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人間とポケモン〜一緒に居たい〜

著編者 : 窮爽

17個目  ストレートレイン!あの人と関係ありげな人物。

著 : 窮爽

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5人は今、ストレートレインに乗っていた。次の街、ダンパシティまで行く電車なのだ。しかし、つくには一日かかる。電車の中には部屋がいくつかあるのだ。5人は部屋の中にいた。…実は、この電車はよっぽどの金持ちではないと乗れないらしい。それで、歩いて行く人も多い。しかし、乗客は結構多かった。何故、そんな電車に乗れたかというと―
「電車の中とは思えないぐらい素敵ね〜!」
「景色もきれいですし。」
「落ち着けるしね。」
「金持ちはすげ〜な!」
「…そんな目で見られてほしくないんだけど。」
4人は部屋の中でくつろいでいた。そんなことを言いながらすみれのほうを見る。すみれは興味なさげにいる。
「サイトさんとすみれさんのおかげですね。わざわざお屋敷からお金を出していただいて…」
「まぁ、歩いて行くのは時間の無駄だし、乗って行ったほうが効率いいし。」
「ここで本領発揮ってわけか。」
「なんか、すごいわね…」
「ま、確かにこっちのほうが効率いいね。」
5人がそんなことを話していると―
キャーーーー!!!セイ様ーー!!
廊下からそんな女性たちの声が聞こえる。
「な、何だ!?」
「すごい声だけど…」
「一体何事なんだ?」
「…こういうときは…」
「あまりかかわらないほうが身のため。」
すると―コンコン。誰かが扉をノックしている。
「・・・ババ抜きしよ。」
『さんせーい。』
すみれの提案に全員納得し、ババ抜きを始めた。コンコン。何度もノックする音が聞こえるが、無視していた。
「すみれ、お前運悪すぎ!何回目だよ〜!」
コンコン。
「10回目。」
「すみれって、運悪いほうなの?」
コンコン。
「悪いほう。」
「意外だね。」
「すみれさん、こういうゲームでの運がとてつもなく悪くて、それを超える運の悪い人はいないんじゃないかってというほどなんですよ?」
コンコン。
「だったらなんでこれしよって言ったんだ?」
「別になんとなく。いいじゃん。」
コンコン。
「そういえば、すみれさんといい勝負しそうな人いるんですけど…」
『誰?』
「でも・・・その人とすみれさんは犬猿の仲ですから…」
「…それはだめだな。」
「僕だったら全力で拒否してるよ。」
「同感。」
「ははは!」
……
そして、ヒソヒソ声で話し始めた。
「いい?どんなことがあっても何事もないようにババ抜きを続ける。無視よ、無視。」
『OK。』
そうして5人はまたババ抜きを始めた。そして―
「無視しないでくれよーーー!!俺様の姫たちよ!」
「あっ!すみれまたお前かよ〜!」
「・・・ババ抜きって難しいわね。」
「いや!難しくないから!」
「もう一回やりましょう。」
「なんだかんだ言っても、すみれ楽しんでるね。」
「まあね。」
いきなりのことが起きても、5人は無視して、ババ抜きを続ける。入ってきた人物はしばらく入ってきた状態のまま固まっていた。そして、動き出した。
「ねえ、一緒にお茶でも―」
「あっがり〜!」
「げっ!」
「あとはダズルとすみれだけだよ。」
「ねえ、君はどうか―」
「すみれさん、頑張ってくださーい!」
「よし!次は俺だな!」
「……」
「よし!次はすみれだぞ!」
ダズルはそういい、すみれに突き出す。
「ねえ、君は、どうかな?一緒に紅茶でも。」
「……」
その人物はすみれに声をかけたが、すみれは気にせずカードを引く。そして―
「……」
「なんか、すっげえ切なく見えんのはなぜ?」
「あらら…すみれさんやせ我慢してたようです…」
「あーあ…しゃがみこんじゃった…」
「・・・ババを見つめてる。」
4人はしゃがみこんでババを見つめるすみれを励まそうとする。そして―
「…お前を呪ってやろうか・・・?」
「……」
バタン!すみれはその人物におぞましい顔でそう言った。人物は顔をそのままで無言で部屋を出、閉めた。
「すみれ、完璧壊れた…」
「すみれさーん…」
「でも、帰ってくれたんだからいいんじゃない?」
「…帰し方がすごくこわかったけど。」
「…さ、そろそろ夕食が運ばれてくるはずよ。」
すみれは急に立ち直り、いつものように仕切る。そして、夕食を食べ、その日を終えようとしていた…が。
「…あーもう!上からの声がすっげえうるせえ!」
「昼間の人たちかな?」
「上の広間で集まって食べてるみたいね。」
「でも、私はこっちのほうが好きですよ?」
「同感。騒ぐより、こうして食べるほうが好き。落ち着いて話せるし。」
そんなことを話しながら食べていると―
「やあ!俺様の姫君たちよ!一緒に幸せになろうじゃないか!」
「すみれさん、これなんでしたっけ?」
「トリュフ。」
「あぁー。似たようなものばかりだから覚えにくいのよね。」
「さすがお嬢様だな。」
「うんうん。」
5人は昼間と同じようにその人物を無視する。そして、とうとう―
「無視しないで!マジの方向で!ホントに、マジの方向ですっげえ寂しいから!」
『なんかごめん。』
その人物は泣きそうな顔になりながら言う。5人はなんとなく謝った。
「えっと、俺様の名前はセイ。言うけど、君たち3人、一緒に上へ―」
「こっちのほうがいい。」
「上はあまり好みません。」
「そうそう。」
すみれたち3人女子はそういい、料理を口にする。
「じゃあ―」
プルルル!セイが何か言おうとした時、すみれの携帯が鳴った。すみれは電話に出た。
「もしもし。」
「もしもし?礼菜でーす。」
「どうしたの?」
「で、要件なんだけどー、伝言!」
「伝言?誰から?」
「秘密!で、内容だけど、今すみれたちが乗ってる電車あるでしょ?そこに馬鹿がいるから気をつけろって。」
「ふーん。じゃ。」
そうして電話は切れた。そして、セイのほうを見る。すると―
「……」
『…?』
セイの様子を見て、5人は首をかしげた。するといきなり―
「玲…言ってくれるじゃないか…そんなにも、いとこだってばれたくないか…」
「って、お前今の会話聞こえてたのかよ!」
「俺様は生まれつき耳がいいんだよ。…」
バタン。セイはそういうと、帰って行ってしまった。
「…帰っちゃいましたね?」
「ま、ここにいられるよりは断然ましだけど。」
「確かにね。」
「じゃ、食べ終わったし、明日の準備でもするか!」
「そうだね。」
そうして、5人は料理を片づけてもらい、明日の準備をし、その日を終えた―

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2011.3.14  20:13:48    公開


■  コメント (1)

※ 色の付いたコメントは、作者自身によるものです。

なんか、新キャラ出ました。玲との関係があるという設定で。

11.3.14  20:14  -  窮爽  (monoraru)

 

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