんだ!」
「時間の無駄だな。はっぱカッターでも当ててやれ。」
「ナッ・・・シー!」
 ヤシの木が頭を振り、突如現れた回転する葉っぱ。
 その葉っぱは容赦なくゼニガメを襲った。
「ゼ、ゼニ〜!」
「ゼニガメ!」
「ゼニ〜・・・」
 ゼニガメは動かなかった。
「ゼニガメ戦闘不能。ナッシーの勝ち。」
「どうした、こんなもんか?」
「なんだと〜?」
「じゃあ教えといてやる。今の俺のポケモンはレベルアベレージ五十!
 簡単にいえばお前のポケモンよりも十倍強い!」
「・・・じゃあ、相性を突くまでだ!行け、ヒトカゲ!」
「カゲーッ!」
 青い瞳に尻尾の炎、間違いなくヒトカゲだ。
「行け、かえんほうしゃ!」
「カ、カゲッ?」
「え、いやだから、かえんほうしゃ!」
 言っていたらグリーンが図鑑を取りだしヒトカゲを映した。
「やっぱり、そいつもレベル五だ。
 かえんほうしゃ、じゃねーよ。ひのこすら覚えてねーじゃねーか。」
「えーい!ひっかくだ!」
「ふみつけ。」
 まっすぐ向かっていったヒトカゲは一瞬でヤシの木の足の下敷きになった。
「カゲ〜・・・」
「ヒトカゲ戦闘不能!」
「もうやめてくれ。俺の時間がもったいない。」
「なんだとー!」
「正直だるくなってきた。」
「これで俺のポケモンは最後だ!フシギダネ!」
「ダネ〜」
「いけ、たいあたりだ!」
「サイコキネシス。」
「ナッシ〜〜!」
 ヤシの木から放たれた変な光線にフシギダネは当てられ・・・倒れた。
「ダネ・・・」
「フシギダネ戦闘不能!よって勝者、ジムリーダーグリーン!」
「当然、だな。」
「うそ・・・だろ。」
「あいつが説明したとおり、俺はこの地方では最強のジムリーダーだ。
 次俺に挑戦したければジムバッジを七個持ってこい。じゃなきゃ相手にしねー。」
「・・・くそっ。」
「じゃあな。」
 肩を落とす俺に審判が声をかける。
「君、もうちょっと修業しなよ。他のジムを巡ったらどうだい?
 グリーンの言うとおりにジムバッジを七個集めるんだ。
 そうすればグリーンに匹敵するトレーナーになれるから。」
「・・・ここからだとどこが近い?」
「ここからはニビシティだ。そこに『いわタイプ』の使い手がいる。」
「どう進めばいい?」
「この街を北に行くんだ。途中に『トキワの森』がある。
 そこを抜ければすぐ近くだよ。」
「行ってみるか。」
 そう言ってジムを出た瞬間。
「おー、フロスト君。」
「オーキド博士!」
「孫に差し入れでも持ってきてあげようと思っていたんだが・・・」
「あ、そうなんすか。てか、孫って。」
「ここのジムリーダーじゃが・・・」
 マジで?
「グリーン・・・ってオーキド博士の孫なんすか!」
「ああ、そうじゃよ。昔はポケモン図鑑完成の手伝いなんか頼んでのぉ。
 最終的にはチャンピオンの座にまで上り詰めたことがあったんじゃ。
 まぁ、慢心からすぐにチャンピオンの座を奪われたがのぉ。」
「元チャンピオン・・・道理で強いわけか。」
「ひょっとしてジム戦したのかね?」
「ええ。」
「どうだった。」
「完敗です。」
「まぁ・・・そうじゃろうな。」
「・・・はい。」
「あ、君に渡し忘れたもんがある。ちょっとポケモンセンターで待っといてくれ。」
「え、あ、はい。」
 その後十分ほどしてオーキド博士は現れた。
「ホレ、ポケモン図鑑じゃ。」
「あ・・・グリーンも持ってた。」
「グリーンもこれをもって旅に出かけていたもんじゃ。今も持ってはおるが。」
「へー。」
「君がこれから出会うポケモンたちを図鑑に映してみなさい。
そうすればどんなポケモンかがわかる。
レベル探査モードを使えば自分のポケモンはもちろん
野生のポケモンのレベルもわかるぞ。」
「ありがとうございます。」
「気をつけて行きなさい。」
「はい。」
 俺はニビシティに向けて、足を急がせた。

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2012.4.18  22:54:48    公開


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