半熟卵と申します。7回目の投稿。
受けループ布教活動。
前置き
・個体は全て理想個体とします。
・非公式の単語や略称を使用します。不明な点がございましたらコメントにて。
・考察環境:S2~
※フォーク投稿に関して
フォーク元の論はS2以降(6th産解禁)に対応してない点を筆頭に、現状に於いては記述が足りない点が多いと判断し、フォーク投稿させていただいています。
採用理由
1.受けループという構築で、積み(バトン)要素を持つポケモンへのメタが利くポケモンを採用したい。
2.7thの仕様を逆手に取ったTODとPP枯らしの2筋で詰ませにかかれる駒として採用したい。
解説
「採用理由」の1点目に触れます。2点目は次項。
- 受けループ
相手の6匹のポケモン全てを後出しから見れるなら、対面不利を取っても負けない安定した勝ち筋を持てる、という考え方で組まれる構築です。レート差マッチが多い現状、取りこぼしを抑えやすい点でも非常に優秀です。
ただし、7th環境では 超火力/Z技/積み技/高速展開/etc... といった要素を持ったポケモンが環境上位に多く、受身的な行動で展開していく受けループは環境的には逆風です。
- 積みメタ
本論では、受けループが苦手とする中の1つである積み要素を対策します。勿論、受けループの核である後出しからの行動が前提です。
具体的に、積み要素を持つ仮想敵としたいポケモンは以下。
バシャ/パル/ミミ/ガルド/ウルガ/マリルリ/メガリザX/メガルカメガガル/カイリュー/レボルト/etc...
- 積みメタ+α
これら全てに回答できるポケモンはいませんので、視点を少しズラします。そこで、メタ対象であるバシャにバトンを持つ個体がいることに着目。
このバトン軸にも回答が利き、バシャ自体にも比較的後出しが利くドヒドの採用に至ります。(剣舞→Z雷Pは無理)
このドヒドがメタとして機能する対象が上記一覧で太字にしてあるポケモンです。
TOD
7th受けループを考える上で重要な要素だと感じているので項を分けて記載。
- TODとは
6thでのTODを簡単に表すと、"毎ターン、時間をめいっぱい使う"ことで、PP切れを回避しながら判定勝ちに持ち込んでいました。その為、6th→7thの仕様変更により、このTOD勝利は不可能となっています。
- TOD ver.7th
しかし、7thでは新たなTODの可能性が生まれました。その条件は「相手の持ち時間を0にする」というもの。つまり、"毎ターン素早く決定し続け、自分の持ち時間が無くなるより早く相手の持ち時間を0にする"という勝ち筋が生まれました。
この勝敗判定は単純明快、「持ち時間が切れた方の負け」これだけです。例え、残ポケ数が1(自分):3(相手)という状況だとしても、相手の持ち時間が切れた場合は相手の負けとなります。
- TOD(7th)の条件
このTODを達成する為には、膨大なターン数を凌ぎ切らなければなりません。
最速に近い操作をし続けられる場合、1ターンあたりの消費時間は約2~3秒。10分の持ち時間を消費させ切る場合、単純計算で250手近いターンを凌ぐ必要があります。(そもそも、初手から最速決定され続けたらこちらが勝てない。また、初手から最速決定され続けることも少ないので、実際はもっと必要ターンが少なくなるが、それでも7~80手程は凌げる必要がある。)
- TODを担えるポケモン
これを回復回数に限りのあるハピラキや残飯による微回復だけで実現するのは不可能です。以下のような、無償でヒールが利くポケモンが2体以上は必須。
・再生力 : ドヒド/ヤドラン/ヤドキング/バレル/ママン/モジャ/ランクルス/タブンネ/ etc...
・ポイズンヒール : グライ/ガッサ
・グラスメイカー : ブルル
特に、ブルルの特性は接地ポケモンであればブルル以外も恩恵を得られるため、このTODを狙う際には非常に優秀です。
- TOD(7th)戦法の利点
このTODの最大の利点として、PP削りとの両面で詰ませにかかれる点が挙げられます。
一般的なポケモンが持つPPはそこまで多くなく、回復技を持つポケモンもそこまで多くないので、毒菱やステロ等で交代ループを封じるだけで、相手はPPを消費する行動を余儀なくされる場合が殆ど。場合によっては、その時点で詰ませが成立していることすらあります。
この2つの面から同時に詰ませにかかれる、TODのみに囚われない勝ち筋の太さがこのTODの最大の強みです。
構成
※実数値[努力値] / 性格補正を +or- で表記。
実数値 : 157-xx-222-73-165-55
努力値 : 252-xx-236-0-20-0
特性 : 再生力
性格 : 図太い
持ち物 : 黒いヘドロ
〔 自己再生 / 黒い霧 / 毒菱 / 熱湯 〕
- 〈 主な調整先 / 目安 〉
・A161[252+] パルシェン ロクブラ(A2↑) 70~85(44.6%~54.1%) +ヘドロ*1 高乱2耐え(99.9%)
※ヘドロ*3+再生力 =79 / 分布 70~79:96.4%
・A156[252+] ミミッキュ Zシャドクロ(A2↑) 111~132(70.7%~84.1%)
+ヘドロ*1 +シャドクロ 28~34(17.8%~21.7%) → 130~157 高乱耐え(99.6%)
・C205[252+] ウルガモス Zオバヒ(C1↑) 102~120(65.0%~76.4%)
+ヘドロ*1 +オバヒ 46~54(29.3%~34.4%) → 139~165 乱耐え(78.5%)
- 〈 構成意図 〉
バシャ等は雷Pを割り切ればHDでも止められるが、パルミミ等も止めておきたいのでHBベース。それだけでは若干指数が足りないので、実質耐久を上げつつTOD性能も引き上げられる(永続的な回復手段である)ヘドロを採用。
そのうえで、パルのロクブラの乱数がズレないギリギリまでHBを下げ、それをそのままDに注ぎ込むことで炎Zでゴリ押そうとするウルガからの乱数を18%ほど改善。
不意の毒々や特殊サブウェポンへの耐性は強いものの、地震を持たれるだけで受けが成立しなくなるので、地震疑惑のあるポケモンにはメガヤドやムドー等の数値受けとセットにし、2枚受けで対応するのが丸い。
- 〈 技選択 〉
【確定技】
・自己再生 PP:16
受けループに於いて、瞬間回復を持たないポケモンは受けきりを担えない。また、これが無いと対ミミが担えないので順当に確定。
・黒い霧 PP:48
「採用理由」でも述べたよう、積み対策を幅広く担うキーウェポン。確定。
また、剣舞(PP:32)/瞑想(PP:32)/竜舞(PP:32)といった多くの積み技よりもPPが多いため、こちらのPPが枯渇する心配をしなくていい。相手が積み技のPPを増やしていない場合、2体目も詰ませられる可能性がある他、交代せずに詰ませにかかりたい場合も多いため、ポイマの使用を推奨。
・毒菱 PP:32
毒が入るタイミングが遅いものの、受け回す際には一手で相手の接地ポケモンに毒を入れられる優秀な技であり、TODで詰める際には交代を封じることで勝ち筋を太くできる技。
あまり感情的な面を差し挟むべきでないのは理解しているが、TOD完了までにかかるプレイヤーへの負担が尋常ではないので、詰ませ展開を加速させられるこの技は実質確定レベル。なので、お互いに余計な体力を使わないよう、受けループ相手に序盤で時間を消費し、かつ相手を崩せないと悟った時はすぐさま降参しましょう。
・熱湯 PP:24
低火力水タイプのお供技。
負担技である毒菱は対面には通らないので、挑発で自傷しない為にも、バシャへの遂行の為にも必須。確定。とは言え、USUMになってからは、剣舞雷P馬車が増加しているので、一任選出は控えるべき。
4つの技どれもが切れない為、選択技はなし。
ダメ計
【与ダメ】
- 熱湯
H155-D90[0-0] バシャーモ
→ 74~90(47.1%~57.3%) 高乱2(87.5%)
H161-D125[4-0] ウルガモス
→ 54~66(33.5%~40.9%) 確3
→ D1↑: 36~44(22.3%~27.3%) 身代わり破壊率:43.7%
【被ダメ】
- 物理
A161[252+] パルシェン
→ ロクブラ(A2↑) 70~85(44.6%~54.1%) +ヘドロ*1 高乱3(99.9%)
※ヘドロ*3+再生力 =79 / 分布 70~79:96.4%
A156[252+] ミミッキュ
→ Zシャドクロ(A2↑) 111~132(70.7%~84.1%) 確2
→ シャドクロ 28~34(17.8%~21.7%)
※Zシャドクロ(A2↑) +シャドクロ +ヘドロ*1 130~157 高乱耐え(99.6%)
A112[252+] マリルリ(力持ち)
→ じゃれ(A6↑) 102~120(65.0%~76.4%) 確2
A222[252+] ギルガルド
→ シャドクロ(A2↑) 79~94(50.3%~59.8%) 確2
→ シャドクロ 40~48(25.4%~30.5%) 確4
A197[252] メガボーマンダ(SS)
→ 地震(A1↑) 152~180(96.8%~114.6%) 乱1(75.0%)
→ 捨身(A1↑) 109~129(69.4%~82.1%) 確2
→ 捨身 73~87(46.4%~55.4%) +ヘドロ*1 高乱2(81.3%)
A200[252+] メガリザードンX(硬爪)
→ 逆鱗 79~94(50.3%~59.8%) 確2
→ 逆鱗(A1↑) 118~141(75.1%~89.8%) 確2
→ フレドラ(A1↑) 59~70(37.5%~44.5%) 確3
A194[252+] メガガルーラ(親子愛)
→ 地震 84~100(53.5%~63.7%) +ヘドロ*1 確2
A200[252+] ガブリアス
→ 地震(鉢巻) 152~182(96.8%~115.9%) 高乱1(87.5%)
- 特殊
C205[252+] ウルガモス
→ Zオバヒ(C1↑) 102~120(65.0%~76.4%) 確2
→ オバヒ 46~54(29.3%~34.4%) +ヘドロ*1 確4
※ Zオバヒ(C1↑) +オバヒ +ヘドロ*1 139~165 乱耐え(78.5%)
C211[252] メガリザードンY
→ ソラビ 58~69(36.9%~43.9%) 確3
C222[252+] ギルガルド
→ シャドボ 61~73(38.8~46.4%) 確定3
C200[252+] ヒードラン
→ 大地(眼鏡) 112~132(71.3%~84.0%) 確2
C147[252] カプ・コケコ
→ ボルチェン(EF) 108~128(68.7%~81.5%) 確2
→ 10万(EF) 134~162(85.3%~103.1%) 低乱1(12.5%)
あとがき
ここまでご覧頂き、誠にありがとうございます。
お時間を割いていただき恐縮です。
この論がどなたかの参考になれていれば幸いです。
更新履歴
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