ポケモンパーティ構築(シングル)

【エース構築】脱出アロキュウ+サンダース+ウオノラゴン改案【S11レンタル有】

2020/10/19 20:33 / 更新:2020/10/20 13:51

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投稿者:ねおたん(@nerotorn)

剣盾 / シングル / シーズン11

構築経緯サンダースサンダースキュウコン(アローラ)キュウコン(アローラ)ウオノラゴンウオノラゴンウーラオス(いちげき)ウーラオス(いちげき){ギルガルド(ブレード)}シンボラーシンボラー

  • はじめに

 この構築の組みはじめは「はやあし」サンダースサンダースサンダースです。新規習得した「ライジングボルト」と特性「はやあし」によって高いスイープ性能があります。

 この「はやあし」サンダースを「だっしゅつボタン」持ちのアローラキュウコンキュウコン(アローラ)キュウコン(アローラ)と組み合わせることで、以下のような強い動きができます。

  1. 先発サンダースが安定し、高速「ボルトチェンジ」で逃げながら「だっしゅつボタン」アローラキュウコンからの再展開ができる
  2. 両ウーラオスに対し「こだわりスカーフ」や「きあいのタスキ」のどちらを持たれていてもサンダースが有利な対面を作れる
  3. サンダースが「ウェザーボール(こおり)」または「ダイアイス(130)」を撃てるようになり、でんき・こおりの範囲で環境上位ポケモン(パッチラゴンパッチラゴンウーラオス(いちげき)ウーラオス(いちげき)アシレーヌアシレーヌリザードンリザードンドサイドンドサイドンマリルリマリルリサザンドラサザンドラモロバレルモロバレルアーマーガアアーマーガアなど)を上から制圧できる
  4. サンダース以外にもウオノラゴンウオノラゴンウオノラゴンなどの対面を作ってしまえば受け出しが利かないポケモンにスムーズに繋ぐことができる
  5. 脱出後に余ったアローラキュウコンで「オーロラベール」展開からの詰め筋を作れる

 上に示したいわゆる強い動きについては、以前に自分が投稿した「【ネオ対面操作】脱出アロキュウ+サンダース+ウオノラゴン【S10レンタル有】」にて詳細に解説しているので合わせてお読みください。→パーティ構築/483 (本構築原案)

  • パーティ草案の変遷

 これまで以下の2つのパーティ原案を作成しました。

1. 原案(S10初期に考案)

サンダースサンダース/キュウコン(アローラ)キュウコン(アローラ)/ウオノラゴンウオノラゴン(こだわりハチマキ)/
ポリゴンZポリゴンZ(こだわりスカーフ)/ガラガラ(アローラ)ガラガラ(アローラ)/シンボラーシンボラー

 これについては、パーティの叩き台として組んだため欠陥がかなりありました。前記事のコメントの方でも指摘がありましたが、ガラガラ(アローラ)ガラガラ(アローラ)シンボラーシンボラーの使いづらさ、役割の薄さが構築全体の調和を乱していたと考えています。

 まずガラガラ(アローラ)ガラガラ(アローラ)の欠点の要因は、中速とされていたポケモン(アシレーヌアシレーヌなど)のS振りが流行し、中途半端なS振りのガラガラ(アローラ)ガラガラ(アローラ)では抜かれてしまうこと、「みがわり」を残してもれんげきウーラオス(いちげき)ウーラオス(いちげき)の「すいりゅうれんだ」で簡単に倒されてしまうことが挙げられます。

 またシンボラーシンボラーとしては、火力が低いためどんなに範囲が広くとも相手を一撃で倒せない点が弱いと考えました。

2. 改善案(S10後期に考案)

サンダースサンダース/キュウコン(アローラ)キュウコン(アローラ)/れんげきウーラオス(いちげき)ウーラオス(いちげき)(こだわりハチマキ)/
ポリゴンZポリゴンZ(こだわりスカーフ)/ギルガルドギルガルド(こだわりメガネ)/シンボラーシンボラー

 原案の使用感を受けて、構築の見直しを行いました。その結果、ウオノラゴンウオノラゴンウーラオス(いちげき)ウーラオス(いちげき)ガラガラ(アローラ)ガラガラ(アローラ)ギルガルドギルガルドと変更することにしました。
 
 まず、ウオノラゴンウオノラゴンウーラオス(いちげき)ウーラオス(いちげき)については、構築全体でナットレイナットレイが重かったためかくとう打点を持つれんげきウーラオスの方が環境に合っていると考えたためです。「アクアジェット」も撃てるため、「ちょうのまい」を積んだウルガモスウルガモスも縛れる点も高く評価しました。

 また、ガラガラ(アローラ)ガラガラ(アローラ)ギルガルドギルガルドについてですが、これはダイマックスピクシーの流行によって強いはがねタイプを採用したいと感じたためです。ガラガラ(アローラ)ガラガラ(アローラ)では「いのちのたま」ピクシーピクシーの「ダイロック(140)」で倒されてしまいます。一方で、ギルガルドギルガルドは「ダイバーン」以外に対して繰り出しが可能で、また「こだわりメガネ」「てっていこうせん」でダイマックスピクシーピクシーを確定で落とせます。

原案と比べて随分形になってきましたが、以下のような欠陥がありました。

  1. 構築が特殊アタッカーに偏っている
  2. 受け回しを明確に崩せるポケモンがいない
  3. 特定のポケモン(ヒートロトムヒートロトムウルガモスウルガモスマンムーマンムーガマゲロゲガマゲロゲなど)が厳しい

↓これを受けて今回考案した第3案は以下の構成になります。

3. 今回の構築(S11に考案)

サンダースサンダース/キュウコン(アローラ)キュウコン(アローラ)/いちげきウーラオス(いちげき)ウーラオス(いちげき)(こだわりハチマキ)/
ウオノラゴンウオノラゴン(こだわりスカーフ)/ギルガルドギルガルド(いのちのたま)/シンボラーシンボラー

 ウーラオス(いちげき)ウーラオス(いちげき)の型の変更は、れんげき型よりもいちげきの方の通りが良くなったと考えたことが理由です。S10後期にはモロバレルモロバレルモジャンボモジャンボのようなくさタイプに注目が集まり、それと同時にれんげきウーラオス(いちげき)ウーラオス(いちげき)が動かし辛くなりました。いちげき型を採用すると途端にフェアリーが重くなりますが、ギルガルドギルガルドを採用しているため補完が取れています。れんげき型と比べて、有利対面を作ると止まりづらい点を高く評価しました。

 またポリゴンZポリゴンZを外してウオノラゴンウオノラゴンを入れています。元より「こだわりスカーフ」ポリゴンZポリゴンZは特性「ダウンロード」の性質上相手依存の色が強く、選出が非常に困難でした。構築としては、サンダースサンダースの「ボルトチェンジ」とキュウコン(アローラ)キュウコン(アローラ)の脱出、あられダメージと合わせて「ダウンロード」C+1状態の必中「ふぶき」でダイマックスパッチラゴンパッチラゴンを倒すという、非常に面白いコンセプトがありましたが、選出が3体に固定されてしまう点がとても窮屈でした。一方ウオノラゴンウオノラゴンは原案通り、タイプの範囲の補完が綺麗でサンダースサンダースと合わせてじめんタイプなどに強い点を評価しました。ウーラオス(いちげき)ウーラオス(いちげき)をいちげき型に変えたため、すんなりとみずタイプ枠として採用できます。また、パーティーが特殊偏向だった問題がかなり解決されました。

 ギルガルドギルガルドの持ち物を「こだわりメガネ」から「いのちのたま」に変更した理由として、サンダースサンダースの「ボルトチェンジ」と合わせることができれば確定数がかなりずれ、「いのちのたま」でも十分圏内に入れることができることが分かったことがあります。「キングシールド」を積極的に撃ちたい場面も多かったので、やはり拘るのは不便だと感じました。

 その他、シンボラーシンボラーの技をアレンジして受け回しをある程度見れるように変更しました。

それでは個別解説に移りたいと思います。

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使用ポケモン

詳細は以前に自分が投稿した育成論およびパーティー構築に記載があります。
育成論ソードシールド/690 (育成論)
パーティ構築/483 (パーティー構築)

  • 調整案1

ひかえめH20 C252 S236
C : 特化
S : 最速110族抜き抜き、はやあし発動時にS+2状態の準速70族抜き抜き
H : 16n-1(やけどとあられダメージでゴリゴリ削れてしまうため)

  • 調整案2

おくびょうH20 B28 C252 D4 S204
C : 極振り
S : 最速123族(オンバーンオンバーン)抜き、はやあし発動時にS+2状態の最速75族(パッチラゴンパッチラゴン)より速い
H : 16n-1(やけどとあられダメージでゴリゴリ削れてしまうため)
BD : 余り

  • 運用

 基本的に先発におき、「まもる」から安全に「はやあし」を発動させ「ボルトチェンジ」を撃つことができます。環境に多い「こだわりスカーフ」持ちのサザンドラサザンドラヒヒダルマヒヒダルマの上から「ボルトチェンジ」、キュウコン(アローラ)キュウコン(アローラ)脱出、あられダメージ加算と合わせるなどして次のサンダースサンダースの攻撃の圏内に入れることができます。

 ただし、先発で両ウーラオス(いちげき)ウーラオス(いちげき)と対面してしまった場合は例外です。「はやあし」発動をしようと「まもる」から入るとウーラオス(いちげき)ウーラオス(いちげき)の特性「ふかしのこぶし」で貫通し致命打を受けてしまうからです。実際にウーラオス(いちげき)ウーラオス(いちげき)は「きあいのタスキ」を盾に、「こだわりスカーフ」を武器にしてサンダース対面で突っ張てくることも多く、両方の持ち物をケアすることがとても難しいです。そのため、1ターン目にキュウコン(アローラ)キュウコン(アローラ)に即引きを徹底し、脱出からサンダースサンダースを展開しながら「はやあし」を発動させて両方の持ち物に対処すること(「きあいのタスキ」をあられで潰し、「はやあし」で「こだわりスカーフ」を抜く)を考案しました。実際にれんげきウーラオス(いちげき)ウーラオス(いちげき)に対しては素の「ライジングボルト」で、いちげきウーラオス(いちげき)ウーラオス(いちげき)に対してはダイサンダー(140)で処理することができます。この動きは、「きあいのタスキ」と「こだわりスカーフ」どちらの採用もあり得るホルードホルードなどに対しても応用できます。

 その他にも環境トップのアシレーヌアシレーヌマリルリマリルリリザードンリザードンに強かったり、従来手も足も出なかったパッチラゴンパッチラゴンドサイドンドサイドンホルードホルードに対し強い打点「ウェザーボール(こおり)」を持つことができたりとかなり評価は高いです。「はやあし」がダイマックス状態でも有効である上に、「ダイサンダー」連発からのエレキフィールド込み「ライジングボルト」を撃てるためスイープ性能が非常に高い点も魅力の1つです。自身がやけど状態になることで、相手のモロバレルモロバレルカビゴンカビゴンゲンガーゲンガー「キノコのほうし」や「あくび」、「さいみんじゅつ」を撃たせにくくしながら「ボルトチェンジ」で後続エースに引ける点も助かりました。

  • 与ダメージ計算(調整案1について)括弧内はダイマックス技のダメージ

☆「ボルトチェンジ」
H187B136(H252)アシレーヌアシレーヌ55.6%~67.3%
H175D80(無振り)れんげきウーラオス(いちげき)ウーラオス(いちげき)100.5%~120.0%
H153D105(無振り)リザードン87.5%~105.8%
H207D100(H252)「とつげきチョッキ」マリルリマリルリ46.3%~55.0%

☆「ライジングボルト」(ダイサンダー140)
H187B136(H252)アシレーヌアシレーヌ55.6%~67.3%(110.1%~131.5%)
H175D80(無振り)れんげきウーラオス(いちげき)ウーラオス(いちげき)100.5%~120.0%(202.2%~237.7%)
H175D80(無振り)いちげきウーラオス(いちげき)ウーラオス(いちげき)50.2%~60.0%(100.5%~120.0%)
H153D105(無振り)リザードン87.5%~105.8%(176.4%~207.8%)
H207D100(H252)「とつげきチョッキ」マリルリマリルリ46.3%~55.0%(90.8%~108.2%)

☆ウェザーボール(こおり)(ダイアイス130)
H165D90(無振り)パッチラゴンパッチラゴン90.9%~107.8%(117.5%~139.3%)
H167D110(無振り)サザンドラサザンドラ74.2%~87.4%(94.6%~112.5%)(あられダメもしくはボルトチェンジダメこみで中乱数)
H190D107(D252)「ハードロック」「とつげきチョッキ」ドサイドンドサイドン33.1%~39.4%(57.8%~68.4%)
H160D97(無振り)ホルードホルード86.2%~102.5%(112.5%~132.5%)
H160D100(無振り)オンバーンオンバーン170.0%~200.0%(217.5%~257.5%)

上に示した通り、でんき+こおりの広範囲打点によって強い制圧ができることが分かります。これに加えて、フィールド状態やあられダメージによって確定数がずれることも多く、計算結果以上の活躍をします。しかし、「とつげきチョッキ」持ちのドサイドンドサイドンや、みず+じめん勢には打点がなく、これは後続のウオノラゴンウオノラゴンやいちげきウーラオス(いちげき)ウーラオス(いちげき)で補完していきます。

  • 調整

S : 最速
H : 16n-1
C : H165D4ウオノラゴンウオノラゴンを「フリーズドライ」で確定1発
BD : 余り

  • 運用

 控えにおいておきます。分かりやすく言えばクッションです。先発サンダースサンダースの「ボルトチェンジ」や素引きからの後出しし、相手の攻撃を受け流しながら脱出し裏に繋げることが主な仕事です。ここで相手が補助技を使い「だっしゅつボタン」が発動しなかった場合も、「オーロラベール」展開からの脱出というこれまた強い動きもできるためそこまで問題はありません。

 耐久ラインは「こだわりハチマキ」でないウーラオス(いちげき)ウーラオス(いちげき)の「あんこくきょうだ」、「すいりゅうれんだ」、「インファイト」は耐える程度です。またウーラオス(いちげき)ウーラオス(いちげき)が「こだわりハチマキ」を巻いていたとしても、れんげきウーラオス(いちげき)ウーラオス(いちげき)であればサンダースサンダース対面引くはずですし、またいちげきウーラオス(いちげき)ウーラオス(いちげき)であれば「あんこくきょうだ」を撃ってくる(構築にギルガルドギルガルドシンボラーシンボラーがいるため「インファイト」は撃ちにくいはず)ためキュウコン(アローラ)キュウコン(アローラ)が出落ちすることは少ないと考えています。つまり安全に「だっしゅつボタン」は発動し、駒の数は減らないということです。

 実はこのようにHPが1でも残っているキュウコン(アローラ)キュウコン(アローラ)を温存するメリットは多く、試合終盤ダイマックスを消費した場面で「オーロラベール」展開からの詰めができる、または相手のダイマックスターンを「こらえる」で枯らせることができます。加えてキュウコン(アローラ)キュウコン(アローラ)サンダースサンダースの並びでは初見の場合、「ちくでん」とフェアリータイプによってパッチラゴンパッチラゴンに択を要求することもできます(もちろんはやあしがバレている時点ででんき技が通る)。構築単位で重いみず・じめん複合に「フリーズドライ」で打点を持つ点も評価が高いです。

  • 被ダメージ計算

☆A152(A252)「はりきり」「いのちのたま」パッチラゴンパッチラゴン
「ダイジェット(110)」70.8%~83.4%
「ダイアース(130)」83.4%~98.2%
「ダイサンダー(130)」124.5%~146.8%

☆A200(A↑252)れんげきウーラオス(いちげき)ウーラオス(いちげき)
「すいりゅうれんだ」73.7%~89.1%

☆A200(A↑252)いちげきウーラオス(いちげき)ウーラオス(いちげき)
「インファイト」77.1%~91.4%

このように、持ち物による補正がないウーラオス(いちげき)ウーラオス(いちげき)の攻撃なら1回は耐えることができます。しかし最近は「いのちのたま」持ちも増加しているので、れんげきウーラオス(いちげき)ウーラオス(いちげき)の「すいりゅうれんだ」などを確定で耐えるような調整を現在考えています。

  • 調整

S : 最速
A : 極振り
B : 余り

  • 運用

 サンダースサンダースが苦手とするじめんタイプに強いです。控えにおいておき、キュウコン(アローラ)キュウコン(アローラ)の脱出から無償降臨させることで相手の1体を縛ります。この状況では、サンダースサンダースが苦手な目の前の相手を削ることができればサンダースサンダースが通る、そうでなければウオノラゴンウオノラゴンが通る、といった勝ちに直結しやすい対面を作ることが可能です。

 「こだわりハチマキ」型とは異なり、Bに厚いファアリータイプ(ニンフィアニンフィアアシレーヌアシレーヌ)や受け回しを崩すことはできませんが、「こだわりスカーフ」を巻いた分相手の低耐久アタッカーを縛りやすくなりました。また、構築で重いヒートロトムヒートロトムにもほのお技読みで後出しが可能で、サンダースサンダースと補完が取れます。最速にすることで、パッチラゴンパッチラゴンに対して同速勝負を持ち掛けることができます。

  • 与ダメージ計算

☆「エラがみ(170)」
H222B150(H252)「ハードロック」ドサイドンドサイドン183.7%~218.9%
H161B97(H4)ホルードホルード263.7%~311.2%
H181B95(H4)ガマゲロゲガマゲロゲ118.2%~139.7%
H157B127(H252)ヒートロトムヒートロトム203.8%~242.0%
H175B120(無振り)いちげきウーラオス(いちげき)ウーラオス(いちげき)96.5%~114.8%
H267B128(H252B↑252)カビゴンカビゴン59.9%~70.7%
H202B128(H252B↑252)ニンフィアニンフィア79.2%~93.5%
H202B150(H252B↑252)ヌオーヌオー67.3%~80.1%

上のように、サンダースサンダースが苦手なポケモンに強いことが分かったと思います。「エラがみ」を半減で受けられるタイプ以外のポケモンは基本受け出しが利きません。しかしサンダースサンダースウオノラゴンウオノラゴンの並びだけだとナットレイナットレイが重すぎるため、次のいちげきウーラオス(いちげき)ウーラオス(いちげき)を採用する運びになりました。

  • 調整

S : 最速
A : 極振り
B : 余り

  • 運用

 まず最大の採用理由は、ナットレイナットレイに弱くない物理アタッカーである点です。最近、ナットレイナットレイの他にもモロバレルモロバレルモジャンボモジャンボのような高物理耐久くさタイプが増加しています。そのため、れんげきウーラオス(いちげき)ウーラオス(いちげき)が「すいりゅうれんだ」で拘るのは非常に弱く、大きな隙を生んでしまいます。
 
 一方でいちげきウーラオス(いちげき)ウーラオス(いちげき)は選出段階ではれんげき型にも見えるため、上に挙げたくさタイプを呼びます。「あんこくきょうだ」はこれらのポケモンに強く一貫し、これまた受け出しが成立しない状況を作り出すことができます。

 サンダースサンダースが特殊アタッカーであるため、ウオノラゴンウオノラゴンと合わせて強い物理アタッカーとしての選択肢が増えました。サンダースサンダースの範囲ではどうすることもできない高耐久ノーマル(ハピナスハピナスカビゴンカビゴン)に対してかくとう打点を持つ点を高く評価しました。また先述の通り、あくの一貫性を作りやすく受け回しを崩しやすいです。

 サンダースサンダースほどは速くないですが、先発において「とんぼがえり」からキュウコン(アローラ)キュウコン(アローラ)の脱出から再降臨することができます。これにより、相手の「きあいのタスキ」を削るなど柔軟な動きが可能になります。

  • 与ダメージ計算

☆「あんこくきょうだ」
H181B201(H252B↑252)ナットレイナットレイ51.3%~60.2%
H165B110(無振り)パッチラゴンパッチラゴン102.4%~120.6%
H187B94(H252)アシレーヌアシレーヌ52.9%~62.5%
H202B85(H252)ニンフィアニンフィア53.9%~63.8%
H157B224(H252B↑252)ドヒドイデドヒドイデ53.5%~63.0%

「あんこくきょうだ」が等倍の相手は受け出しが成立しないことが分かるかと思います。それどころか、半減でも受け出しができていないポケモンすらいます。それでもHBに特化されると厳しい面はあるため、サンダースサンダースである程度削るか、後述のギルガルドギルガルドで上手くけん制していきます。

  • 調整

S : 準速40族(ドサイドンドサイドン)抜き抜き
H : 16n-1, 10n-1
C : 余りから最大

  • 運用

 増えすぎた初手ダイマックスピクシーピクシーへの回答です。元々は「こだわりメガネ」型を採用し、「てっていこうせん」によってダイマックスピクシーピクシーやHD「めいそう」ピクシーピクシーを確定1発で倒すために入れていました。

 しかしよく考えてみると、相手のピクシーピクシーの「ダイバーン」以外を読んでサンダースサンダースの「ボルトチェンジ」から着地することが多いことが発覚し、火力補強のランクを下げることができました。これにより技の撃ち分けができるように、また何より「キングシールド」が採用できるようになりました。これによりパッチラゴンパッチラゴンなどのダイマックスを枯らしたり、「でんげきくちばし」に合わせることで火力を削ぐことも可能です。

 最近は初手ダイマックスピクシーピクシーも落ち着いてきたところだと思いますが、いちげきウーラオス(いちげき)ウーラオス(いちげき)が呼ぶフェアリータイプに強いため引き続き採用を考えています。

  • 与ダメージ計算

☆「てっていこうせん」
H202D110(H252)ピクシーピクシー189.1%~223.7%
H202D156(H252D↑252)D+1(タラプのみ)(めいそう)ピクシーピクシー88.6%~105.4%(サンダースサンダースの「ボルトチェンジ」と合わせて確定)
H222D75(H252)「ハードロック」ドサイドンドサイドン189.6%~223.8%

☆「シャドーボール」
H181D136(H252)ナットレイナットレイ49.7%~59.1%
H157D162(H252)ドヒドイデドヒドイデ47.7%~57.3%
H167D160(H252){ギルガルド(シールド)}90.4%~108.9%

  • 調整

S : 最速
C : 極振り
H : 余り

  • 運用

 最後に、パーティで「きあいのタスキ」の枠が空いていたので適性のあるポケモンを探しました。あられを降らせる前提での運用になるため、(ステルスロックを含む)スリップダメージの入らない「マジックガード」を持つポケモンから選択しました。 

 「めいそう」と「サイコショック」を合わせて受け回しを崩すことも可能です。「マジックガード」によってどくダメージなども無効化できるため、受け回しには積極的に選出します。

 パーティーでパッチラゴンパッチラゴンの処理ルートが少ないように感じたため「れいとうビーム」を採用したいところですが、モロバレルモロバレル ウーラオス(いちげき)ウーラオス(いちげき)などにも勝てる「エアスラッシュ」を採用しました。またいちげきウーラオス(いちげき)ウーラオス(いちげき)ギルガルドギルガルドだけではナットレイナットレイが重いと感じたため「ねっぷう」を採用しました。どちらかを「れいとうビーム」に入れ替えて使いたいと現在進行形で検討中です。

  • 与ダメージ計算

☆「サイコショック」
H330B68(B↑252)ハピナスハピナス31.2%~37.2%(めいそう2積みから確定2発)
H157B224(H252B↑252)ドヒドイデドヒドイデ42.0%~49.6%(めいそう1積みから確定2発)

☆「れいとうビーム」
H165D90(無振り)パッチラゴンパッチラゴン71.5%~84.8%

☆「ねっぷう」
H181D136(H252)ナットレイナットレイ90.6%~108.2%

☆「エアスラッシュ」
H207D90(H252)モジャンボモジャンボ90.8%~108.2%

火力が絶妙に足りないことが分かると思います。行動保証のために「きあいのタスキ」を持たせていますが、「たつじんのおび」などで火力補強をすれば確定数がずれるため、持ち物の入れ替えを検討しています。

戦術と解説

 現在流行中の対面構築を相手取って試合展開を解説していきます。

 これに対しては、サンダースサンダースキュウコン(アローラ)キュウコン(アローラ)ウオノラゴンウオノラゴンを選出しましょう。

 サンダースサンダースは「まもる」と合わせてキュウコン(アローラ)キュウコン(アローラ)リザードンリザードンマリルリマリルリポリゴンZポリゴンZの上から行動できるため、基本的に出し勝ちになります。
 相手の初手がウーラオス(いちげき)ウーラオス(いちげき)の場合はキュウコン(アローラ)キュウコン(アローラ)引きを徹底しましょう。

 それ以外の最初の選択は「ボルトチェンジ」になりますが、これに対してドサイドンドサイドンが選出されていなければサンダースサンダースが通って勝てます。中盤にダイマックスをサンダースサンダースに切って全抜きを狙いましょう。

 一方でドサイドンドサイドンが出てきた場合は、キュウコン(アローラ)キュウコン(アローラ)の脱出からウオノラゴンウオノラゴンを出します。マリルリマリルリがおらず、この「エラがみ」に受け出すことができなければ勝ちになります。

 以下は勝ち負けが怪しくなるパターンです。

 マリルリマリルリが出てきた場合は、あられダメージ込みで「エラがみ」が確定2発なので相手はダイマックスを切らないとなりません。この場合はでんき技で目の前のマリルリマリルリを処理し、ダイマックスサンダースサンダースの「ダイサンダー」と「ダイアイス」を駆使して残りのポケモンを倒します。「とつげきチョッキ」持ちのドサイドンだと厳しくなりますが、それ以外であればあられダメージを加算させながら「ダイアイス」圏内に押し込みます。

 初手ダイマックスポリゴンZポリゴンZに対しては、誰も後出しが利きませんが「まもる」から「ボルトチェンジ」キュウコン(アローラ)キュウコン(アローラ)捨てのウオノラゴンウオノラゴン死に出し「エラがみ」で(23.4%~27.5%+71.2%~83.7%+あられ3.1%)で高乱数で倒すことができます。この場合、相手の控えがマリルリマリルリドサイドンドサイドンだとサンダースサンダースの一貫が作れずに、交代読み「ダイアイス」などが必要になると思います。ギルガルドギルガルド入りに対して初手ダイマックスポリゴンZポリゴンZを通してくることは考えにくいですが、心配であればウオノラゴンウオノラゴンの代わりにギルガルドギルガルドを選出していれば勝機が増えます。

 以上簡単ですが、対戦の立ち回りの解説をしました。後日、vs他の構築の立ち回りも追記したいと思います。

  • レンタルパーティー

  • さいごに

 最後になりますが、パーティのブラシュアップのため活発な議論やアドバイスを心から歓迎します。実際にTwitterの方に使用感の報告が数件来ており感激しています。この記事はその使用感をもとにしたものであるので、この場を借りて感謝申し上げます。引き続き意見交換よろしくお願いします。最後まで読んで下さりありがとうございました。

投稿日時 : 2020/10/19 20:33

最終更新日時 : 2020/10/20 13:51

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コメント(10件)

1あぁタン
楽しく使わせていただいてます。

キュウコンバックが怖い相手、ゲンガーやシャンデラ対面はどうしてますか?
20/10/20 19:12
2ねおたん(@nerotorn)
>1 あぁタン 様
 コメントありがとうございます。
 ゲンガー対面は、「さいみんじゅつ」が怖いので「まもる」で「かえんだま」を発動させています。次に撃ってくる技が「たたりめ」か「シャドーボール」であればアローラキュウコン脱出が成功しますが、「ヘドロウェーブ」だと落ちてしまいます。どちらの技でもウオノラゴンであれば耐えるので後出ししても良いと思います。一応ギルガルドを入れているのでどくの一貫は切っています。ちなみに「ダイサンダー(140)」を切れば確定1発で、ゲンガーにダイマックスを切られても2発で倒せます。持ち物なし「ダイアシッド(90)」であればアローラキュウコンが75%の確率で耐えます。
 シャンデラは「こだわりスカーフ」が多いようです。「まもる」で様子を見つつ、ゴースト技であればアローラキュウコン、ほのお技であればウオノラゴンに引きます。
 なるべくアローラキュウコンを残す動きを取りたいですが、時には落ちてしまいます。素早さを落として耐久を上げたほうが良いかもしれないです。
20/10/20 20:20
3アルパカ
お久しぶりです。

前のパーティーよりも使いやすくなったと思います。

このサンダースはどれくらいの知名度があるんですか?
相手がサンダースを警戒してくるかが分かりません。

あと、極端にサンダースが刺さってないときに、初手に出せるポケモンがいた方がいいと思います。
(タスキ枠をステロ用員にするなど)
20/10/20 20:48
4ねおたん(@nerotorn)
>3 アルパカ 様
 コメントありがとうございます。前回の記事でも真っ先にコメントしてくださったことを覚えています。
 サンダースの型バレについてですが、バトルデータ(20/10/20現在)上では採用ランキングが91位で、「ウェザーボール」の採用率は18.6%です。およそ9割の人には警戒されないと思いますが、上位勢では明らかに「ダイアイス」を警戒した立ち回りをする人がちらほらいることも聞いています。とはいえ、こう言った例はごく一部ですので、現状としてはこの戦術は上手く決まると思います。
 サンダースが刺さっていないパーティに対しては、ウーラオスかウオノラゴンを初手に出すと良いかと思います。ウーラオスは「とんぼがえり」を覚えているため、サンダースの代わりとして疑似的に使えると思います。また、脱出軸の選出がそもそも刺さらない受け回し構築に対しては、ウーラオス・ギルガルド・シンボラーの3体を選出すれば結構勝てると思います。現段階でシンボラーを他のポケモンに替える案はありません。
20/10/20 22:04
5あぁタン
お返事ありがとうございます。
あ、スカーフウオノラゴンなら相手もスカーフでない限りは上取れてますね。
実はハチマキ水ウーラオスの方の構築を使わせていただいてたのですが、
私はまだまだ下手なのでアロキュウを残せなかったり霰ターンを上手く管理できないときは苦戦していました。
サンダースが好きなので練習します!
20/10/20 22:57
6ねおたん(@nerotorn)
>5 あぁタン 様
 あられターン数やエレキフィールドターン数、サンダースのHPの管理など、対戦中に意識する点が多いですがこれらが楽しかったりします。自分も慣れるまで1シーズンほどかかりました。
20/10/21 10:57
7ref(@refreflection)
この構築ずっと気になってましたけど、初期案からかなり磨き上げられた感じがしますね!
シンボラーの枠は対受け回しの枠ということですので、タスキにこだわらないなら炊き込み淡水さんのみらいよちガラルヤドランあたりも候補かなと思いました。
仮想敵の対面構築の並び見て少し吹きましたが、ボッコボコにされてるシーンしか想像できません!強い(確信)
20/10/21 17:10
8ねおたん(@nerotorn)
>ref 様
 コメントありがとうございます。
 シンボラーの採用理由は受け回しを崩す目的もありますが、実はもう一つ大事な理由があります。それはじめんの一貫を切ることです。シンボラー以外のポケモンには全てじめんタイプが一貫してしまい、エースであるサンダースが見せた隙を埋めることができません。そのため、相手のホルードが「じしん」や「ダイアース」安定となってしまうことを避けたいと思いひこうタイプのシンボラーを採用しました。
 ホルードくらいなら「ダイアイス」で飛ばせないか、と思われるかもしれませんがダイマックスされると耐えられます。しかも相手の持ち物なし「ちからもち」「ダイアース」をダイマックスしたサンダースは耐えることができません。浮いているポケモンが1匹でもいれば、相手はダイマックスを切りづらくなると思いこの理由からも是が非でもじめんの一貫は消したいものです。
 そういう意味ではガラルヤドランはじめんの通りを加速させてしまうため、構築のバランスが崩れてしまうのではと思います。しかし、ガラルヤドランを採用すれば対フェアリー性能が上がるため、ギルガルドと入れ替えることができるかもしれません。するとシンボラーの代わりに浮いたはがねタイプ、アーマーガアなどが採用できてさらに使いやすくなるかもしれません。
 対面構築の並びの例としてref様の記事から転用しました。全く勝手に載せてしまい申し訳ありませんでした。現段階ポケ撤で最も参考にされている構築ということで参考にさせていただいたまでです。こちらとしても選出の仕方次第で勝負の行方がはっきり分かれそうなので、流石はref様、人気構築で汎用性が高く手強いパーティだなと改めて思いました。
20/10/21 17:34
9ref(@refreflection)
返信ありがとうございます。
ウーラオスギルガルドヤドランだと、地面が重いな、とは書きながら感じていました。
ウーラオスアマガヤドランはなかなか強そうな並びですね。しっくりきます。
20/10/21 17:52
10ねおたん(@nerotorn)
>ref 様
 コメントありがとうございます。
 アローラキュウコン・サンダース・ウオノラゴンの軸は強いと思うので、ウーラオス・ギルガルド・シンボラーが入れ替え候補だと考えています。まだまだ改善の余地がありそうです。
20/10/22 00:43

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