今回はユキノオーを考察していきます。
- 前置き
この育成論ではHABCDSの略称を使用し、個体値はすべて理想個体を前提としています。
ダメージ計算はトレーナー天国様の計算ツールを使用しています。
- ユキノオー
弱点は多いが優秀な特性と耐性によってガチパでも採用率の高いポケモン。
型が読みづらく相手にするとなかなか厄介です、今回はその中でもかなりの奇形だと思われるDSベースのユキノオーを考察していきます。
- 型詳細
特性:雪降らし
持ち物:残飯orラム
性格:臆病
努力値:4-×-4-52-252-196
実数値:166-×-96-119-137-115
技構成:宿り木の種/守る/身代わり/ギガドレインor吹雪
簡単に言ってしまうと、この型の狙いはみがまもによる天候ダメと宿り木ダメ稼ぎです。
こういった戦法を扱うからには他のノケモンとの差別化が必要になります。
ひとつは一度繰り出すだけで永続的に定数ダメが入るということが大きな差別化です。
まもみがはただやっているだけではPP稼ぎにしかならないので、基本的に相手に毒を盛ることが必要となります。
しかしユキノオーの場合ただまもみがしているだけでも相手に定数ダメが入るので鋼や毒タイプが相手でも止まりづらく、補助技を打つタイミングがなくても相手を削れます。
もうひとつは宿り木の種を使えることが挙げられます。
状態異常に重ねて打てるので味方の状態異常技とアンチシナジーにならず技スペースの節約に繋がります。
また自らのHPも回復するのでまもみがで体力がなくなる心配がありません。
これらにより他のノケモンとの差別化はできていますね。
持ち物は残飯とラムで選択。
残飯は同時採用しやすいヒードランに持たせたいことが多いのでブルン等への繰り出しで鬼火を受けられるラムが最有力候補。
努力値は、まず特殊に繰り出して起点にするのが基本なのでDにぶっぱ、Sに補正をかけて準速バンギ抜き抜きまで振ってあとはCへ、乱数の変動がなかった残りの8をHBへ。これによりマンムーの氷柱針の確定数が変動します。
Hに振らないのは宿り木の回復効率を良くするため、Sは早ければ早いほどタイマンから嵌められたり宿り木打てたりとメリットが大きいので最速も考えられますが、結局最速バンギ抜かれ調整になってしまうのでここまでで妥協。
Cはこれくらい振るとブルンへのギガドレ+霰の乱数が上昇します。ちなみにHは一応16n+2となっており身代わりを最大まで張れるようになっています、基本宿り木で狂うので参考程度に。
技は宿り木守る身代わりは型のコンセプトとして確定、残る一つは攻撃技ですが、繰り出す水への遂行速度を考えてギガドレを確定欄に入れました。
ガッサ、ボルトロスとのタイマンや宿り木が効かない草への遂行、身代わり状態からガブの突破などを重視したい人は吹雪をどうぞ。ハッサムユキノオーナットレイピンポでめざ炎も一考。
- 立ち回り
上でも言っている通り、この型の狙いは霰、宿り木の定数ダメをみがまもで稼ぐことです。
理論上相手がまもみがを打開できないパーティならば、守ると身代わりで32ターン、最大相手を2匹持っていくことも可能ということになります。
無論実戦はそんな甘くないので、うまく立ち回る必要があります。
基本的に半減できる特殊技に後だししていき、相手の流し際に身代わりを張ります。
出てきたポケモンによって立ち回りも当然変わってきます。
1.まず相手が自分より遅く、みがまもを打開できないポケモンだった場合
一度守るを入れて様子を見たあと、宿り木を打ちます。
当然その時身代わりは割れますが、次のターンからは身代わりを連打するだけでOK、相手はみるみる削れてそのうち交換せざるを得なくなり、また身代わりが残ります。
2.相手が自分より早く、みがまもを打開できないポケモンだった場合
この場合は次のターンからまもみがをすれば常に身代わりが残りながら少しずつですが天候ダメを入れることができます。
3.自分より遅く先制技でみがまもを崩してくるポケモンだった場合
これには主にローブシン、メタグロスなどが挙がります。
まず1と同じように守るを挟んで宿り木を打ちます。
そしてもう一度守った後に後続に交換します。
この時点で相手に与えたダメージを数えると、繰り出し時1/16、守って1/16、宿り木打って3/16、守って3/16、交換して3/16。
合計11/16。被役割対象にこれだけのダメージを与えられるのです、十分すぎます。
ちなみに相手が自分より早い先制技持ちだった場合後手みがまもになるだけで心配いりません。
これらが基本的な理想の展開です、ここからは少々厳しいパターンとなります。
4.後攻蜻蛉返りでみがまもを崩してくるポケモンだった場合
ハッサムですね、間違いなくハッサムのことです。
その場合は残念ながらハッサムに守るで天候ダメを2回入れた後、蜻蛉で身代わりが割れて相手交換、次にこちらも交換となります。
ハッサムに2/16、後続に2/16の天候ダメが入っているので悪くありませんがハメには至りません。
5.霰ダメージが入らない氷ポケだった場合。
現環境で見るのはマンムー、パルシェン、ユキノオー、マニューラあたりですね。
特に前半2匹は氷柱針で容赦なく身代わりを割ってくるので要注意、マンムーは雪隠れまで発動させてしまいます。
ただ実際は二匹とも氷柱針5発でもユキノオーを突破することはできず、ギガドレが2倍で入るので不利ということはありません。
それよりも問題はユキノオーです、この場合は完全に詰んでしまうので後続に任せるしかありません。
上でめざ炎も一考とあるのはハッサムやユキノオーに対して有利に立ち回れるからですね。
6.相手が挑発持ちだった場合
これは2サイクル目から危険性が出てきます。
挑発持ちとしてはブルンゲル、ボルトロス、トルネロス、ギャラドス、オノノクスなどがメジャーですね。
ただこちらの攻撃技がばれていない時は基本的に呼び込まないポケモンなので、そこまで気にすることはありません。
どれも霰とギガドレで無理やり負担を与えて後続に交換できれば満足ですね。
7.相手が再生回復持ちだった場合
宿り木を入れて引くか、突っ張って泥沼にするかのふたつです。
こちらは残飯+宿り木の回復があるので多少有利になりますね。
この型は本来の役割を持てる範囲を少し狭くする代わりに繰り出してくる被役割対象の突破、もしくは負担を増やすことを重視した型です。
相性がいいポケモンを挙げていきます。
☆ヒードラン
炎を受けることができ、ユキノオーとの相性が最も良い鋼です。
ユキノオーの霰宿り木に加え、マグマストームや毒でさらに蓄積を与えることができます。
残飯を持たせたい時が多いのでその場合はユキノオーにラムを持たせましょう。
☆ブルンゲル
相性補完にピッタリなポケモンですね。
挑発で相手の再生回復を封じたり自己再生連打で呪われボディ発動を狙ったりとこいつも持久戦に向いています。
ノオドランと同時採用する場合、状態異常の重複を防ぐために鬼火や熱湯を入れるのは避けるのが無難です。
☆ラティオス
相性がよく、霰や宿り木で相手の流星耐え調整を崩せるので大きな決定力になります。
ハッサムに一貫性を与えるので、残りのひと枠は上記の二匹のどちらかをお勧めします。
☆サンダー
基本的にガッサ対策や格闘受けとして霰パに組み込まれるポケモンですね。
ユキノオーやラティオスが呼ぶ鋼に強いのがポイント。
ヒードランと同時に組み込んでなおこいつにラムを持たせたい場合はノオに光の粉でも持たせておけばいいと思います。
☆ローブシン
物理枠兼格闘枠。
ドレインパンチで霰ダメを相殺しやすいのでよく霰パに入りますね。
サンダー同様ハッサムなどの鋼に強いです。
☆ガブリアス
物理枠兼竜枠。
霰で蓄積させた後スカーフで一気に抜いていくのがお仕事。
上記のポケはボルトロスに一貫性を与えやすいのでスカガブが使いやすいですね。
相手にまんべんなく蓄積ダメを与えられるのでガブラティに限らずこういった高速エースとの相性はいいです。
☆シャンデラ
ユキノオーの重いハッサム、ローブシンなどをけん制できます。
その場合の鋼枠はヒードラン以外になりそうです。
岩に一貫性を与えやすいことに注意。
といった具合にテンプレの霰パになら障害なく組み込めそうですね、残飯の争奪戦になりそうですが。
あとは特殊流し兼蓄積要員としてスタンパに組み込んでも活躍しそうです。
- ダメージ計算
宿り木で基本的に狂うので参考程度に少しだけ。
〜被ダメ〜
C182ラティオスの眼鏡流星群乱1(94.5%〜112%)
C143水ロトムの眼鏡ドロポンで31.9%〜37.9%
C143水ロトムの眼鏡ボルチェンで12.6%〜15%
C121ヤドランの大文字高乱1(96.3%〜115.6%)
A200ガブリアスの逆鱗超低乱1(85.5%〜101.2%)
A182マンムーの氷柱針1発で16.2%〜19.8%
A182マンムーのストーンエッジ乱1(86.7%〜102.4%)
A171ハッサムのテクバレ確2(73.4%〜87.9%)
A210ローブシンの根性マッパ乱1(90.3%〜106%)
〜与ダメ〜
●ギガドレイン
H205-D136スイクン確3(36%〜43.9%)
H207-D125ブルンゲル確3(40.5%〜47.3%)
H202-D100ヤドラン確2(50.4%〜60.3%)
H157-D161水ロトム確3(42%〜49.6%)
●吹雪
H155-D93キノガッサ確1(112.2%〜132.9%)
H156-D130ラティオス確2(80.7%〜96.1%)
H155-D100ボルトロス確1(104.5%〜123.8%)
H165-D137ユキノオー確3(35.1%〜42.4%)
- 終わりに
いかがだったでしょうか。
かなりの奇形ですが、うまく嵌ればかなり活躍できると思います。
気になったこと等あればコメントをください。
それではここまで読んでいただきありがとうございました。