以前投稿したピカチュウの育成論(bw/2038)で未だにひらいしん=特殊型にするべきと思われてるコメントを見かけるため、思い切って特殊型のライチュウを投稿させてもらいます。
他のポケモンより何より、ライチュウを運用するにあたって大事なのがでんきだまピカチュウとの違いです。これをはっきりさせないと、何でライチュウを選んだの? って話になってしまいますので。
というわけでピカチュウとの違いをおさらいしてみましょう。
1・でんきだまがもてない
ピカチュウ専用道具なので当たり前なのですが、これにより火力はピカチュウの方が上回ってしまいます。つまり攻撃面では進化前のピカチュウに負けてしまっているのです。
2・種族値が全部上回ってる
進化してるからこれまた当たり前なのですが、耐久度の上昇と何よりも素早さの上昇は非常に重要なポイント。ピカチュウより先手が取りやすいだけで、立ち回りをかなり優位にすすめられます。
3・持ち物が固定されない
ピカチュウは基本的にでんきだまを使わない限りライチュウに劣るため、でんきだまを持たなければ意味がありません。便利な道具がたくさんあるので、持ち物を自由にできるのは地味な利点です。
4・覚える技が増える
ピカチュウの時には覚えられなかった技マシンを使えるようになったりします。きあいだまを覚えるか覚えないか、それだけで特殊アタッカーとしての幅が変わってきます。
まとめると、ピカチュウより火力が低いが素早いのと柔軟に動けるというのがライチュウの特徴になります。
ここは素早さを活かした立ち回りが大事になってきそうです。
ここでライチュウより速いサンダースやエモンガがライバルとして浮上しますが、やることが違うのであまり意識しなくてもいいでしょう。
以上を踏まえた上で育成論に入ります。
性格
おくびょう
安定の最速。激戦区の素早さ100は極振りしてないこともあり、意外なアドも取れたりします。
サザンドラを抜けるのは大きいかも。
ひかえめ
役割を持てる相手が遅いため、最速じゃなくても大丈夫です。
アンコールを狙う対象はひかえめでも充分追い抜けます。
が、素早さに補正をかけないと最速ドリュウズを追い抜けません。
加えて、予想外の局面で抜かれるキケンはあります。
火力不足が深刻なのでこちらもありです。
ただ、水への圧力を考えるとこちらの方がいい場合も。
火力が欲しいならでんきだまピカチュウで、と言いたいところですが……。
でんきだまを持たせるなら物理型の方が火力があったり、なんとも微妙なところ。
特性
ひらいしん
電気技を受けたとき、無効にして特攻を一段階上げます。
ダメージ技にとどまらず、でんじはさえ無効化出来る為繰り出し性能がかなり上がります。
加えて今回は特殊型なので、繰り出し性能の確保と同時に攻撃性能の補強も狙えます。
せいでんきよりメリットが多いので確定です。
努力値
特攻252 素早さ252 HP6
特に調整するような耐久でもないので全振りします。
持ち物
いのちのたま
元々耐久が低いので、反動はあまり気になりません。いのちのたまを持ってもピカチュウに火力は届きませんが、少しでも火力を補いたいので。
ふうせん
ヒードランやメタグロスなどを使わないのなら。電気読みだけでなく、地面読みで出ることが可能になります。アンコールとの相性が非常にいいです。
今回はいのちのたまを確定にしています。
技考察
電気技/きあいだま/選択技/選択技という構成でお願いします。
電気枠
10万ボルトorかみなり
命中を取るか、威力を取るか。
確定2のスイクンが乱数1になったり、乱数1のエンペルトが確定1になったりと水への圧力が変わってくるのでかみなり推奨です。
しかし現状天候の入れ替わりが激しい部分もあり、天気に命中が左右されないという安定性では10万ボルト。
まあ、技マシンでいつでも入れ替えられるので状況やパーティと相談して臨機応変に。
確定技
きあいだま
ピカチュウでは覚えません。特殊型にするならライチュウにする最大の理由とも言える技です。
誘いやすい鋼や地面に一貫して刺さる上に高威力と何かと便利なので確定です。
命中難なのがネックですが、そもそも手の出しようがない状況になるよりは全然マシです。
選択技枠
アンコール
電気読みで繰り出して、相手が自分より遅ければアンコールで縛れます。
でんじは+はねやすめを使ってくるトゲキッスやサンダー、カイリューに対してかなり強気に出れます。
でんじはを搭載することの多いナットレイも縛れます。
ふうせんをもたせて地面読みで繰り出した場合、地面技をアンコールして封殺できちゃいます。
ひらいしんとの相性がかなりいいです。抜く理由の方があまり思いつきません。そんなに技の幅ないですし。
めざめるパワー氷
役割破壊に重宝する技。くさむすびを覚えること、きあいだまで鋼にある程度対抗手段を取れていることから氷で確定です。
この子でハッサムやナットレイ対策で炎を入れるよりは、パーティで対策したほうが腐りません。
とはいえどのみちガブリアスやボーマンダを追い抜ける速度ではない為、撃ちたい相手にタイマンで撃つのは難しいです。交代読みに使うことが多いです。
ただ、くさむすびもきあいだまも電気技もあまり通らないグライオンを素早さの関係上安定して処理できます。
くさむすび
めざめるパワーを粘りたくない人、読みが苦手な人向け。
呼びこむ地面に刺さります。しかしHPに全振りしたラグラージを一発で落とせません。
しかしドサイドンなどを一撃で落とせるようになります。
これを撃つ相手はライチュウより遅い為、比較的安定して撃つことが出来ます。
パーティでドラゴン対策が出来ているならこちらでも充分です。
ボルトチェンジ
交代読みや、不利な相手に対して先行で使い、味方を比較的安全に繰り出します。
しかし地面持ちに無効化されること、地面を呼びやすいこと、と扱いは少々難しいです。
わるだくみorこうそくいどう
電気読みで繰り出し、アンコールと絡めて流れるのを読んで素早さor火力を補います。
相手の補助技やふいうちなどを読んでもいいでしょう。
でんじは
相手の素早さを恒久的に下げます。交代してもそのまんまなのが利点。
しかし地面を呼びやすいこの子にとっては難しい部分もある。
ふうせんがあるなら話は変わってきますが。
みがわり
読みのリスクを減らせる技。アンコールとセットでもよし、単品でもよし。
困った時にはこれを入れるといいと思います。
ダメージ計算
※すべて理想個体値にて計算しています
※与ダメはすべていのちのたま込みです。
※目安として極端な振りだけを載せています。調整振りなどは載せていません。
※左がおくびょう、右がひかえめでの計算です
※おくびょうで確1の場合、ひかえめの計算は載せていません
※なお、ひらいしんによる上昇補正は考慮していません。
与ダメージ
10万ボルト
HP252振りスイクン
割合: 71.4%〜84%/79.2%〜94.2%
回数: 確定2発/確定2発
HP252振りエンペルト
割合: 86.9%〜103.6%/93.7%〜111.5%
回数: 乱数1発/乱数1発
HP252振りシャワーズ
割合: 73.4%〜86.4%/80.1%〜95.3%
回数: 確定2発/確定2発
HP252振りトゲキッス
割合: 77%〜90.6%/85.4%〜101.5%
回数: 確定2発/乱数1発
HP特防252振り補正ありサンダー
割合: 33.5%〜39.5%/35.5%〜42.1%
回数: 確定3発/確定3発
かみなり
HP252振りスイクン
割合: 90.3%〜106.7%/割合: 99%〜117.8%
回数: 乱数1発/高乱数1発
HP252振りエンペルト
割合: 107.3%〜127.7%
回数: 確定1発
HP252振りシャワーズ
割合: 91.9%〜109.7%/102.1%〜119.4%
回数: 乱数1発/確定1発
HP252振りトゲキッス
割合: 97.3%〜115.1%/106.7%〜127%
回数: 乱数1発/確定1発
くさむすび
HP252振りラグラージ
割合: 75.3%〜90.3%/83%〜98%
回数: 確定2発/確定2発
HP特防252振りドサイドン×ハードロック
割合: 107.2%〜126.5%
回数: 確定1発
きあいだま
HP252振りサザンドラ
割合: 76.8%〜91.4%/83.4%〜99.4%
回数: 確定2発/確定2発
HP4振りドリュウズ
割合: 106.4%〜125.8%
回数: 確定1発
HP特防252振り補正有りナットレイ
割合: 50.2%〜60.2%/55.8%〜66.2%
回数: 確定2発/確定2発
HP特防252振り補正有りハガネール
割合: 73%〜85.7%/80.2%〜94.5%
回数: 確定2発/確定2発
めざめるパワー氷
HP252振りガブリアス
割合: 86.9%〜104.1%/94.4%〜113.4%
回数: 乱数1発/高乱数1発
HP252振りグライオン
割合: 114.2%〜137.3%
回数: 確定1発
被ダメ
無振りサンダー
ねっぷう
割合: 40.7%〜48.1%
回数: 確定3発
攻撃252振り補正有りマリルリ
アクアジェット
割合: 49.6%〜60%
回数: 乱数2発
攻撃252振り補正有りカイリュー×こだわりハチマキ
しんそく
割合: 91.1%〜107.4%
回数: 乱数1発
特攻252振り補正有りシャンデラ
だいもんじ
割合: 108%〜127.9%
回数: 確定1発
シャドーボール
割合: 72.7%〜86%
回数: 確定2発
紙耐久とはいえ、不一致程度なら即死しないことがわかります。
運用
繰り出し性能に関しては、相手の電気技を読んで繰り出せるためそこそこあります。特にでんじはもちは素早さに振っていないことが多く、繰り出し後にアンコールを絡めることで自分より遅い電気技持ちに対してはかなり優位に立つことができます。
繰り出して補助技や電気技だった場合はアンコールで縛り、流していけます。厄介なはねやすめ+でんじは戦法も流してしまえるのは大きいです。
一度繰り出すことで相手はひらいしんを警戒し電気技を打たれにくくなるため、電気に弱い味方を繰り出しやすくなります。
逆に言うと、一度引いてしまうと電気読みでの繰り出しが難しくなります。出来るだけ一度場に出たら引きたくないところです。
電気読みでの繰り出しに成功すると特攻が一段上がるのもお忘れなく。
でんじは読みなどに成功した場合、実火力は表記の1.5倍になりライチュウといえども止まりにくくなります。ひらいしんを自身の火力の助けに使えるポケモンはあまりいないのではないでしょうか。
なお、ガブリアスなどドラゴンとの相性が悪いため、パーティ単位でカバーすることが望ましいです。
また、地震に対して一貫性を持たせないことも重要です。特に見せ合いルールでは、控えに浮遊・飛行がいると見せ合い時点で判るため、相手がライチュウだからといって安易に地震が撃てなくなります。
エアームドと組ませると龍技も地面技も半減以下に抑え、エアームドの弱点である電気をひらいしんでカバー、とお互いをカバーし合えるため個人的にお勧めです。
まとめ
特殊型のピカチュウにするときあいだまが無くなってしまうのと素早さが足りないため、技の範囲やアンコールの安定性に欠けてしまいます。よって、今回はライチュウを採用しました。
自分より遅い相手には滅法強く出れるため、ピカチュウよりも安定性では上を行くのがポイント。
いのちのたまを持っても火力が足りないのが残念です。
ただ、ひらいしん+そこそこの素早さから放たれるアンコールにより多くの電気技に対して役割を持てるため、パーティ内で役割分担を明確にしとけばいい働きをしてくれます。
最大の問題は、ひらいしん特性の入手が容易ではないことでしょうか。まあそれは育成論と関係ないのですが。
判らないこと、おかしなところなどありましたらお気軽にコメントへどうぞ。