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人間とポケモン〜一緒に居たい〜

著編者 : 窮爽

3つ目  偽物登場!組織の情報入手

著 : 窮爽

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バトルが終わった後、サトシと礼菜のポケモンを回復させにポケモンセンターに向かった。それにヒカリとタケシも付いていくことにした。4人が行っている間、すみれはユニオンに電話をかけていた。近くでは勇騎がコーヒーを飲んでいた。テレビ電話に出たのは、リズミだった。
「すみれ〜、そっちはどう?」
「えぇ、皆元気そうだったし、これからはかどれそうだわ。そっちではどう?」
「こっちはもう、暇で暇で仕方がないわよ。あれからもう何も起きなくて。ま、それが1番なんだけどね。でも、あまりにも仕事がなくて…そこで、明日からレンジャーたちやオペレーターたちは1週間やすみれなの。」
「へぇ。で、リズミはどうするの?休みの間。」
「久しぶりに家に帰ろうかなって思ってる。あ、そういえば昨日なんだけどすみれが行ってから新しいトップレンジャーが来て、その子、ダズルの幼馴染らしいの。」
「へぇ。どんな感じ?」
「えっと、名前はレイトって言って、小柄で性格は冷静って感じかな。ダズルとは大違いよ!」
「そうなんだ。そういえば、みんなは?」
「皆、外に気分転換に行ってる。私は後で行くけどね。…ねえ、そこの人って…」
「あ、あの人は勇騎って言うの。」
「あ、はじめまして。勇騎です。」
「はじめまして。私はリズミ。」
「じゃあ、そろそろ切るわね。」
「えぇ、じゃあまたね〜。」
そうして電話は途切れた。
「なんだか、明るい子だね。」
「えぇ。場を明るくしてるしね。」
すると、礼菜が戻ってきた。すみれを見るなり、不思議がっていた。
「あれ?すみれ、サトシ達は?」
「え?私はずっと電話で話してたんだけど…」
「えぇ!?嘘!」
「嘘じゃないよ。ずっと仲良さそうに話してた。」
勇騎はそう付け加えた。礼菜は驚いた表情だった。
「でも、さっきポケモンセンターに来て…」
「何があったの?」
「えっと、ポケモンセンターでポケモンを預けてたの。ついでにヒカリとタケシもポケモンを預けたの。そして、ポケモンセンターを出てすぐにすみれが来て、聞いたら「いい場所あるからサトシ達来て。」ってサトシ達3人に言って、私は戻っていてって言われて、それで帰ってきたんだけど…」
礼菜はまだ驚いた様子でそう説明した。
「…けど、すみれは確かにここにいた……考えられるのは1つ。偽物ってことだ。」
勇騎は険しい顔で言った。
「そうね。」
「でも、何でサトシたちを・・・?」
礼菜は首をかしげて言った。
「それは分からないけど…でも、それより急がないとサトシ達が危ないかもしれない。」
「そうだね。礼菜、どの方向に行ったかわかる?」
「なんか、気づいたらどこかに行ってたから…」
「…空から探しましょう。出てきて、ムクホーク。」
「お願い、ケンホロウ!」
「頼む、フワライド!」
3人はそれぞれ空から探せるポケモンを繰り出した。3匹は手分けして空から探しに行った。そのあと、メンバーたちがそれを見て集まってきた。このことを3人は説明した。協力するとメンバーたちは言ってきたが―
「ありがとう。でも、多すぎても相手は警戒して出てこなくなるかもしれない。だから、ここは私たちに任せて、来ている情報を確認して。」
すみれは、そう言い聞かせ、メンバーたちはそれに納得した。3人は手分けして歩いて探すことにした。すみれは問題のポケモンセンターの前に来た。
「…起こってくれるといいんだけど…」
すみれはそうつぶやくと、ポケモンセンターの壁に手を当てた。そして、意識を集中させる。すると、突然めまいが起こった。
(来た…)
そのあと、映像が流れた。礼菜が口をとがらせ、向こうを向いて歩きだした。すると、サトシ達3人ともう1人、陰で見えないが、人影が見えた。人影は森のほうへと歩き出す。3人もそのあとについて行った。…そこで時空の叫びは終わった。すみれは静かに目を開く。
「…森のほう…2人に連絡しないと。」
すみれは携帯を取り出し、2人にメールで送った。メールを送った後、すみれは先に森へと向かう。その一方でサトシ達は―
「あの…そこまで行くんですか?」
「ずいぶん歩きましたけど…」
「大丈夫。もうすぐだから。」
2人は不安げにすみれに問いかけた。それに答えた者はすみれにそっくり…いや、そのままだった。続いてタケシは質問した。
「あの、そこはどういうところなんですか?」
「…そこはとても静かで、幸せに眠ることもできるような素敵な場所。ま、行ってみればわかるわ。」
『へぇ〜。』
「だったらポケモンたちも連れて行けばよかったな。」
「・・・まぁ、急いだ私も悪いし。」
その答えに3人は興味シンシンに聞いた。そのものは顔をまた前にやると静かににやりと怪しい笑みをこぼしたのだった―…その上空では3匹が合流していた。3匹は顔を合わせ、うなずくとそれぞれの主のところへと飛んで行った―

すみれはもの後を絶てず、走っていた。目星は付いているからだった。
(・・・人気のない秘密ごとにぴったりな場所…あそこしかない。…無事でいるといいんだけど・・・)
そうサトシ達の安否を願っていると、空からムクホークが戻ってきた。
「見つけました!この先の森の1番奥の近くです!」
「やっぱり…ということは、あれを持っている可能性が高い…ムクホーク低空飛行でそこまでいける?」
「はい!では乗ってください!」
ムクホークはそういうと、体制を整え、すみれのスピードに合わせて飛んだ。すみれは、走りながらムクホークの背中に乗る。低空飛行で森のかを飛んでいく。

「あの・・・ここ、何もありませんよ?」
サトシ達がいたのは大きな岩がある岩陰の前だった。
「ちょっと、これつけて後ろ向いて。」
「え?なんで?」
「いいから。」
そのものは3人に耳栓をつけさせ、後ろを向かせた。そして、その者は背中にあるバックからなんと氷のフルートを取り出した。そのものはフルートに口をつけ、美しい音色を奏でる。すると、岩は動き、そこに洞窟が現れた。そのものはフルートを直し、サトシ達の肩をたたく。
「…あれ?あの岩が、横に…どうやったんですか?」
「それは秘密。さ、中に入って。」
そのものはサトシ達に言う。3人は洞窟の中へと入る。そして、そのものも中に入っていく。すると、岩は初めの状態へと戻る…その時!
「ムクホーク、急いで!」
「はい!しっかりつかまってください!」
ムクホークはスピードアップする。そして―ドン!岩が完全に閉ざされた時、すみれとムクホークは洞窟の中へとぎりぎり入っていた。そこには、その者はいなかった。
「…ふぅ…なんとか入れましたね…」
「ムクホーク、ありがとう。戻って。」
すみれはそういうと、ムクホークをモンスターボールに戻した。すみれはそこから歩いていく。

「…?今…何か聞こえたような…」
「気のせいよ。それに、ほら。」
『わぁ〜!』
そこには、美しい泉が流れていた。泉は光り輝き、鏡のようだった。すると―
「なんだか、眠くなって…」
「私も…」
「おれも…」
「…く―…」
3人は突然その場に倒れて寝てしまった。そのものはガスマスクをつけ、片方の腕を腰に当て、怪しい笑みをこぼしていた。
「ね?言ったでしょ?幸せに眠れそうな場所だって…ま、空から眠り粉をまいたんだけど。さ、とっとと退却しましょうか・・・ヘリを下して!」
そのものは空に向かって言った。すると、天井に穴が開き、ヘリはその場に降りようとする。すると―ブオン!技の霧払いが起こり、眠り粉をどこかへとやり、ヘリはその力で揺れていた。
「…あらら、邪魔な人が来ちゃったみたいね。それも、厄介な人が。」
そのものはガスマスクを取り、振り向いた。そこには、すみれとムクホークの姿があった。
「…何が目的で3人を連れて行こうとした。」
「そんな怖い顔しないでちょうだい。目的?それはね…1番やりやすいのよ。」
「…3人は過去から来て、この時代のことをよく知らない…」
「そ。だから、私たちのところで役立ってもらおうとね。ホント、間抜けよね。こんなに簡単にだまされるとは思ってもみなかったわ。」
そのものはにやりとしながら言う。
「ま、人質とかそんなんだけど…それにしても、あの3人は本当にやってくれたわ〜。そのおかげで私たちの計画がどんどん進んじゃうんだもの!」
「あんたらは何をしようとしている?…とにかく、その3人を返してもらいましょうか。」
「だめよ。ここまで来たんなら、返したくないもの。それと・・・何をしようかって?教えないわよ〜。ま、1つだけ、お・し・え・て・あ・げ・る。」
そのものは指を揺らしながら言った。そして、服をバッと脱ぎ捨てた。そこには、茶色のおかっぱ頭で、怪盗風の服を着、口紅をつけた女性がいた。
「私は、人を落とすのがお得意のシャイ!どう?あなたに似ていたでしょ?…このことを見たからには帰すわけにはいかないのよ。こっちは大勢。そっちは1人。どう見たって、あなたに勝ち目はないわ。」
シャイの後ろには黒いスーツを着た男たちと女たちがおり、3人はヘリの中にいた。その者たちはポケモンを一斉に出してきた。すみれもポケモンを出そうとする。しかし―
「…?」
どんなに押しても、モンスターボールが反応しない。今、出ているのはムクホーク。相手は多数。
「ふふ・・・覚えてる?だいぶ前、今みたいにモンスターボールが反応しなくて、その原因がある装置だったこと。」
「…!まさか…」
すみれが驚いた表情で言うと、シャイは笑みを浮かべながら言った。
「そう。あの装置、今あんのよね〜。そう。この装置を作ったのは私たちの学者。で、どうする?勝ち目はなくなっちゃったわね。」
すみれは軽く舌打ちを打った。絶望のどん底に落ちていたその時!出ていたポケモンたちは苦しみ始めた。そして、上から5人ほど着地する。そのあとに続いて、複数のポケモンも降りてくる。全部、サイコキネシスで降りて来ていた。ふと見ると、ラプラスが滅びの唄を繰り出していた。ポケモンたちは倒れていく。
「すみれ〜!大丈夫だった〜?」
「よかった。間に合ったみたいだ。」
礼菜と勇騎が駆け付けた。すみれは、少し驚いた顔でいた。
「ありがとう…でも、なぜあの3人が?」
「…礼菜も少し嫌だったんだけど。」
「…僕らが走っていたら、あの3人が現れてね。フルートをほしがっていた奴らについて知っているから来たって言っていて、事情を話したら一緒に来てくれたんだ。」
勇騎はそう説明した。すると―
「・・・そっちのやつはすごい嫌がってたんだけどな。」
「せっかく、わざわざ3人で集まってきてあげたのに、失礼じゃない?見るなり、すごい構えられたんだけど。」
「…まあ、そりゃあなるっぺな。」
そこにいたのはトリオ・ザ・ヘルの3人だった。3人はあきれながら話しかけてきた。
「だって、いきなり来て信じろっていうのが無理でしょ!特に、そこ!」
「なんだ?何故そこまで言われなきゃいけない?」
アイスと礼菜の話が始まった。礼菜はまた1つ1つの嫌みにむかついていた。
「…なんか、こっちのこと忘れてない?」
シャイは6人に話しかける。そこにはすでに次のポケモンが出されていた。
「あ、そうだった。」
「基本、全体攻撃できる技を使おう。」
勇騎はそういう。それに残りは賛成した。勇騎はフシギバナのハードプラント、礼菜はツンベアーの絶対零度を広げ、アイスはラプラスの滅びの唄、ケイノはバクーダの噴火、デゼルはジバコイルの放電、すみれはムクホークのブレイブバードで全体に広がるようにした。それぞれの技はレベルが高く、ポケモンたちをあっという間に倒してしまった。
「ちっ…あんたたち、よくも裏切ったわねぇ!?」
「裏切る?くれてやるとは言ったが、協力してやるとは1言も言っていない。」
「それに、私はあんたのこと気に入らないんだよ!」
「んだ。」
3人はそう反論する。シャイの怒りは増すばかりだった。
「くぅー!覚えてらっしゃい!」
シャイはそういうと、エーフィを繰り出し、仲間たちやヘリ、そして、サトシ達3人を手レポートでどこかに逃げてしまった。その後、6人は基地に戻った。そして、3人に話をいろいろと聞いた。
どうやら、そこのボスはルイという少年ものらしく、すみれと変わらない年ぐらいで、髪型は金髪で少し跳ねていて普通の服で、顔つきは穏やからしい。しかし、話を聞いてみるとその頭脳はすごく高く、すごいらしい。目的は聞けなかったらしい。そして、組織の名前は―
「ドール……これから、いろいろと調べる必要があるわね。」
「頭脳がすごい…ふむ・・・」
「…直人。そこじゃないって。メガネ光らせんな。」
「…渡した場所はどこなんですか?」
そんな中、ありかはそう質問した。
「たしか…ティランス地方の建物だったっぺな。」
デゼルはそう答える。
「ティランス地方…聞いたことある。ジムやポケモンリーグがあって…観光地も多いけど、知られてない場所が多い地方…」
「すみれさん、どうするんですか?」
ありかはすみれの顔をのぞきながら言う。すみれは下げていた顔を前に向かせた。
「ティランス地方に行ってみることにするわ。」
「そうですね。それが1番だと思います。」
「そういえば、道中、デゼルさんの故郷があるって言っていた地方だよね。」
「そうだっぺ。そこには、家族がいるっぺ。」
「あの、3人も一緒に行ってはいただけないでしょうか・・・?」
ありかはそう提案する。
「え?一緒に行ったらどうなると思う?」
すみれはありかに聞く。
「え?じゃ、じゃあ・・・勇騎さん。一緒に行ってくれませんか?何かあったらのために。」
「すごい数だね。別に僕はいいよ。5人で旅かぁ。僕、なんだか大変そうだな。」
「なんで、もう一緒に行くことになっている?」
「あの、3人はこの地方にくわしいんじゃないかと・・・」
「でも、アイスはこの地方。私はホウエン地方。その地方はデゼルだけじゃない。」
「でも、よくお話は聞いてるって言ってただろ?だからいいと思うんだけど。」
「おらも賛成っぺ。」
「礼菜は、納得いかなーい。」
そんなこんなで話し合った結果、結局、5人で旅することになった。そして、明日出発することになった―

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2011.2.27  22:26:55    公開


■  コメント (1)

※ 色の付いたコメントは、作者自身によるものです。

もう、すごい長くなってしまった…とにかく、これでやっと次回から旅立ちます。

11.2.27  22:27  -  窮爽  (monoraru)

 

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