では、今回はマルノームの育成論です。
過去の育成論を見ても基本形がありません。
基本形が定まらないほどぐにゃぐにゃしております。
ベトベトンよりは形が整っておりますが。
なかなかのポテンシャルを秘めているのが少しでも伝わればという思いです。
それにしても名前の由来って何なんでしょうね?
「丸呑み」なのか「丸いノーム(精霊さん)」なのか…
- 注意書き
・ HP=H/攻撃=A/防御=B/特攻=C/特防=D/素早さ=S を用います
・ こだわりハチマキ=鉢巻/いのちのたま=珠 等の略称を用います
・ 自分、相手ともに理想固体値を前提にしております
・ ダメ計は確定欄の振り方、持ち物でトレーナー天国様のツールを使用です
・ 実数値表記を用いております。( )内は努力値振り 、+ で性格補正ありです
・ 勝手にリンクを貼らせていただいております。都合の悪い方はご連絡ください
- マルノームについて
毒単タイプです。
マタドガスやベトベトンなど結構ライバルはいるのですが、
特性「ヘドロえき」で差別化していると思ってください。
特性で仮想敵も変わってきますので。
×1/2 格・毒・虫・草
×2 地・超
耐久よりの種族値なので耐性を気にしつつ伸ばしていくことにします。
特に現環境で猛威を振るう格闘に対して強いのは評価できますね。
見た感じヘラクロスやキノガッサにめっぽう強そうです。
また、耐久の高いポケには基本的に「どくどく」が刺さるのですが、
それを無効にできるのも受け(流し)として安定する要因です。
- 差別化について
VS ドククラゲ
☆ 種族値のちがい
マルノーム
H100 A73 B83 C73 D83 S55
ドククラゲ
H80 A70 B65 C80 D120 S100
ぱっと見でわかりますが、マルノームは物理方面に、
ドククラゲは特殊方面に強くなっています。
ドククラゲはそういった流しとして使われますね。
したがって、物理方面へ振るのが最安定ということになります。
- 他のポケモンとの差別化
長くしてもあれなので簡潔に記しておきますね。
もっと詳しくするべきと思われましたらコメントのほうにて指摘をお願いします。
マタドガス
格闘受けだけでの起用としては劣ってしまう。
特性とあくびにより差別化。
ニドクイン
格闘受けだけでの起用としては劣ってしまう。
特性と若干の特殊耐久、草をはじめとするタイプ耐性で差別化。
- ヘドロえきについて
やどりぎのタネやドレインパンチ、ギガドレインなど
吸収系の技に対して強くなります。
したがって、こういった技を持ったポケモンに対し後出しで繰り出せます。
・フシギバナ、ワタッコ、モジャンボ、エルフーン、ナットレイなどのやどりぎ持ち
・ズルズキン、ローブシンなどのビルドレイン型
しかし、これだけをメインに採用したのでは活躍の場があまりに少なすぎて、
パーティの中で浮いてしまうことになりかねないので別の採用理由も必要です。
- 格闘タイプ流しとして
割とメジャーな格闘タイプを挙げてみましょう。
・カイリキー … 砂パ潰しとして(だけではないが)のノーガード型。
・コジョンド … タスキや珠を持たせての先発やエース仕様。
・ローブシン … 火力と耐久の高さによって打ち合いの強さに定評がある。
・テラキオン … 自分の中で格闘最メジャー。素早く打点も高い。
・ヘラクロス … 格・虫・岩の3ウェポン。範囲がとても広い。
・ゴウカザル … 特殊技も補助技もこなしつつ火力の高い、器用なポケモン。
・バシャーモ … 「かそく」の仕様でゴウカザルより高火力アタッカーに。
・ズルズキン … ゴーストでも受けられない格闘タイプ。型もなかなか多彩。
・ルカリオ … 素早く打点が高い。「しんそく」もあるため打ち合いにも強い。
ほかにもいろいろいるのですが、とりあえずこのぐらいでまとめておきます。
格闘といえども一概にくくれないほど、
多様なタイプ、技構成が浮かび上がってきますね。
このへんをまとめてマルノームで抑え込めれば相当な採用理由になりそうです。
といったところでマルノーム考察に入っていきます。
- 特性
ヘドロえきで確定です。
「ねんちゃく」もトリック型にぶつける場合なら使えますね。
- 持ち物
くろいヘドロ
これを持つだけで乱数2が確定3になったりするので必須です。
後述のあくびとも相性が良いです。
ラムのみ
カイリキーの「ばくれつパンチ」でもらう混乱、
キノガッサの「きのこのほうし」でもらう眠り、等を回復します。
ただ、素早さが十分でないため、持たせたからといって繰り出しはできません。
対面で使われたとき用になります。
だっしゅつボタン
格闘技を受けるクッションとしての役割を持たせたいなら。
- 性格・努力値
のんき
努力値:H252-B252-D4
実数値:207-93-148-93-104-67
今回は攻撃に重点を置かないのでHB振りで安定します。
ヘドロの恩恵をフルに受けられないHP実数値16n-1が悲しいところです。
調整を気にしないというのも大切ですよね。
- 被ダメ計算
A198(156+)プレートローブシン(Ξ様:bw/743)
アームハンマー 21.7%〜26%
ストーンエッジ 24.6%〜28.9%
マッハパンチ 8.6%〜10.6%
A181(252)珠テラキオン(Mには負けねえ様:bw/51)
インファイト 26.5%〜30.9%
じしん 57.9%〜69%
A162(180)珠バシャーモ(だいぷー様:bw/1937)
とびひざげり 25.1%〜29.9%
フレアドライブ 47.8%〜56.5%
A176(116+)鉢巻ヘラクロス(=様:bw/233)
インファイト 28.9%〜34.7%
メガホーン 28.9%〜34.7%
ストーンエッジ 32.8%〜38.6%
C182(252)珠ラティオス
りゅうせいぐん 86.4%〜102.4%(18.8%で落ちます)
それなりに特殊も耐えますが、積極的に特殊を相手にしてはいけません。
- 技構成
<確定技>
あくび
相手を流します。
といっても主に相手の交換読みに使って流し続けます。
ヘドロでの回復、ステルスロック・まきびしによる蓄積ダメを重ねます。
いたみわけ
マルノームの遂行技となります。
遂行といえば実は違うのですが、表現が難しいのでそういうことばにしています。
立ち回りにて考察します。
<候補技> ※ 優先度とかは特に気にせず列挙しています
誘う相手は相手のエース級ポケや鋼となっております。
意識する相手に応じて技を選んでいく必要があります。
また、優秀な補助技が多いのでこれもうまく使っていきたいところです。
じしん
鋼タイプをとてつもない勢いで呼び込みます。
そんな鋼への牽制技。何気に同タイプへの牽制ともなります。
振っていないので威力はそんなにありません。
H167-B110(4-0)テラキオン 39.5%〜46.7%
H146-B90(4-0)ルカリオ 53.4%〜64.3%
H182-B220(252-0)ハガネール 18.6%〜21.9%
ほのおのパンチ
浮いている鋼や4倍弱点持ちへ打ちます。
ナットレイやハッサムに繰り出しやすいので打つ機会はありそうですが、
なぜか警戒して逃げられるのであまり打てなかったり。
H177-B120(252-0)ハッサム 49.7%〜61%
H181-B151(252-0)ナットレイ 39.7%〜48.6%
れいとうビーム
どうせ知られていませんが、マルノームはおにびを覚えません。
とてつもなくドラゴンを誘います。あっても特殊ドラゴンは誘いますが。
そういった輩への牽制技です。
草タイプへは比較的安定した遂行技となります。
H184-D105(4-0)ガブリアス 71.7%〜84.7%
H156-D130(4-0)ラティオス 33.3%〜39.7%
H155-D93(156-100)キノガッサ 46.4%〜55.4%
(Ξ様:bw/2133)
ヘドロウェーブ
タイプ一致ですが選択技です。
攻撃範囲が狭いのが困りものですが、威力は他のに比べ安定しています。
「ヘドロばくだん」とは相手を毒状態にさせるかさせないかで選択となります。
毒状態になってしまうと、あくびで流れなくなるので。
H151-D105(4-0)ワタッコ 64.9%〜76.8%
H183-D86(20-4)ローブシン 31.6%〜38.2%
アシッドボム (←あんぽん様に感謝)
あくび後に打つと効果的です。
居座られる場合はねむり+特防2段階ダウンとなるので、
相手に対し、眠りターンリセットで手持ちに戻すか、
特防がさらにダウンするかの2択をかけられます。
アンコール
言わずと知れた流し技です。
みがわりを先手で貼られるとあくびが効かなくなりますが、
そこを読んでアンコールできると流せますね。
自分より速い相手が多いので読みが生じますが、
自分より遅い相手の行動を縛ることができるのはなかなか大きいです。
(ex)ナットレイのやどりぎ縛り、ローブシンのビルドアップ縛りなど
とける or たくわえる or ドわすれ
居座り性能を高める技です。
あくび連打での隙を見計らって積むことで非常に突破しづらくなります。
どくどく
よいダメージソースです。
鋼を誘いすぎるのでなかなか使いづらいかもしれません。
みちづれ
倒されそうと思った一歩前で使うことで、相手にマルノーム撃破を躊躇わせます。
倒してくれれば相打ち、倒されなければいたみわけで粘ることができます。
まもる
ヘドロの回復時間を少し作れます。
どくどくを採用する場合にもなかなか相性がいいです。
催眠対策が当たり前になってきている今では、
ラム持ちであくびに対抗するポケも増えてきました。
居座って殴ってくるやつにも、様子見にも使えます。
だいばくはつ
決定力が乏しいので、相手に隙をあたえることが多々あります。
そんなときは自主退場して、味方につなげましょう。
- 立ち回り考察
1サイクル目は格闘(場合によっては草・虫・毒)に繰り出していきます。
おおよその格闘ポケはこちらにダメージが入りづらいと感じて引っ込みますので、
それを見越してのあくび連打から
1.相手パーティの把握
2.繰り出し時のダメージを回復 を行っていきます。
あくび連打により、メインウェポンが半減されない相手も出てきますので、
そういった隙に攻撃技を入れていくのが基本となります。
あくび連打による昆布を狙っての「まきびし」や「ステルスロック」、
これらがあるに越したことはないですが、
それを積極的に狙いにいって負けにつながっては本末転倒です。
できそうなら狙っても…という感じです。
2サイクル目以降は相手も受け(流し)にマルノームが出てくるであろうことを
予測してきますので、ストーンエッジなど障りのない技で攻めてきます。
ダメ計を見てもらえばわかるように、それでもなかなかびくともしないので、
負けずに攻撃技で連打すれば問題ありません。
このマルノーム、なかなかピンチにならないのですが、
敢えてHPを減らすことで「いたみわけ」を使い、相手に負担をかけられます。
理想のシミュレーションをしてみます。
<自分:サザンドラ 相手:ローブシン(Ξ様の)>
サザンドラ → マルノーム に交代 (残HP:65)
ローブシン「アームハンマー」→ マルノーム (残HP:11)
↓ くろいヘドロで回復 (残HP:23)
ローブシン「マッハパンチ」 → マルノーム (残HP: 1)
マルノーム「いたみわけ」 ⇒ ローブシン、マルノーム(残HP:104)
↓ くろいヘドロで回復 (残HP:116)
…
これは流石にできすぎですが、
こういう流れがつくれるように立ちまわれるとマルノームは活きてきます。
実際何が言いたいのかと言えば、
HPが多少あれば大抵の格闘ポケモンに後出しがきくということですね。
ヘドロの回復量もあるので、
マルノームを3発で沈められる格闘ポケなどあんまり
「じしん」について触れていないのは、格闘ポケの搭載率が低いからです。
一応説明しておきますと、抜群にとれる範囲が結構被っていて、
地面技で抜群がとれる範囲なら格闘技でも等倍で入るからなのです。
それに加えて、「ふゆう」持ちや飛行にすかされるという欠点も持っています。
それなら「れいとうパンチ」や「ストーンエッジ」で範囲を広げよう
というのが基本的な考えになってきます。
格闘で抜群 … 岩・鋼・氷・悪・ノ
地面で抜群 … 岩・鋼・炎・電・毒
それでも絶対に「じしん」がないと断言できないので、
「じしん」を覚えられるポケモンは覚えておいた方がいいですね。
珠テラキオンのそれで7割いかないので基本的に大丈夫です。
- 最後に
現環境でマルノームを活かそうとするとこんなんしかないかなぁ…と思ったりします。
やどりぎ無効とかあくび連打とかで差別化できているはず。
攻撃技もなかなかあるからそれでいくか!
と思ったらライバルがたくさん出てくるんですよね…。難しい…。
〜のダメージ計算がほしい、〜がおかしい、〜についてもう少し詳しく、
などなどありましたらコメントのほうによろしくお願いします。
どなたでも書き込めますので、ぜひ様々な意見をお聞かせください。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
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