第5世代より登場したポケモンの1体、ダゲキ。
いかにも格闘タイプといえる姿、種族値を持ち、
特に攻撃力はヘラクロスに匹敵します。
とはいえ、単純にヘラクロスと比較した場合は、メガホーンをタイプ一致で使える点や、
防御面、辻斬りやシャドークローの有無において劣っているといえます。
ダゲキの特徴といえば、なんと言っても特性の頑丈。
今作により大幅に強化され、気合のタスキを内蔵した特性となっております。
頑丈持ちのポケモンは大半が防御面が高いですが、ダゲキはその中でも例外の存在といえるでしょう。
- ダメージ計算においての個体値は原則6V(=31)とします。
- レベル50です。
- 性格・努力値
頑丈を生かす方針上、耐久には振らないほうがいいでしょう。
HPの最大値は6振りで151。低くても136。
つまりカウンターを使った場合、最低でも272のダメージを叩き込めます。
この一撃を耐えるのは166族以上ということになりますが、
該当するポケモンが強力な物理技を使うことはほぼ考えられません。
となると、攻撃252、素早さ252、HP6で固定となります。
スカーフを持たせないので、基本は陽気です。
持ち物の関係上決定力強化の持ち物ももたせないので、意地っ張りも考えられます。
カウンターを生かすためにせっかち、寂しがりをチョイスしてもいいでしょう。
遺伝技も無いので、厳選もかなり楽です。
- 持ち物
レッドカード一択です。理由は後述。
- 運用方法
さて、運用方法です。
レッドカードを選んだ理由、それはダゲキの特異性にあります。
- 頑丈持ちのポケモンの中では、素早さが85と突出していること。
- 素の攻撃力も125と、単純な数値比較ではギガイアス(135)ジバコイル(130)に次いで第3位。
この2つが何を表しているかと言うと、
頑丈発動後にHPが1になっても、他の頑丈ポケモンより比較的使いやすいと言うことです。
つまり、第4世代以降でタスキを持たせていたポケモン(マニューラやゲンガー等)に、最も近いポケモンと言えます。
では、なぜレッドカードなのか?
実際に、こういう状況が起こった時を想定しましょう。
(あくまで考え方の説明なので細かい計算はしません)
- 相手
後2つの技は、ドラゴンクローと炎の牙。HPも半分ほど残った状態。
積み技が隆盛している時代ですから、ガブリアスばかりではなく、
殻を破る系列やウルガモスなども警戒対象です。
しかし、十分に詰まれた上に身代わりまで残されたら、少なくともかなり不利です。
場合によっては全抜きされる可能性もあります。
そこで、このレッドカードダゲキの登場です。
上記の例で、死に出し後にダゲキを登場させます。
- ブラックはダゲキを繰り出した!
- ガブリアスの逆鱗!
- 特性頑丈発動!ダゲキはドラゴンクローを耐えた!
- 持ち物レッドカード発動!ガブリアスはホワイトの元へ戻った!
- ホワイトはミロカロスを繰り出した!
- ダゲキのカウンター!ミロカロスは倒れた!
上記の流れはあくまで理想であり、こんなにうまくいくとは限りません。
ステルスロックを張られていたら攻撃は当然耐えられないし、
もしガブリアスではなくパルシェンの場合、つららばりを使われたら頑丈が発動しません。
また、レッドカードでの交代はあくまでランダムです。その後どうなるか分かりません。
しかし、ランダムゆえに、仮にカウンターを読まれてもゴーストポケモンを意図的に交代されることはありません。
例えば、上記の場面で死に出しで防御特化のエアームドを出したとしましょう。
この場合、以下の流れになります。こちらもダメージ計算は省略。
- ガブリアスの炎の牙!エアームドは頑丈で1耐えた!
- エアームドの吹き飛ばし!身代わり諸共吹き飛ばされた!
こんな感じになります。
さて、上記の状況を比較すると、どうなるでしょうか?
ダゲキの場合
・ガブリアスの身代わり&剣の舞の除去成功。
・後続ポケモンの瀕死。
・HP1だけを残した最速85族のアタッカーが場にいる状態。
エアームド
・ガブリアスの身代わり&剣の舞の除去成功。
・後続ポケモンが無償光臨。
・持ち物健在。
・HP1だけ残した無振り70族の物理受けが場にいる状態。
前者の場合も後者の場合も、死に出しをしたので既に1体のロス。
しかし、前者の場合は相手1体を瀕死に追いやっています。
さらに、HP1とはいえ、最速85族、攻撃種族値125族のアタッカーの存在は、
使い方次第ではまだまだ生きると言えます。
後者の場合、ガブリアスの無敵状態からはしのいだものの、後続にダメージを与えることは出来ておらず、
受けの特性上、相手の出てくるポケモン次第とはいえ役割復帰が困難な状況が多いです。
と、相手の無敵状態を最小限の存在で食い止めることが出来ます。
ここからこのダゲキの運用方法が見えてきます。
・シングル6vs6で真価を発揮しやすい。
・受けをつぶせる決定力は無いので、なるだけ温存しておくほうがいい。
・レッドカードは使い切りなので、基本的に一発屋。
・相手に積ませる状況を作ってしまいやすいパーティーでさらに生きる
また、仮に相手が積み技を使わないパーティーであったとしても、
レッドカードで相手の計算を狂わせたり、
素の能力がそこそこあるのでピンポイント対策になりづらいのも利点と言えます。
- 注意点
レッドカードや頑丈については、以下の注意点があります。
使用する場合、これらのことを念頭においておきましょう。
- 当然のことながら、HPが1でも削れていたら頑丈は発動しません。
- 相手が型破りの場合、頑丈は発動しません。
- つららばりなどの連続技の場合、頑丈は発動しません。
- 相手の攻撃を耐えられずに倒れた場合、レッドカードは発動しません。
- 技構成
必須:格闘技1つ以上
候補:カウンター、インファイト、起死回生、ストーンエッジ、しっぺ返し、地震、地ならし、ローキック、岩石封じ、こらえる
ダメージ計算考察はほとんどしません。
努力値、持ち物がワンパターンであり、調整の余地が無く一発屋であり、
相手に負担をかける程度のダメージでも十分役割は果たせているからです。
- カウンター
努力値を振る必要が無い点、確実に後攻を取れる点からぜひオススメ。
ただ、蝶の舞といった、特攻を上げる積み技や、連続攻撃ポケモンも増えており、
ステルスロックなどで頑丈が無くなってしまうと、使えなくなります。
- インファイト
猛威を振るう輝石持ち物理特化ポリゴン2は受け切れません。(確定2発。54〜64%)
ポリゴン2の無振りトライアタックは確定3発ですが、珠ラティオス意識で92振りをしていた場合、低乱数2発となります。(44〜52%)
とはいえ、インファイトをぶつける相手は、基本的にはレッドカードによってランダムに飛び出してきた相手となることも多いです。
となると、後者の技のほうが威力的には大きいです。
- 起死回生
ただ、ステルスロックなどの存在を考えると、安定性には欠きます。
それでも、相手がカウンターの聞かない特殊技を使った場合には、レッドカード後の有効な一打となります。
(防御特化ミロカロスは惜しくも確定2発。しかしほとんど瀕死です。)
- ストーンエッジ
相手のパーティーに飛行やゴーストが多い場合は、レッドカード後にこちらを打つことも考えられます。
- しっぺ返し
命中に不安があるとはいえ抜群でもストーンエッジと同じ威力なので、採用は微妙。
- 地震
- 地ならし、ローキック、岩石封じ
レッドカード後にアタッカーが出てきた場合はその後の立ち回りが有利となります。
ローキックはゴーストに効かず、格闘技ゆえインファイトとかぶり、地ならしは飛行に効かない。
岩石封じは全ポケモンに有効なものの、命中率不安がある・・・と、どれも一長一短。
- こらえる
ダメージを受けつつも、必ず耐えるという利点は非常に大きいです。
- 既にダメージを食らっていて頑丈が消えていた場合
- 相手がパルシェンなどの連続攻撃技持ちポケモンを使う場合
- 相手がオノノクスなどの型破り持ちポケモンを使う場合
以上で考察を終わります。
最初の育成論ゆえ至らない部分もあるかとは存じますが、評価やコメントのほどをよろしくお願いします。