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「ほぉ〜。ポケハンがかい。それはそれは大変だったね〜。」
「絶対適当に答えてる。」

屋敷に戻った後、僕は堅筮にあった事を話した。
堅筮は唐辛子スープを啜りながら言った。
僕が言うと堅筮は怪しげな笑顔で僕を見た。
僕だけでなく暗雌も背筋をゾクッとさせた。

「多分そのポケハン１進化好きだろうなぁ。例えばキルリアとか。」
「いや…そういう問題では…」
「夜侍雫、疲れるだけよ。」

堅筮の言葉にぼそっと呟くと暗雌はため息交じりに言った。
…まぁ…そうだけど…

「…今日は満月だったなぁ？」
「そうだけど…？」

堪筮は窓の外を眺めながら言った。
僕と暗雌は首をかしげた。
だから…なんだろうか？

「いや？こっちの話だからね。さ、とっとと寝たらどうだい。」
「最後らへん命令口調に聞こえ『右腕疲れたなー？』」

僕の言葉を遮り堅筮はニヤリとして言った。
僕は「うっ」と言葉を詰まらせた。
右腕…呪い。
…寿命縮める気か…！？こいつは…
僕と暗雌は顔を見合わせてため息をつき、部屋へと戻って行った。

「あんた、振り回されっぱなしじゃない。」
「仕方がないだろ…？弱み握られてるし。」

僕がベットに倒れ込むと暗雌は覗き込むようにして言ってきた。
僕は寝返って右手首の模様を見た。
あー…全くついてない…
僕はそう感じつつ眠りに就いたのだった―

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「はぁー、満月の度に来られちゃあ私もストレスが溜まるよ。」
「君の様子を見ないとだからね。」

そいつはまた満月の今日も来た。
私は肩を手でさすりながら言った。
そいつは冷たい目で私を見た。
そんだけ信用ないのかい？私は

「で、どう？あの人の様子は。」
「あぁ、仕事は順調らしい。…だが、まーだハッキリ出来てない様子だなぁ。」

私が答えるとそいつは「そう…」と呟いただけだった。

「…まぁ…その人が何か見つけるまで頼んだよ？」
「へいへい…どーせ、私は元罪人だよー。償えって意味だろー。」

私が棒読みで言うとそいつはため息をついた。

「…ポケモンハンターには注意してね。今日はこれだけ。」
「りょーかーい。じゃ、とっとと帰りなぁ？」

私がそういうとまたもやそいつはため息をついた。
そしてその場からフッと去って行った。

「…さ、早く見つけることだぁ？自分のためにも、私もためにも…？」

私はそう呟いてテーブルに置いていた唐辛子スープをコップに移し、飲み干した。

満月は今日も何事もなく輝きを放っている。