注意
- 指定がない限りお互いに理想個体値であるとします。
- HABCDS等、一部略称を使います。
- ダメージ計算にはトレーナー天国のツールを使用しています。
- ダメージ計算は目安です。ご了承ください。
- ドラピオンを使うことを前提とした育成論です。
はじめに
こんにちは。
今回はハチマキを持たせたドラピオンについて考察していきたいと思います。
ドラピオンを使ってみたい人のための育成論であることをご理解願います。
ドラピオンについて
第4世代初登場の「ばけさそりポケモン」。
毒/悪の珍しい複合タイプで、弱点が地面しかないのは非常に優秀。6世代からは毒を弱点とするフェアリータイプが登場、さらに悪技が鋼に等倍に変更、そしてはたきおとすが大幅強化されるなど、総じて使いやすくなったと言えます。型としてはとつげきチョッキ型が非常に一般的で、投稿日現在所持率が4割を超えています。詳しくはmaonさんの育成論を参照してください。→育成論ORAS・XY/121
種族値を見てみると、物理耐久に優れたステータスであることが分かります。しかし、タイプ相性上仮想敵としたい相手はむしろ特殊方面に多く、ややミスマッチな印象。その意味でチョッキは理に適ったアイテムであるといえます。素早さは中途半端に見えますが、ニンフィア、マリルリ、スカーフ以外のトゲキッスなど、メジャーなフェアリー達を抜きされる位置にあり、その意味では優秀な数字です。むしろ困るのは攻撃種族値の低さであり、今回はこれを補強するためハチマキを持たせます。
特性は、運要素の強い「スナイパー」、逆に運要素を排除する「カブトアーマー」、そしてちいさくなる運ゲーを阻止する「するどいめ」の三つで、いずれも運に絡んだ性質を持ちます。今回は「するどいめ」に着目して考察を進めていきます。
それではいよいよ本格的な考察に入っていきましょう。
「するどいめ」について
まず、この特性について一言触れておきたいと思います。5世代までは、「命中率が下がらない」とかいうゴミ特性でしたが、6世代の仕様変更で「相手の回避率を無視できる」という効果が加えられ、実用性が上がりました。「ちいさくなる」を使用するポケモンとしては、比較的メジャーなところでピクシーやラッキー、マイナーどころではシャンデラやスターミー、ベトベトンなどが挙がりますが、ドラピオンはこれらの相手に有効打を持つので、有利に立ち回ることができます。
ドラピオンの場合、「ちいさくなる」対策なら必中毒々で足りると思われるかもしれませんが、ピクシーはマジックガード持ちが数割存在し、ラッキーは自然回復があるのでやや決め手不足、その他自分より早い相手には先手で身代わりを張られる恐れがあり、もう一つ安定しません。
マイナーな鳥ポケモンを中心に多数のポケモンが持っている特性ですが、ドラピオンはこの特性を最もうまく使えるポケモンと言えるでしょう。なお上に挙げたポケモン以外で割とメジャーな「ちいさくなる」持ちであるフワライドは、S振が有力と考えられるので先手でバトンタッチして逃げられます。
採用理由
採用理由を挙げるとするならば、
- 対超霊
- 対フェアリー
- 小さくなる対策
この3点になります。ただし、フェアリーに有利であるのはあくまで対面での話で、後出しは不可能もしくはできてせいぜい一回なので注意。残りの2点だけでは、採用理由としてはやや足りないでしょう。ということで、採用理由は愛です。
ちなみに、同タイプ同特性おまけに同世代の大親友スカタンクくんについては、「はたきおとす」の有無で十分差別化可能です。
それでは型の説明に入っていきます。
持ち物
- こだわりハチマキ
コンセプトなので確定です。
特性
- するどいめ
残り二つの特性も決して悪くはないですが、一番主張点がはっきりしているのはこれです。
性格・努力値
いじっぱり・H44A236D228
実数値 151-154-130-x-124-115
H:8n-1、地球投げ3発耐え、
HD: C特化メガサーナイトのハイパーボイスを確定耐え
C全振メガゲンガーのヘドロばくだん+きあいだまを確定耐え
A:余りを全振、たまたま11n
技構成
- 確定技
はたきおとす
メインウェポンにして超霊への遂行技。一貫性が高いのでハチマキとの相性がいいです。
H振のメガゲンガーが確一なので、毒・霊技読みで後出しが狙えます。ゲンガーがメガならば後続はまずメガ石持ちではないので、ゲンガーに逃げられても交代先に大きな負担をかけることができます。また先手で鬼火を食らっても確二圏内なので、メガゲンを半分削る+後続の持ち物をはたく、という仕事は最低限果たせます。鬼火ときあいだまを両方搭載した型はやや厳しく、Cに振った個体だと繰り出し時のダメージ→鬼火(火傷ダメ)→きあいだまで落とされますが、それでも命中率を考慮すると4割程度は勝てます。なおC4振メガゲンガーの場合、同様のダメージを確定で耐えます。
惜しいのはラッキーが二発にならない点。ちいさくなるラッキーを突破するには、輝石をはたいた後一度戻してこだわりを解除しなくてはなりません。
H全振メガゲンガー 確一 101.7%〜122.1%
B特化クレセリア 乱二 59%〜71.3%
H全振ギルガルド 乱一(37.5%) 89.8%〜105.3%
H全振シャンデラ 確一 137.7%〜162.8%
H全振スターミー 確一 143.7%〜170%
H全振ベトベトン 確二 62.7%〜74%
B補正全振フワライド 確一 106.6%〜126.2%
B4振ガブリアス 乱二 59.5%〜71%
H4振メガガルーラ 確三 39.7%〜46.9%
B4振ファイアロー 乱一(43.8%) 90.1%〜106.5%
B補正全振ラッキー 確三 41.8%〜49.8%
B特化ポリゴン2 乱三 28.6%〜34.3%
B特化サマヨール 確二 57.1%〜69.3%
*確定数はメガ石・輝石持ち以外、持ち物有ダメ+持ち物無ダメで計算・表示しています。
どくづき
もうひとつのメインウェポン。多くのフェアリーとのタイマンで優位に立てます。ハチマキにより確定数が変わる相手は多いです。B特化ちいさくなるピクシーもアッキ上昇込みで確定二発圏内なので、後出しから処理できます。ただし鋼に無効化されるのがハチマキ型としては嫌な所で、対面がフェアリーでも下手に撃つと空振りします。
H全振ニンフィア 確一 121.7%〜143.5%
H全振マリルリ 確一 101.4%〜119.8%
H全振トゲキッス 乱一(75%) 94.7%〜112.5%
H全振メガサーナイト 確一 140.5%〜165.7%
B特化ピクシー 確二 75.2%〜90%
B補正全振ラッキー 確三 34.4%〜40.9%
じしん
高威力・命中安定で広範囲に抜群を取れる優秀なサブウェポン。どくづきとの相性補完が優秀です。大体の鋼にははたきおとすが等倍で通るので、正直使用機会はさほど多くないのですが、他に優先するべき技もないのでこれは確定でいいでしょう。じならしも有力ですが、メガバシャーモとのタイマンで優位に立てるじしんで確定とします。
H全振メガクチート 確二 77.7%〜91.7%
B4振メガルカリオ 確一 110.3%〜131%
H全振キリキザン 乱一(6.3%) 84.8%〜100%
H全振クレッフィ 乱一(75%) 96.3%〜113.4%
H全振ヒ―ドラン 確一 139.3%〜165.6%
B4振メガバシャーモ 確一 110.9%〜131.6%
- 選択肢
どれもピンポイント気味なのでは、特に優先度などはありません。
かみくだく
クレセリア意識の技。はたきおとすタイミングで回復されると、クレセリアは押しきれません。またメインウェポンとして、はたきおとすは癖があり、どくづきは一貫性に欠けるので、第三の一致技としても有用です。範囲は狭くなりますがあれば便利。ただし、持ち物ありの相手に対してのダメージは、はたきおとす×2>かみくだく×2なのでその点は注意。
B特化クレセリア 確二 50.2%〜59%
B特化メガヤドラン 確三 41.5%〜48.5%
ほのおのキバ
ナットレイ・ハッサム意識の技。それ以外特に言うことがないです。ハチマキなので対面もしくは交代読みで当てます。
B特化ナットレイ 確二 61.8%〜75.1%
H全振ハッサム 確一 108.4%〜128.8%
H全振メガハッサム 確二 81.3%〜97.1%
がんせきふうじ
ファイアロー等意識の技。交代やとんぼがえりも考慮すると、後続補助できる分いわなだれよりこちらがいいでしょう。しかし耐久無振りのアローは、この技がなくてもブレバの反動+はたきおとすで突破できます。ファイアロー以外ではウルガモスとのタイマンで有利になり、メガリザードンへの牽制技にもなります。
H全振ファイアロー 確一 125.4%〜149.1%
H全振ウルガモス 確一 129.1%〜152%
H全振メガリザードンY 確一 116.7%〜138.3%
B4振メガリザードンX 確二 52.2%〜62.7%
おいうち
メガゲンガー意識の技。逃さず狩れれば大きいですが、鬼火が怖い。鬼火→交代の流れで動いてくれれば追い打ち二発でH振も高乱数ですが、居座られて押し切られる可能性があります。またこだわり型なので撃つとき以上に撃った後が怖く、積みの起点にされないように注意する必要があります。
H全振メガゲンガー 確一 125.7%〜148.5%
被ダメ計算(持ち物なしで計算)
C全振メガゲンガー
シャドーボール 27.1%〜31.7%
ヘドロばくだん 29.8%〜35.7%
きあいだま 53.6%〜63.5%
C無振メガゲンガー
シャドーボール 22.5%〜27.1%
ヘドロばくだん 25.8%〜30.4%
きあいだま 45.6%〜54.3%
C特化A無振ギルガルド
シャドーボール 27.1%〜31.7%
ラスターカノン 54.3%〜64.2%
かげうち 9.9%〜11.9%
C特化シャンデラ
オーバーヒート 84.1%〜100%
シャドーボール 25.8%〜31.1%
A特化ファイアロー
ブレイブバード 50.3%〜60.2%
とんぼがえり 19.8%〜23.8%
C無振ポリゴン2
トライアタック 30.4%〜36.4%
C特化ニンフィア
ハイパーボイス 62.2%〜74.1%
A特化マリルリ
じゃれつく 48.3%〜57.6%
アクアジェット 26.4%〜31.7%
C特化トゲキッス
エアスラッシュ 43.7%〜51.6%
C特化メガサーナイト
ハイパーボイス 84.1%〜99.3%
C無振ピクシー
ムーンフォース 33.7%〜39.7%
C特化ウルガモス
だいもんじ 68.2%〜81.4%
A特化メガバシャーモ
とびひざげり 87.4%〜103.3%
A特化メガリザードン
フレアドライブ 89.4%〜105.9%
おわりに
マイナーながら面白い働きができそうなポケモンだなと感じ、育成・投稿に至りました。概ね期待通りの活躍をしてくれましたが、耐久面に不安があること、どくづきの通りの悪さはやはり欠点だと感じました。
元々たいして好きなポケモンではなかったのですが、使っているうちに愛着がわいてきました。他の方にも使っていただけたらうれしいです。
ダメ計欲しいのがあったら言ってください。読んでくださってありがとうございました。