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人間とポケモン〜一緒に居たい〜

著編者 : 窮爽

1つ目  久しぶりの感覚。

著 : 窮爽

イラスト : 窮爽

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ボォー。船が汽笛をあげる。それは、港に着いた合図だった。この港はリンキョウシティ。最北端で、船が行き来する場所で有名だ。
「さ、寒い…コートを着ても寒いなんて…」
「ピカチュウ、大丈夫か?」
「チャァ。(寒い・・・)」
「すみれさんは、大丈夫なんですか?」
「えぇ。これぐらいの寒さだったら慣れてるし。」
『すごい・・』
サトシ達はコートを着ていたが、やはり最北端。雪が降っており、3人は寒がっていた。ピカチュウも。しかし、すみれはこれくらいの寒さだったら平気だった。すると、懐かしい声が。
「す・み・れー!」
後ろから誰かが飛び乗ってくた。礼菜だった。
「おかえり♪すみれ。」
「ただいま…なんだか、すごい迎え方ね…」
「あの…」
「あ!サトシ達も久しぶりー。」
「相変わらずのテンションですね…」
「他の皆さんは?」
「ん?ぞろぞろ行ったら邪魔だから、礼菜が行くことになったの!だって、すみれのこと1番大好きなんだもん♪」
「…いいけど、そろそろ降りてくれない?」
「いーや!」
『ははは…』
礼菜はそういって、離れようとせず、すみれにぎゅーっと抱きついた。サトシ達はその様子を苦笑しながら見ていた。
「だって、なんか嫌な人がいるんだもん!」
「嫌な人?」
「うん。なんか、嫌味言ってくるし、不陰気もいや!まるで、仁みたい!」
「…へー。じゃ、さっさと降りて。」
「やだ!」
すみれが真顔で振り向きながら言うも、礼菜は離れようとしない。すると―
「あ!お前は!」
「何でこんなところにいるの!」
「いて、何か悪いか?」
「悪くないが…」
サトシ達はだれかと話していた。すると、礼菜の顔が不機嫌になった。それと共にすみれの顔も歪む。
「あー!!さっきの!」
「酷言い方だな。…それと、久しぶりだな?ドす―」
「だまれ。で、何でここにいるのかしら?」
すみれは、真顔で答える。そこには、アイスがニヤニヤしながら立っていた。恰好は前とは違って私服のようだった。
「そうだよ!なんであんた見たいのがいるのよ!」
礼菜はすみれから降り、言う。サトシ達はその様子を見ていた。
「…これは、どうしたものか…」
「…とりあえず、私たちは口を挟まないほうがいいみたい。」
「そうだな。見ておこう。」
「ぴ。(うん)」
サトシ達は小声で話していた。
「何故って、ここは俺の出身地だからさ。ま、いわば故郷だな。そこにいて何か問題でもあるのか?」
「無い。」
「ある!」
すみれと礼菜の声が重なった。礼菜はキレ気味でいた。
「…なんで?」
「なんでって、なんでもよ!」
礼菜はすみれの問いかけに答える。すみれはそれにため息をついた。
「なんだ?根拠はないのか?」
「あってもなくても一緒でしょ!」
「はぁ。12歳にはまだわからないか。」
「15歳!じゅう・ご・さ・い!」
礼菜はそういい返す。その後、2人の話はハードになっていった。アイスは礼何ニヤニヤしながら嫌みを言っていく。礼菜はその言葉に切れていた。一方のすみれはその様子をサトシたちとみていた。
「すみれさん、どうするんですか?」
「このままだと、一向に戻れないですけど…」
「…はぁ…これは、無理やり連れて行くしかないわね。」
「…お願いします…」
そう話し、すみれは礼菜のほうに近づいた。礼菜に説得しようと話しかけようとしたその時!
「だったら、ポケモン勝負で見せつけてやるわ!さあ!ポケモンを出しなさい!」
「何ともけんかっ早い奴だな。」
「なんですってぇ!?」
「礼菜。そろそろ行くわよ。」
「ほら、お前の大好きな奴が言ってるぞ。」
「…あんたは黙ってて。」
「だって、このままだと気が済まないのよ!」
「じゃあ、今度から礼菜とはしゃべらないことにするけど。」
「…やだ!それだったら行く!」
礼菜はその言葉に戻ると言った。すみれはため息をつきフーディンを出した。サトシたちも近づく。そして、5人はテレポートでリキアスタウンに向かった。
「さ、基地に向かいましょう。」
「はい!」
「ピカ!(行こう!)」
「皆さん元気でやってるといいですね!」
「元気よ!もううるさいぐらい!」
「はははっ。」
「…相変わらずの不陰気ね。」
そんなことを話しながら基地へと向かう。その道中、通り過ぎた人たちが声をかける。
「皆、すみれさんのこと知ってるんですね。」
「もっちろん!だって、すみれはすっごいんだから!バトルだって、すごいのよ!それは知ってるわよね?」
「はい!いつか、ポケモンバトルをするって約束したんです!」
「へぇー。でも、すみれに勝てるかな?」
礼菜はそういいながら、すみれの腕に抱きつく。
「そういえば、礼菜さんってすみれさんとバトルしたことあるんですか?」
「あるよー。羨ましいでしょ♪結果は引き分けだったの!ねー。」
「そうなんですか?」
「えぇ。礼菜もかなりの腕の持ち主で、有名なの。」
『へぇ〜。』
3人はその話に感心していた。その時、礼菜はひそかににやりと笑みを作った。そして、基地―そこでは、仲間たちが明るく出迎えた。
「おかえりなさい。すみれさん。」
と、ありかが出迎える。
「お疲れ様。なんだか、ちょっと遅かったけど?」
と、仁が出迎える。
「元気そうじゃん!」
と、大都が出迎える。
「…お帰り。すみれ。」
と、勇騎が出迎える。勇騎が出てきたとき、礼菜はすみれの腕に抱きつきながら勇騎を睨みつけた。それぞれ、特徴のある出迎えをした。そして、夕食の時、あったことを話した。
「礼菜、それ完全にからかわれてんじゃん。」
「…それ、僕に似てるかい?」
「…なんだか、大変でしたね…」
それぞれ、1人1人口にした。礼菜は食べながら言う。
「もう!ほんっとーうにむかついたんだから!あの、ナルシストみたいな感じは仁にそっくり!」
「…君にはそう見えてるのか。」
「でもさ、いやみをずばずば言うところって、すみれに似てるよな!そいつとすみれが嫌味を同時に行ってきたらもう最強だぜ!?きっと―」
バン!大都の後頭部に衝撃が走る。背後には、恐ろしげな笑顔を浮かべたすみれの姿があった。
「そいつと一緒にしないでほしいんだけど…?」
「あー、そういえば言ってましたね。アルミアの城で30分ぐらい討論していたとか。もう、まさに犬猿の仲ですね。」
直人は眼鏡を上げながら言う。
「てか、それって討論じゃなくて口げんかだろ!てか、すみれ!ナイフを持つな!」
「よっぽど、いやなんだね…一緒にされるのが。僕は見たことあるよ。ユニオンの中にいたし。」
「…僕は外だった。一回あってみたいものだね。」
「す、すみれさん!落ち着いて!殺気が流れてますから!」
メンバーそんなことを話していた。一方ポケモンたちは…

「久しぶりだなぁ。」
「あぁ。」
「…あの2人、またやってるわね…」
「向こうでも同じことがあったんだけどな…」
「そういえば、あのパチリスは?」
「あぁ。パチリスは向こうのユニオンで預かってもらっている。」
「そうなんだー。…ご主人たちはすごい盛り上がりだね…」
『…はぁ…』
ポケモンたちは、自分たちの主人たちを見てため息をついた。その明け方―
すみれは屋上で朝日を眺めようとしていた。屋上にジュカインを繰り出す。
「ここで、見るのも久しぶりね。」
「そうだな。ポケモンたちも元気そうだった。」
「皆元気そうだったわね。・・・まぁ、うるさすぎるところもあるけどね。」
「まぁな。」
2人はそんな会話をし、苦笑する。すると―
「サトシ!起きなさい!」
礼菜の大声が聞こえる。しかし、その声はあの、バトルモードの時の声だった。
「ま、まさか…」
「・・・そのまさかだろうな…」
「…巻き込まれたくないから、ここで朝日を見ておきましょう。」
「…そうだな。」
2人はそういうと、登ってきた朝日を眺める。太陽が昇りきったその時―
「サトシ!私とバトルしなさい!」
礼菜の声が基地中を響かせていたのだった―

1つ目  久しぶりの感覚。

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2011.2.26  16:45:26    公開
2011.2.26  17:55:54    修正


■  コメント (1)

※ 色の付いたコメントは、作者自身によるものです。

さあ、連載が始まりました!今回こそは続けたいと思っておりますので、よろしくお願いします!…というか、今回、礼菜が中心になっちゃいました…次回も少し心配です…

11.2.26  16:46  -  窮爽  (monoraru)

 

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