※HP・攻撃・防御・特攻・特防・素早さをH・A・B・C・D・Sと表記します。
個体値はH-A-B-C-D-Sの順に31-30-31-30-31-30と想定します。
ダメージ計算は「ポケモンの館」様のツールを使用しています。
今回は夢特性「ほうし」の解禁により新しい道が開けたラフレシアの育成論を書いていこうと思います。
この育成論は以前一度書いてあったのですが、改良できる点が見つかったため改訂版を投稿させていただきます。
主な変更点は「しびれごな」を搭載しているところにあります。
- ラフレシア
H75 A80 B85 C100 D90 S50 タイプ 草・毒
種族値だけを見れば耐久がそれなりにある鈍速特殊アタッカー気質のポケモンに見えます。
また、草毒の複合タイプは弱点突かれにくく受けをするにも適しているといえます。しかし、ただ単に特殊アタッカーであったり受けにしてしまうとフシギバナの壁が立ちはだかります。
フシギバナの種族値はといえば
H80 A82 B83 C100 D100 S80 タイプ 草・毒
勝っているのはBがたった2だけ高いだけでHの分を考えれば物理耐久でも劣り、種族値だけでみれば完全劣化です。
技で差別化を図ろうにもアタッカーにするときには特殊では「リーフストーム」の有無、物理では「地震」、「パワーウィップ」、「げきりん」の有無で打てる範囲の広さが全く違い、特性「しんりょく」を考慮すれば火力も段違いです。
補助技を見てもラフレシアのみが使えて有用性のある技は「しびれごな」、「フラフラダンス」程度であるのに対してフシギバナには「ひかりのかべ」、「のろい」、「ドわすれ」、「やどりぎのタネ」と豊富でかつ優秀な補助技がそろっています。
種族値では完全劣化、技を見ても勝る部分はほとんどない。この状況下でいかに差別化をするかというのがこの子にとって重要なことになってきます。
差別化をする際に見るべき点は大きく分けて
- 種族値
- 技
- タイプ
- 特性
特性「ようりょくそ」については触れていませんでしたが晴れ下で動こうというのなら同タイプのウツボットでいいのです。
ウツボットの種族値はというと
H80 A105 B65 C100 D60 S70 草・毒
耐久がラフレシアに比べてないように見えますが、速さが重要となるようりょくそを使う際にはSに振ることが必須です。ラフレシアとウツボットのS種族値の差は20、ウツボットはS種族値が高い分Sに振る努力値を耐久に回せるのに対して、ラフレシアはほぼ極振りをする必要があり、耐久には振れません。そう考えると耐久にそれほど差はなく、技の豊富さでもウツボットには「アンコール」、「ふいうち」、「リフレクター」がありとても勝ってるとは言えないのです。
第4世代までではこのような状況でした。種族値、技ではフシギバナに負け特性を生かすにしてもウツボットでいい。強いて言えば「ドレインパンチ」を使った物理型という道が残されていましたがここではとりあえず置いておくことにします。
しかし、第五世代で夢特性というものが実装されてある程度差別化が可能になったポケモンが増えたでしょう。
ラフレシアというポケモンも夢特性の「ほうし」によって差別化の道が開けたのです。
- 特性「ほうし」
相手が接触技で触れてきたときに30%の確立で相手を毒か眠りか麻痺にする。
一見ただの運ゲ特性に見えますが、この特性を最大限利用できる構成にすることでラフレシアを生かしていきます。この型の肝なのでほうし確定で。
- 性格
ずぶとい固定でお願いします。接触技は物理に多いためそこを受けに行ってほうしの効果を狙っていきます。また物理技を使うこともないのでA↓B↑のずぶといとなります。
- 努力値
H 236 B 252 D 6 S 16
Sは30想定なので16振りでとりあえず6振り50族抜きだけしています。そこまで必要性はないです。あとは物理を受けていくためのHBなのですが、4だけ無駄になってしまうのでそれをDにでも振っています。
- 持ち物
- くろいヘドロ
これ一つで確定数が変わるので基本的にはこれで。
- ゴツゴツメット
- 技構成
【確定技】
- つきのひかり
- ギガドレイン
- めざめるパワー炎
ラフレシアはタイプ、種族値の相性から第五世代から登場して猛威をふるっているナットレイにまず負けることはありません。
宿り木無効、パワーウィップ1/4、電磁波はもともと遅いからそこまで関係なく、ジャイロボールも同様です。仮に電磁波からアイアンヘッドを連打されてまひるみに持っていかれてもいつかはほうしが発動して眠るか麻痺るかしてまひるみは崩れます。ただ、宿り木などを受けに出していってもこの技がない限りこちらも突破する手がありません。これを持つことでナットレイは完全にシャットアウトでき、ハッサムや同族の草、物理アタッカーの多い鋼を狩っていけます。
【選択技】
- しびれごな
主な仮想敵となるのはラティオス、シャンデラ、ウルガモス、ヒートロトム、ウィンディ、バシャーモあたりのエスパーの特殊アタッカー、物理特殊問わない炎アタッカーになります。ユキメノコあたりの速攻氷アタッカーにも有効です。この技を当てるタイミングは基本的に交代読みしかありません。受けていけるポケモンの代表であるナットレイ、ローブシンなどはこの子を見ていきなり逃げるなんてことはそうそうないです。型がばれてれば別ですが、めざ炎さえばれてなければナットレイは電磁波でも撒いてくるでしょうし、ブシンあたりはエッジでダメージを見たりしてくるでしょう。そこでめざ炎を見せるなり、つきのひかりで受けられるぞということを見せつければ、相手がとる行動は「特殊アタッカーへの交換」に絞られます。そこで交代読みからこの技をたたきこむことで、前述した仮想敵の重要な点であるSを殺して、後続で処理しやすくできるのです。
前述したとおり、フシギバナはこの技を覚えないので差別化にもつながります。改訂前で確定技にしたいと書いた「フラフラダンス」との差は後述します。
- フラフラダンス
主な仮想的はルカリオ、ハッサム、オノノクスあたりになります。
また、どうしようもないやつ(おもに炎タイプ)が後ろに控えていた時の交代読みで打ってあげることで後続への負担を減らすこともできます。これもフシギバナは覚えません。
- いばる
- あまえる
しびれごなorフラフラダンス
- しびれごな
デメリット:命中75%で不安定、交代読みで打ったはいいが、外すと大惨事に。
交代読みを外し、相手が突っ張ってきてほうしで状態異常になった場合、1ターン無駄になる。
- フラフラダンス
1/2で行動不能+ダメージ。A上昇積み技相手の自爆ダメージ増加が狙える。
デメリット:S1/4の効果なし、交代されると治る。ターンで治る。
正直なところ、PTと相談になると思います。ウルガ等の特殊アタッカーをどうにかしたいならしびれごな、剣舞竜舞で強引突破しようとしてくるハッサム、オノノクスあたりを牽制したいならフラフラダンスです。しびれごなが外れたら泣いてください;;
- 立ち回り
基本的には初手に格闘や物理技を誘うようなポケモンを出しておき、交代出しから降臨してほうしを狙っていきます。仮想敵となるのは、コジョンド、エテボース、チラチーノなどのねこだましや連続技を使ってくる相手、ローブシン、ダゲキ、カイリキー、テラキオンなど物理ATでかつ接触技を打ってくる格闘などになります。チャーレム、エルレイドあたりは一致エスパー技を持っている可能性が高いため出しづらいです。そこからはつきのひかり連打でほうしを狙っていったり、交代読みでフラフラダンスorしびれごなを打つなりギガドレインで打つなりして戦います。
- ダメージ計算
- 受ける側
補正なし珠コジョンドのとびひざ 乱数3発(31.4〜37%)
補正あり根性ローブシンのアムハン確定3発(33.1〜39.3%) ヘドロ込みで確4
補正あり根性ローブシンのエッジ 乱数2発(44.3〜52.8%) ヘドロ込みで確3
補正なし珠エテボのダブアタ一発 確定4発(25.2〜30.3%) ヘドロ込みで乱5
補正あり鉢巻ハッサムのバレパ 確定3発(38.7〜46%)
補正あり剣舞ハッサムの虫食い 確定2発(75.5〜88.8%)
補正なしテラキオンのエッジ 確定3発(38.7〜46%)
補正なし珠テラキオンのエッジ 確定2発(50〜58.8%) ヘドロ込みで乱2
補正ありドリュウズの地震 乱数2発(43.4〜51%) ヘドロ込みで確3
補正ありバンギラスのエッジ 乱数2発(42.7〜50.5%) ヘドロ込みで確3
補正なしガブリアスの逆鱗 乱数2発(46.1〜54.3%) ヘドロ込みで確3
補正なしオノノクスの逆鱗 確定2発(51.1〜60.6%) ヘドロ込みで乱2
補正ありギャラドスの氷の牙 確定3発(35.5〜42.2%)
C無振り ガブリアスの文字 確定3発(36.2〜42.8%)
補正あり水ロトムのめざ氷 乱数2発(46.7〜54.9%) ヘドロ込みで確3
- 攻める側
- ギガドレイン
H振りカバルドン 確定2発(53〜62.7%)
無振りテラキオン 確定2発(57.8〜68.6%)
無振りコジョンド 乱数2発(45.7〜54.2%) 珠ダメージ込みで確2
- めざめるパワー炎
H振りハッサム 確定2発(72.8〜85.8%) オッカ込みでも確2
計算を見てもらえばわかると思いますが、タイプと相まって物理耐久は十分あります。
アクロバットやエスパー技を持っていない格闘タイプであれば後出しから十分止めることが可能です。ねこだまし読みでコジョンドやエテボースにも出していくことができ、受けるだけで状態異常狙えるのはおいしいです。また砂パでよく見られるバンギ、カバ、ドリュウズあたりもアイテム補正がなければ十分受けきることが可能です。仮にバンギが特殊であっても文字一発は耐えることができます。つまり特殊耐久もそこまで悪くはなく、C100程度の不一致めざ氷、炎なら受けきることも可能です。とはいえ振ってない以上過信は禁物で、珠を持つことの多いサンダースのめざパには注意が必要です。
- まとめ
自分がラフレシアをこの型で使うことを押す理由を簡単にまとめると
- ほうしという特性により接触技読みで降臨させるだけで状態異常を狙っていける。
- どうしようもない相手が後ろに控えていてもフラフラダンスで牽制できる。
- めざパ炎を持つことでナットレイを完封、ハッサムにも後出しから対応できる。
- 物理耐久は十分でポリゴン2対策などで必ずいるといっていい格闘の多くをストップさせることができる。
- つるぎのまいやりゅうのまいによる強引突破にはフラフラダンスで牽制をすることができる。
- 交代読みしびれごなから特殊アタッカーにも一矢報いることができる。
草・毒でほうしの特性を持つポケモンに第五世代から登場したモロバレルがいますがこの子との差別化を考える意味はあまりないと考え、本論には組み込んでいません。理由としては特攻、素早さではこちらが勝り補助技の豊富さもあります。また向こうにはキノコのほうしという命中安定催眠技があり、これを抜く意味は薄いためあえてこの物理受けほうし型にする意味がありません。
このような理由から、モロバレルでこの型をやる意味はないと考えました。
- あとがき
ここまで読んでくれた方はどうもありがとうございます。
ラフレシアでも戦っていけるんだということを感じてくだされば光栄です。
多少運の要素は絡みますがここぞというときに発動するほうしに自分は何度も助けられてきました。気が向いたら使ってみてやってください。