はじめに
PGLのデータでは採用率0.1%以下のこだわりハチマキ型の考察です。
特徴
何と言っても圧倒的なとびひざげりの火力です。
しんかのきせき・回復アイテム・禁止伝説を除き、等倍で2発耐えるポケモンは存在しません。
後出ししてくるカバルドンやスイクンをとびひざげり2発で突破します。
半減でもH振りマリルリを確定2発にする程の火力があります。
サイクル戦で後続にかける負担が凄まじく、相手を突破した後は自然と素早さが上昇しているため、そのまま全抜きも狙えます。
与ダメ
対物理受け
- 補正ありH252B252輝石ポリゴン2 93.7%〜110.4%(乱数1発62.5% ステロ込み確定1発)
努力値を少しでもHB以外に回していれば高乱数になるため、一撃で突破を狙えます。
いのちのたまやメガバシャーモでは確定で耐えられます。
- 補正ありH252B252スイクン 55%〜65.2%(確定2発)
珠でもA補正252振りであれば後出しを許さない高乱2ですが、対面からだとねっとう+珠ダメ2〜3回で落ちてしまうので、相打ちになるかあと1回しか攻撃できないかの状態になります。
ゴツメの場合はねっとう+ゴツメ+珠ダメで落ちてしまうので突破できません。
鉢巻ならスイクン突破後にそのまま全抜きが狙えます。
ゴツメの場合はねっとう+ゴツメ1回を最高乱数以外耐えるので、相打ちにするか交代するか選択する余地が残ります。
- 補正ありH252B252カバルドン 51.6%〜61.3%(確定2発)
いのちのたまやメガバシャーモではとびひざげり2発で突破することはできません。
一撃圏内の相手の例
- H252ウォッシュロトム 103.8%〜122.9%(確定1発)
- 無振りガブリアス 98.3%〜116.3%(乱数1発93.8% ステロ込み確定1発)
- H252メガクチート 91.7%〜107.6%(乱数1発50% ステロ込み乱数下3つ切り1発)
いのちのたまやメガバシャーモよりも遥かに広範囲のポケモンがとびひざげり1発圏内に入ります。
技を打ち分ける必要がない相手が多くなるため、小回りの利かなさはある程度火力でカバーしてしまいます。
対半減
- 補正ありH252ファイアロー 61.6%〜72.4%(確定2発 ステロ込み1発)
- H228B12マリルリ 50%〜58.8%(確定2発)
- 補正ありH204B252サンダー 36.1%〜42.4%(確定3発 ステロ込み乱数下4つ切り2発)
物理受けでもなければ半減でも後出しを許さないので、有利対面で交換読みをする必要がない状況も多くなります。
マリルリが後出ししてきた場合、半分削れるのでオボンか否かを判別できます。
被ダメ
- 補正ありA252鉢巻マリルリのアクアジェット 108.3%〜129%(確定1発)
- 無振りスイクンのねっとう 73.5%〜86.4%(確定2発)
- 補正ありA252マリルリのアクアジェット 73.5%〜86.4%(確定2発)
- 無振りクレセリアのサイコキネシス 69.6%〜82.5%(確定2発)
技構成
- とびひざげり
この型の場合、メインの格闘技はとびひざげり確定です。
とびひざげり連打で全抜きを狙うことが多くなるので、ばかぢからでは成立しません。
- フレアドライブ
ほぼ確定で採用ですが、タイプ一致だから入れるというだけの採用理由です。
場合によっては切るのもありだと思います。
以下はパーティに合わせて選択です。
何を採用してもとびひざげり以外に頻繁に使う技はないと思うので、ピンポイントな技も採用価値があります。
- はたきおとす
エスパー、ゴースト、持ち物を落としたい相手に。
ポリゴン2+ゴーストタイプの組み合わせにも。
- がんせきふうじorいわなだれorストーンエッジ
ファイアロー等の飛行に。
S下降と命中を取るか、命中+火力の中間を取るか、火力を取るか。
- かみなりパンチ
ギャラドスやオボン持ちマリルリに。
威嚇込みだとHB特化ギャラドスには1発耐えられます。(75.2%〜89.1%)
H228B12マリルリにも1発耐えられます。(77.4%〜91.1%)
- 地震
ドククラゲやメガゲンガーに。
守る持ちヒードランにも。
後ろにゴーストが控えていて岩タイプ等にとびひざげりを撃ちにくい時に。
- ブレイブバード
H252ローブシン確定1発。(104.7%〜123.5%)
H252メガフシギバナ乱数1発。(96.2%〜113.3%)
- フェイント
先制技。
ファイアローに対し23.5%〜28.1%。
- ばかぢから
とびひざげりと両立。命中が欲しい時に。
- どくどくorおにび
相手によっては攻撃するより効果があるため、交換読みで使用。
- ねごと
催眠対策。
努力値
AS252振りでいいと思います。
残りはダウンロード対策になるのでDに振ります。
S調整をする場合、
- 1加速でマニューラ抜き S236振り 実数値130
- 1加速でゲッコウガ抜き S220振り 実数値128
- 1加速でライコウ抜き S180振り 実数値123
- 1加速でジャローダ抜き S172振り 実数値122
- 1加速でメガルカリオ抜き S164振り 実数値121
この辺りが候補だと思います。
守るで加速できないため、初速も重要であることに注意が必要です。
選出、立ち回り
とびひざげりで全抜きを狙って選出、または有利対面で後続に負担をかけるサイクル戦想定で選出します。
先手を取ってとびひざげり一撃で突破できる相手との対面を作り、とびひざげりで突破しつつ加速していきます。
ガブリアスですら他のポケモンでがんせきふうじを当てておけば加速の起点です。
がんせきふうじ持ちと組ませると相性が良いです。
通常のバシャーモと違い、相手の先発起点作りカバルドンに対して先発で出せます。
HBカバルドン(51.6%〜61.3%)でもHDオボンカバルドン(70.2%〜82.7%)でもとびひざげり2発で突破できるので、ステルスロック+あくびの余裕を与えません。
後出ししてくる物理受けカバルドンも、交代時に1発、さらに上から1発で突破してしまいます。
C無振りスイクン程度なら対面からねっとう(73.5%〜86.4%)を1発耐えつつとびひざげり2発で突破できます。勿論後出しは許しません。
格闘半減の相手でも、クレセリアレベルの耐久でなければとびひざげりで大幅に削れるので、サイクル戦のダメージレースも有利に戦えます。
半減でも無振りボルトロス程度なら74%〜87.6%削り、H204B252サンダーでも36.1%〜42.4%削るので、ステルスロックと相性がいいです。
ラティオス等もとびひざげり(66.4%〜78.7%)2発で突破できるので、交換読みはたきおとすをする必要はありません。
苦手なポケモン
- ゴーストタイプ
- 固い格闘半減タイプ
- 高火力先制技持ち
- 頑丈・襷が残っているポケモン
- 1加速で抜けないポケモン
ボーマンダは威嚇+メガシンカの物理耐久で負担がかからず、起点にされます。
クレセリアやヤドランはゴリ押しもききません。
パーティ構築
鉢巻バシャーモを軸にする場合は、苦手な相手をしっかり対策する必要があります。
ギルガルドやゲンガー辺りは相手側もバシャーモが得意ではないので、パーティメンバー次第では見せ合いの時点で選出を抑制できます。
また、ゴーストタイプとエスパータイプは追い打ち持ちで確実に対処する方法もあります。
飛行タイプにはステルスロックも有効です。
がんせきふうじ等のS下降技や追い風で初速を補うのもサポートとして優秀です。
これらの多くの要素を兼ね備えるバンギラスは優秀な相方でしょう。
また、竜舞ボーマンダの起点になってしまうので、こおりのつぶて持ちを採用するのもいいと思います。
後出し性能が無いため、有利対面を作る工夫が必要です。
有名なバシャサンダーナットは鉢巻型でも相性が良いと思います。
サンダーのボルトチェンジで有利対面を作り、ナットレイのやどりぎのタネやステルスロックで相手を削り、でんじはで加速の起点を作りにいけます。
サイクル戦で勝つ戦い方も全抜きで勝つ戦い方も狙えて、柔軟に戦えると思います。
鉢巻バシャーモを軸ではなく補完として採用する場合は、苦手な相手を気にしすぎる必要はないと思います。
得意な相手に選出するだけ、鉢巻バシャーモが必要な相手に選出するだけの採用もありだと思います。
最後に
珠バシャーモやメガバシャーモとは別のポケモンです。
守るで加速するのとは違い、とびひざげりにS上昇の追加効果があるような感覚です。
こだわりハチマキはPGLのデータでは0.1%以下と、持ち物のTOP10にも入っていませんが、数%程度はいてもいい強さは持っていると思って使っています。