第五世代で新たに登場したポケモンで、スワンナと共にフウロの手持ちの一匹。
種族値はやや物理寄りで、特に攻撃が高め。
しかし、ムクホークより攻撃力で劣り、素早さでも劣り、特性でも劣るためアタッカーとしての活躍は期待できません。
かといって受けにまわすには耐久が物足りず、特に特殊耐久の低さが目立ちます。
じゃあ消去法で物理受けを軸に補助的な立ち回りにいこう、と思うわけですが……そこでライバルの登場です。
ズバリピジョットです。
ピジョットとケンホロウの種族値比較
☆ピジョット☆ ☆ケンホロウ☆
HP83 HP80
攻撃80 攻撃105
防御75 防御80
特攻70 特攻65
特防70 特防55
素早さ91 素早さ93
ピジョットよりわずかに早いのと攻撃力が高い以外はこれといって勝る部分はありませんね。
余談ですが、ムクホークの攻撃は120、素早さは100です。
アタッカーとして張り合う限り勝ち目はありません。
今回は主にピジョットを意識しながらの育成論となります。
それでは育成論へはいっていこうとおもいます。
・性格
わんぱく
使わない特攻を切り捨てて、防御に補正をかけます。
・特性
はとむね
防御に振るので保険として。
もう片方のきょううんはピントレンズと合わせてムクホーク以上の爆発力を持つ可能性がありますが、今回のコンセプトから外れるので割愛。
なお、一応補足としてはとむねの効果は防御が下げられることはないだけで特防は下がるのでご注意。
・努力値
HP252 防御252 素早さ6
物理特化で、端数は素早さに。
なお、最速80族抜き調整に152、最速70族抜き調整に72振れば追い抜けます。
80はシャンデラやサーナイトにフワライド、70はメタグロスなど。
とくに80族は苦手とする特殊型が多いため、パーティや環境にあわせて調整してください。
なお、最速60族以下は6振りで追い抜けます。
素早さを調整した場合は残りを防御へ。
・持ち物
オボンの実orラムの実
オボンの実で確定数をずらし仕事を確実にこなすか、状態異常で止まらないようにするか。
パーティと相談となります。
個人的には状態異常が怖いのでラムの実にしています。
☆技考察☆
・ピジョットにあってケンホロウに無い技で有用そうな技
ブレイブバード・ふきとばし
困ったことにブレイブバード覚えません。
ゴッドバード覚えますけど実用するのは難しい……。
ムクホークはブレイブバードに加えインファイトも搭載なのでもう手が届きません。
ますますアタッカーとして運用するのに壁を感じます。
もう片方のふきとばし、防御寄りに努力値を数値を割いているためこれがあるとないとでは結構変わってきます。
ピジョットはふきとばしの分でケンホロウとの充分な差別化が出来てるといえ、ケンホロウがそれに代わる何かを探さないといけません。
・確定技
ねがいごと
何気に覚えるねがいごと。
他の鳥ポケモンが覚えないのもあって今回の肝。
なお、今作からねがいごとの回復量に変更があります。
願い事をしたポケモンの体力の半分が回復量になりました。
仕様変更に伴い、HPに極振りすることで耐久力と同時にねがいごとでの回復能力が増しているわけです。
自身の回復に使えないこともないですが、願い事の真価は交代先の味方のダメージを帳消しにして実質無償降臨が狙えることにあります。
遺伝先はトゲキッスかネイティオです。
この子の個性を引き出すためには必須。
とんぼがえり
ねがいごとと相性のいい技。
ねがいごとをした後にスムーズに味方へつなげることができます。
普通に交代じゃダメなの? と思う人もいると思いますが、とんぼがえりは相手が交換した後に撃つこととなるため、仮に相手が入れ替えてもその相手を見て交代できます。
読み外すリスクを最小限に抑えることができるわけですね。
それにプラスしてダメージを与えることができるため、がんじょうやきあいのタスキの効力も潰すことができます。
しかし通常交代と違って素早さで決まるので、出来るだけ相手より早いことが望ましいです。
努力値のところでも触れた素早さ調整はこの為。
ねがいごとのターンにシャンデラとかがやってきても、調整しておけばとんぼで逃げられます。
この子より早くて耐えられない相手(スターミーやサンダースなど)は素直に入れ替えましょう。
フェザーダンス
ピジョットも覚えるだろうと思うかもしれませんが、確定です。
攻撃をガクっと下げることで、防御振りもあって物理に対しては非常に強くなれます。
とはいえ、フェザーダンスを使うことで物理アタッカーは機能を失ってしまうので交換を誘います。
この子自体に決定力がないので、受けやすくするというより流していくといったところ。
その後様子見でねがいごとをするもよし、とんぼがえりをするもよし。
ただ、弱点と種族値の関係で特殊アタッカーをかなり呼びやすいです。
見せ合い6:3のルールであればこの子の素早さで追い抜ける相手が飛んでくるかどうかの予想が立てやすく、ねがいごとかとんぼがえりか次の行動がしやすくなります。
もちろん他のルールで使えないというわけでなく、交代を読んでとんぼがえり、ねがいごとでのサポート、と二つの技を両立することで状況にあわせて臨機応変に動けます。
また、ねがいごとをして予想外の敵がとんできても、味方に入れ替えてその味方はダメージを帳消しにしやすいためねがいごとのワンクッションを置くことで読み外しのリスクを減らせます。
ねがいごとと両立するのでピジョットとは違った個性となりました。
はねやすめ
自己回復技。
使用ターンは飛行タイプが消え、岩・氷・電気の弱点が消えます。
代わりに格闘が弱点になり、地面もあたる点には注意。
サブウエポンに多いストーンエッジが等倍に抑えられる為、物理に対する耐久力はかなりのものになります。
・基本的に上記4つで確定ですが、用途がありそうな技も考察しておきます。
さいみんじゅつ
遺伝技、しかしねがいごとと同時遺伝不可なので厳しいかも。
読みが嫌いだーなんて人にはねがいごとよりさいみんじゅつの方がいいかもしれません。
が、重複催眠はマナー違反なので気をつけましょう。
というか、さいみんじゅつで止まらない相手に交換されたりと結局読み要素が残る上に命中不安なのでねがいごとを引き抜いてまで入れるメリットを私は見出せません……。
おいかぜ
おいかぜを張ることでねがいごと→とんぼを先手で決めやすくなります。
といっても、この場合味方がおいかぜを使えるのは1ターンだけ。
こうそくいどうをバトンしたほうがぜんぜん便利な気がします。
ダブル以上の場合は事情が違ってきますので一概にこうそくバトンでいいじゃんとは言えないですけど。
抜くとしたらはねやすめになるかと。
他の追い風とくらべると無個性化する気はします。
・繰り出しについて
ゴーストと地面が無効ですが、ゴースト技持ちは特殊アタッカーであることが多く、地面技もちは岩技が多くと受けにいくのはしょうしょう危険です。
地面読みに関してはうまく出せればフェザーダンスやはねやすめで優位に持っていけるので、うまく読んで出していきたいところですが。
安定して出せるのは自分より遅い相手の等倍以下の物理攻撃と草・虫全般になります。
・ダメージ計算
仮想敵の整理中につきしばらくお待ちください。
主に等倍以上の攻撃と、この子が耐えられるのかどうかの目安の特殊を中心にのせるつもりです。
悪・エスパー・紙耐久のポケモンへのとんぼがえりでの与ダメは必要そうであれば。
また、この敵のこの技の計算はのせるべきなどありましたらコメントのほうへお願いします。
出来る限り対応していきたいと思います。
※HP 防御252振り想定です。持ち物は目安になりそうないのちのたまを中心に。
※レベル50想定ですが、100時でも確定数はあまり変わらないです。
いのちのたま+ちからづく いじっぱり攻撃252ヒヒダルマ フレアドライブ
割合: 88.2%〜104.8%
回数: 乱数1発 (31.3%)
もうか発動+いのちのたま 補正有り攻撃252ゴウカザル フレアドライブ
割合: 83.4%〜98.9%
回数: 確定2発
いのちのたま 補正有り攻撃252ウインディ フレアドライブ
割合: 58.2%〜68.9%
回数: 確定2発
いのちのたま 補正有り攻撃252コジョンド ストーンエッジ
割合: 71.1%〜83.4%
回数: 確定2発
こんじょう+いのちのたま 補正有り攻撃252カイリキー ストーンエッジ
割合: 109.6%〜129.4%
回数: 確定1発
いのちのたま 補正有り攻撃252ガブリアス ストーンエッジ
割合: 72.1%〜86%
回数: 確定2発
いのちのたま 補正有り攻撃252ワルビアル ストーンエッジ
割合: 67.9%〜80.7%
回数: 確定2発
いのちのたま 補正有り攻撃252ラムパルド ストーンエッジ
割合: 129.4%〜154.5%
回数: 確定1発
エッジで既に確1なので、もろはのずつきは論外。
いのちのたま 補正有り攻撃252メタグロス いわなだれorコメットパンチ
割合: 56.1%〜66.8%
回数: 確定2発(厳密には1%程度の差がありますが、確2は変わらず)
同上メタグロス バレットパンチ
割合: 22.9%〜27.2%
回数: 乱数4発
いのちのたま 補正有り攻撃252モジャンボ いわなだれ
割合: 47%〜55.6%
回数: 乱数2発 (73.8%)
持ち物補正なし 補正有り特攻252シャンデラ だいもんじ
割合: 104.2%〜123.5%
回数: 確定1発
持ち物補正なし 補正有り特攻252サーナイト 10万ボルト
割合: 99.4%〜117.6%
回数: 高乱数1発 (93.8%)
持ち物補正なし 補正有り特攻252フワライド 10万ボルト
割合: 79.1%〜94.1%
回数: 確定2発
※いのちのたまで確1
同上フワライド かみなり
割合: 100.5%〜118.7%
回数: 確定1発
いのちのたま 補正なし特攻252スターミー 冷凍ビームor10万ボルト
割合: 101.6%〜119.7%
回数: 確定1発
いのちのたま 補正なし特攻252ポリゴンZ 冷凍ビームor10万ボルト
割合: 125.1%〜147.5%
回数: 確定1発
※ダウンロード発動なしで既に確1
持ち物補正なし 補正有り特攻252カイリュー かみなり
割合: 108%〜127.2%
回数: 確定1発
補正なし 無振りシャワーズ なみのり
割合: 49.7%〜59.3%
回数: 乱数2発 (99.61%)
持ち物補正なし 補正有り特攻252ウルガモス だいもんじ
割合: 99.4%〜117.1%
回数: 乱数1発 (93.8%)
持ち物補正なし 補正有り特攻252ドレディア はなびらの舞
割合: 42.7%〜50.8%
回数: 乱数2発 (2.7%)
ちからずく+いのちのたま 補正有り特攻252ニドキング 10万ボルトor冷凍ビーム
割合: 130.4%〜154.5%
回数: 確定1発
持ち物補正なし 無補正特攻252 ゾロアーク ナイトバースト
割合: 58.2%〜69.5%
回数: 確定2発
・とんぼがえりでの与ダメ
耐久4振りゾロアーク
割合: 62.2%〜74%
回数: 確定2発
耐久4振りスターミー
割合: 47%〜55.8%
回数: 乱数2発 (75.4%)
物理攻撃はフェザーダンスやはねやすめを考えると案外硬いといえます。
ガブリアス(攻撃種族値130)の不一致ストーンエッジくらいなら即死しないのでフェザーダンスを使うことでケンホロウより遅い物理アタッカー相手には安定して役割をもてると思います。
地面読みか死に出し中心になってきそうですが。
特殊攻撃は……無振りシャワーズのなみのりでさえ半分近く、半減するドレディアのはなびらの舞ですらこのありさま。
特殊アタッカーからはやはり逃げたほうがよさそうです。
とんぼがえりは耐久脆い子に弱点ついてやっと半分、といったところ。
与ダメについてはタスキ・がんじょう潰しや牽制と取った方がよさそうです。
・まとめ
イッシュの鳥ポケモンを4匹育成論書きましたが、育ててみて常々使いづらいなあと思います。
私は差別化や劣化という言葉は好きじゃなかったりします。
他とかぶらず他よりおとらず、そんな型の模索はそのポケモンの個性を出す行為と表現してあげたいです。
まあなので、差別化や劣化でなく個性を出すという表現を時折してることをご了承ください。
でも現状、ケンホロウ自体使われないせいかまさかフェザーダンスやねがいごとされるとは思ってない人も多いみたいで、ランダムマッチでは意外と活躍してくれます。
今後もそこまで対策されるポケモンにはならないと思いますし、結構な初見殺しにはなるかもしれません。
この育成論が少しでもケンホロウの個性を引き出し、一つの完成形へ近づけていたら幸いです。
なお、次回はココロモリを予定しています。