- 本育成論ではHABCDSなどの略称を用いることがあります。
- ダメージ計算はトレーナー天国様のツールを使用しております。
- 個体値は6Vを前提として考察しています。
前置き
こんにちは、カズトです。前回のエビワラーではお世話になりました。
まだまだ未熟な点は多いですがよろしくお願いします。
今回投稿させていただくのは、生きた化石でおなじみ(?)のジーランスです。
ジーランスとは?
第三世代『ルビー・サファイア』から登場したみず・いわタイプのポケモン。
一見すると平凡な攻撃種族値ですが、石頭もろはのずつきから繰り出される強烈な一撃と、H100、B130という高い物理耐久が魅力的な一体です。
そして第五世代からは隠れ特性「がんじょう」が解禁。ステルスロックを確実に撒き、イバンによって行動回数を増やすジーランスの新たな戦闘スタイルが生まれました。
イバンのみについて
クリスマスカップで解禁された限定きのみ。
HPが1/4以下の状態になると、わざの優先度があいてと同じかそれより高い場合、一度だけ先制することができます。
がんじょうとの相性の良さは折り紙つき。
火力と弱点の多さから、ジーランスはイバンの発動をさせやすいです。
特に火力については、火力のないフォレトス等は弱い攻撃でがんじょうを潰しつつ、二度目の攻撃でトドメを刺すという選択肢をとりやすいのですが、鉢巻諸刃の可能性からジーランスの場合そうはなりにくいです。
ジーランスの微妙なすばやさを補い、この型で重要な行動回数を増やしてくれます。
基本的な立ち回り
1.相手の攻撃をがんじょうで耐えて、
2.ステルスロックを撒いたあと、
3.イバンを発動させて攻撃や、あくびで後続の起点作りをする。
基本的な立ち回りは、このようになります。
特にいわとみず技の両方を半減されるうえに、てつのトゲで頑丈が潰されるナットレイにはあくびを撃つことが多々ありました。
採用理由
1.特性によってステルスロックを確実に撒くことができる。
2.あくびによる起点作り。
3.高火力の一致技を使えること。
差別化
あくびで起点作りをする型なので、カバルドン、ラグラージとは役割が似ています。
がんじょうこそありませんが、彼らは耐久で行動回数を稼ぐことができるポケモンです。彼らには吠えるがあるので、みがわりや積み技を安定して対策することが可能。
彼らと差別化するにあたり、カバやラグといったメジャーなステロ型との知名度の差や、鉢巻諸刃の可能性からちょうはつを撃たれづらいこと。
急所や一致弱点技に左右されず、ステロ+あくびと2回行動できることが挙げられます。
性格・努力値
配分A
性格:いじっぱり
努力値:H4 A252 S252
実数値:176-156-150-×-85-107
ASぶっぱ。
ジーランスは攻撃力が低く、少しでも負担を増やすためにA252は確定。
ヘタに耐久に振ってイバンの発動を邪魔したくなかったのでS252。Sに全振りすることで4振り85族まで抜かせることができます。
イバンの発動を確実にしたい場合は、やんちゃも候補に入ります。
耐久に振りたい人は、A182の一致じしんを意識してください。耐久に振りすぎて、ガブのじしん→イバン不発→じしん、みたいな悲劇は避けましょう。
配分B
性格:いじっぱり
努力値:A252 B36 S220
実数値:175-156-155-×-85-103
コメント欄「じょいふる」さんと、「ν」さんのアドバイスをもとに調整。
こちらはようきマンムーのじしん+つぶてを確定耐えし、なおかつA182の一致地震でイバンが確定発動するという配分。
先発でかち合いやすいマンムーに対して柔軟に立ち回ることができるようになります。
型破りを持ったA218オノノクスの鉢巻じしんも乱数1発 (43.8%)。
特性
今回のコンセプトなので特性がんじょうは確定。
技構成
いわ技/みず技/ステルスロック/あくびで確定。
攻撃技は、各自のプレイングや好みに合わせてチョイスしてください。
もろはのずつき
高火力タイプ一致技。その威力は圧巻の一言。
反動ダメがあるのでがんじょうとの噛み合わせは悪いですが、こちらのHPが低いときに自主退場できるメリットがあります。
あいてに起点にされる確率を少しでも減らしたいなら。
ストーンエッジ
もろはのずつきと選択。
威力こそずつきに劣りますが、反動ダメがなく特性を潰さないのが利点。
外しても泣かないこと。
アクアテール
タイプ一致のみず技。
いわ技を半減するタイプに等倍以上で入ることが多いです。
威力はたきのぼりよりも高いのですが、命中率はたきのぼりのほうが上。
たきのぼり
アクアテールとの選択。
ひるみ効果はあるものの、発動する機会は少ない。
アクアテールの命中率を嫌うなら。
あくび
特性がんじょうを持つポケモンのなかで唯一ジーランスだけが覚えるわざ。
散り際に撃って後続の起点を作るもよし。流して後続を見るもよし。あくまで選択肢の一つですが、あくびループでステロのダメージを稼ぐこともできます。
ジーランスのまえで積んでくるあいてを流すことも。
ラムのみには注意しましょう。
ステルスロック
タスキ、がんじょう、マルチスケイルを潰し、ウルガモスなどにダメージを与えます。
削りを入れることで、後続の抜きエースをサポートすることもできます。
ダメージ計算
- 与ダメ
155-90ボルトロス 189.6%〜224.5%
166-95ユキノオー 167.4%〜198.7%
167-110シャンデラ 143.7%〜170%
197-95ライコウ 70.5%〜83.7%
167-115マルチスケイルカイリュー 68.8%〜81.4%
156-100ラティオス 84.6%〜100%
157-127水ロトム 66.8%〜78.9%
177-120ハッサム 61.5%〜73.4%
ストーンエッジ
155-90ボルトロス 127.7%〜150.9%
166-95ユキノオー 112%〜133.7%
167-110シャンデラ 97%〜114.9%
167-115マルチスケイルカイリュー 45.5%〜54.4%
157-127水ロトム 44.5%〜53.5%
アクアテール
156-90バシャーモ 112.8%〜134.6%
167-110テラキオン 87.4%〜104.1%
186-100マンムー 84.9%〜101%
165-110霊獣ランドロス 59.3%〜70.3% (威嚇込み)
167-110シャンデラ 87.4%〜104.1%
198-126ヒードラン 64.6%〜76.7%
207-130バンギラス 58.9%〜70.5%
215-187カバルドン 40%〜48.3%
たきのぼり
156-90バシャーモ 101.2%〜120.5%
167-110テラキオン 76.6%〜91%
186-100マンムー 75.2%〜90.3%
165-110霊獣ランドロス 52.1%〜63% (威嚇込み)
167-110シャンデラ 76.6%〜91%
198-126ヒードラン 57.5%〜67.6%
207-130バンギラス 53.1%〜63.7%
215-187カバルドン 36.2%〜42.7%
- 被ダメ
がんじょうの天敵であるテラキオンの鉢巻にどげりを確定耐え。型破りA218オノノクスの鉢巻じしんも乱数で耐えます。
パルシェンのつららばりは半減で、ランク+2の珠ロックブラストも確定耐え。
配分Aで計算
A177化身ランドロス じしん 76.1%〜89.7% 物理一致抜群のイバン発動ライン
A182マンムー じしん 78.4%〜93.1%
々 こおりのつぶて 7.9%〜9.6%
A161パルシェン 珠ロックブラスト(ランク+2) 15.3%〜18.1% 乱数6発
A156ゴウカザル インファイト 79.5%〜95.4%
A172バシャーモ 珠とびひざげり 123.8%〜147.7%
A181テラキオン 鉢巻にどげり 35.2%〜42%
A218オノノクス 鉢巻じしん 93.1%〜110.2%
C102ピカチュウ 10まんボルト 75%〜88.6% 特殊一致抜群のイバン発動ライン
C152スターミー 10まんボルト 72.7%〜86.3%
C172水ロトム ハイドロポンプ 77.2%〜92%
C205ウルガモス むしのさざめき(ランク+1) 104.5%〜123.2%
相性のいいポケモン
ハッサム
ステルスロックと相性のいい積みポケモン。
あらかじめステルスロックを撒いておけば、珠+剣舞の威力で大抵のガブやガモスを葬り去ることができるようになります。
ラティオスのような壁サポートとも相性抜群。
ラティオス
ふゆうで地面が無効。くさもかくとうもでんきも半減にしてくれます。
ジーランスの苦手なキノガッサに強いという点もGood!
シンプルにアタッカーでもいいし、両壁やおきみやげを使ってサポートするといった器用な立ち回りもこなせます。
みがまもドラン他、みがわりから勝ち筋を作るポケモン
基本的にカバルドンたちは後攻あくび。一方、ジーランスはイバンによる先制あくびとなります。あいての攻撃でイバン圏内に入ったあと、イバンあくび後にそのまま退場。
後攻あくびの場合は、引き続きカバルドンたちとあくびが入ったポケモンの対面ですが、イバンあくびの場合は、みがわり搭載ポケモンとあくびが入ったポケモンが対面というシチュエーションになりやすいです。
あくびで眠ることを厭わず突撃してくるor先制技の圏内に入れてこようと、あいてが突撃してきた時も、みがわりやまもるで攻撃をスカすことができます。
注意点
先制技に注意してください。イバンで行動回数を稼ぐことができません。
先制あくびだとターンの関係上、ジーランス退場後が択ゲーになります。
カバやラグならあいてを眠らせてから、積みエースを繰り出すというプレイングができます。例として先制あくびの場合、でんきタイプにあくびを入れたあと、まだ眠っていない電気タイプに珠パルシェンを繰り出すことはできません。
ゴローニャ、ボスゴドラといった他のがんじょう勢と同じく、キノガッサが非常に苦手です。
ジーランスのメイン技は両方半減、ポイヒガッサはあくびを物ともせず、テクニガッサのタネマシンガンは有無を言わさずがんじょうを貫通してきます。
パーティ単位でガッサを牽制することはもちろん、初手ガッサが濃厚なら初手での鉢合わせを避ける、あいてのパーティ次第ではジーランスを選出しないということも必要です。
最後に
参考BV:79-75229-96544
以上になります。
ジーランスの型のなかではもっともクセがなく、パーティに組みこみやすいと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました!