こんにちは、ななみと申します。
前回のトゲデマルでは高評価ありがとうございます、大したプレイヤーではないですが今後も精進して色んな論を書いていこうかと思います。
- 前置き
本論ではHABCDSや多少専門的な用語も使います。
分からない!という方はブラウザバックするかお近くのグーグル先生にでも尋ねるかして下さい。
コメント欄で根本的な質問をされると飽和してしまうかもしれないので。
※加筆部分について
一度見た人が分かりやすいように先頭に書いておきます。
・候補技の追加
・火力指数の説明が少し誤解を招きかねなかったので補足
・スカーフに対する立ち回りの追加
・相性の良い味方の追加
フェローチェについて
「ぼくの考えた最強の紙耐久高速アタッカー」とでも言いたげなふざけた種族値を引っ提げて今環境にやって来たウルトラビーストです。
準速で130族を抜き去りながらA種族値137の極振りから威力130技を持ち物無しの状態で繰り出せるというとんでもない事を可能にしているポケモンです。
しかし、等倍の先制技や一致の半減技ですら半分以上持っていかれる事がほとんどというとんでもないぺらぺらさ加減で、受け出しは困難を極めます。
採用理由
・抜きエース
終盤のお掃除役です。
他のポケモンとの差別化は特に必要のない尖った性能をしています、ヘラクロスやマッシブーンとは全くベクトルが違うので差別化要素は記載しません。
今回はこいつを格闘Zを持たせて運用します、運用法については後ほど。
努力値
性格:やんちゃ
AS252H4
147/207/57/157/51/203
ASぶっぱにH偶数を避けるためHに4振り、多少耐久に振ったところでスカーフに抜かれた時点で吹き飛ばされるので素直にぶっぱしましょう。
4振りをBに回すと多少先制技の乱数が変わって来ます、Hが偶数でも気持ち悪くない方はBに振るのも良いかと。
先制技を受ける事が多いので下げるのはDです、特殊技を切る場合は意地っ張りでも良いかと。
Sにビーストブーストをかけるのも大いに有りなのですが、本論はこれで解説していきます。
特性
- ビーストブースト
これしかないです。
相手のポケモンを倒した際に一番高い能力値が一段階上昇します、今回はAです。
Sをブーストさせるのも悪くはないと思いますが、その場合全抜き性能は落ちるので今回の論とは少しズレて来るかと思います。
技構成
・確定技
- とびひざげり
メインウェポンです、外す理由がありません。
- とんぼがえり
交代読みで打ってもよし、上から打って削りながら後ろに任せるのもよし。
ゴーストがバカみたいに飛んで来るので、これがないと正直話にならないと思っています。
ミミッキュの皮を剥がして後ろに任せやすくなるのも大きな利点です。
エスパーに対する解答にもなります。
- どくづき
これがないとフェアリーに何も出来ないです。
切る理由は特にないかと思います。
・候補技
- れいとうビーム
ボーマンダ、グライオン、ガブリアス、カイリュー等の氷4倍を突破出来るようになります。
また、唯一の飛行への解答となります。
4倍以外に対する解答にはほとんどならないので一応候補に落としていますが、余程の事がない限り入れた方が良いです。
- ちょうはつ
先発で強引にベールを貼るキュウコンやステロを撒くマンムーを見たいならなくはないです。
ただし、耐久が耐久なので読み外した時のリスクがかなり大きいのが厳しいところです。
- さきどり
ゴーストを返り討ちに出来る可能性は秘めていますが、素直に後続に任せるのが無難な気もします。
詳しい使い方は先に論を書いて下さっている方がいるのでそちらをどうぞ。
- めざめるパワー電気
ギャラドスピンポイントですが、そのギャラドスは採用率が高い上にうじゃうじゃ寄って来ます。
それを食い物に出来るので影響力は強め。
- どくどく
クレセリアやガラガラ読みで使えない事はないですが、とんぼで対面操作した方が良い事が多いかと思います。
↓追記
- とびかかる
交代先に打つ、虫技を撃ちつつ交代しないという2つの役割がありますが、とんぼがえりとタイプがダブっているが故になかなか採用に至りにくい技です。
ワンチャンなくはないですが、基本的にとんぼがえりのみでよろしいかと。
※色々計算してみましたが、A下降を利用して最近の物理アタッカーに対面勝ち出来るようになるケースはほぼなかったです。
広がるのは襷マンムーぐらいでした。
- かわらわり
コメントがあった訳ではないのですが、欲しくなった場面が割とあるので一応追記しておきます。
先発が多く壁張りの相手が多いので、抜きエースの役割とは全くベクトルが違いますが一応候補に入れておきます。
技範囲は良くも悪くもないといったところですかね。
ちなみに悪技は投げつけるしかなく霊技は覚えません。
珠がないと火力が足りなさすぎるのでめざめるパワー霊は外しています。
持ち物
今回は格闘Zです。
とびひざげりともビーストブーストとも相性が良いです。
何故格闘Zなのか?
ここまではフェローチェを扱う上で割と当たり前の事を書いてきました。
ここからは格闘Zを持たせる理由について解説していきます。
- 強引な突破によりビーストブーストの発動を狙う
これが一番の理由です。
ビーストブーストの性質により、この子は1匹を落とす事が重要となります。
一致130技で攻撃力207とは言え火力補強無しだと火力指数は40365、かなり薄くない限りは等倍でも普通に耐えられてしまいます。
これが格闘Zだと1.5倍の60547となります。
半減でもガブリアスの逆鱗より少し低いぐらいで、等倍では話にならないレベルの火力まで引き上がります。
具体的に言うとH244振りのテッカグヤが乱数43.8%で消し飛び、無振りでも硬いという物理耐久に定評のあるガブリアスも一撃で消し飛ぶという、130族を越えた素早さからは考えられない凄まじい火力が得られます。
一度だけ放てる超火力で一体無理やり突破した後、ビーストブーストにより強化された火力で全抜きを狙うと言うのがこのフェローチェです。
ガブリアス以下の耐久で等倍の敵は全て役割対象となります。
誤解しかねない書き方をしていますが、等のガブリアス自体はスカーフか襷がほとんど、かつれいとうビームで確定1発なのでZ飛び膝蹴りを喰らわせる局面はまずないです。
スカーフ警戒の引きか、交代読み&襷潰しのとんぼがえりが基本になります。
その辺りは誤解なきようお願いします。
また、格闘Zを使う事により一度だけ命中安定デメリットなしの状態でとびひざげりを使う事が出来ます。
これも他のアイテムとの重要な違いです、バシャーモやコジョンドを使っていて安定のしなさに頭を抱えた事のある方は大勢いらっしゃるのではないでしょうか。
他の持ち物だと飛び膝蹴りを外すだけで有利対面が一気に不利になり、フェローチェの損失どころかそのまま対面に解答を持てなくなりゲームが終わってしまう事も少なくなく、やがてフェローチェを使わなくなる原因にもなりがちかと思います。
副産物ですがオニゴーリ等のまもるも1/4だけですがダメージが貫通するので、みがまもでムラっけターンを稼ぐ相手に強引な突破ができる事もあります。
そもそもまもるやニードルガード自体を誘いやすいポケモンでもあるのでそこそこありがたいです。
きあいのタスキとの比較
襷持って2回殴れば良いじゃん!と思うかもしれませんが、そうもいかない理由がいくつかあります。
勿論襷の方が上回る点もあるのですが、一先ず襷を上回る点を述べていきます。
- 飛び膝蹴りを当て続ける必要がない
命中安定になるので、不安材料に悩まされる事が減ります。
1回でも外すと完全に崩壊するので、1回だけでも命中安定に出来るのは大きいです。
- 受けを強引に突破出来る
特に再生持ちに対して大きな差を見出せます。
- 襷潰しに耐性を持てる
どちらかと言うと襷側の欠点ですね。
大抵の相手はフェローチェを襷と思って先制技を打ったり、ゴツゴツメットで削ったりとにかく襷を潰そうとしてくる立ち回りをしてくる事が頻繁にあるので、それを致命的なものにしないというのは大きいです。
一度ねこだましやゴツゴツメットをもらっただけで攻撃回数が1回減るのは割りに合いませんからね。
いのちのたまとの比較
- 持ち物を襷と誤解させる事が出来る
格闘Zの場合襷と火力が全く同じになるので、一発攻撃を放った時点で大抵の人は「あ、襷だな」と誤解しやすいです。
これにより、こちらが一度襷潰しを受けた後一撃は耐えるから大丈夫と思って居座ってしまった相手を容赦なく葬る事が出来ます。
これが珠だと発生しないので、奇襲性が格闘Zの方が高いです。
- 初撃が重い
確定一発圏内の相手が格闘Zの方が多いです。
これにより対面で勝てる相手が多いです。
珠飛び膝蹴りをギリギリ耐えられる程度の相手が8割の乱数で吹き飛ぶ火力が得られます。
- 何回も連続で当て続ける必要がない
襷との差別化に同じです。
格闘Zの欠点
勿論なかなか痛い欠点があります。
- サブウェポンの威力が低い
例えば襷なら毒突き2回でカプ・コケコを突破する事が出来、珠なら一撃で突破出来ますが、このフェローチェの場合とんぼ返りで削ってから終盤に再び対面した時に処理するしかないです。
れいとうビームの火力は足りるのですが、毒突きの威力が低いのは痛い時が多々あります。
- スカーフや襷に弱い
襷フェローチェとの重大な差です、特にスカーフが嫌でフェローチェの持ち物から襷以外の選択肢を消してしまっている方も大勢いるかと思います。
襷はフェローチェ自身がとんぼがえりで潰して解決する事が出来るのですが、スカーフ持ちは相手のパや動きを見てきっちり判断しなければならないです。
- Z枠を消費する
こればっかりはどうしようもないです。
他のZ技を諦める、または同時に選出する事のないZ技枠を使う等して構築して下さい。
大まかな運用法
先発で繰り出せそうなら繰り出します。
先発でこちらが有利対面となった際の相手への威圧感は凄まじく、尚且つフェローチェのウェポンを受けられる相手はそこそこ多く、交換を強制する事が多いので対面を操作しやすいです。
仮に先発でこちらが不利対面になったとしても、とんぼがえりでダメージを入れながら後続に任せられます。
フェローチェはサイクルには参加しにくいので、後ろはサザンガルド等2匹で完結されたサイクルを回すか交代技を使えるポケモンが理想的です。
繰り出し性能が皆無に近いので理想的には先発ですが、あくまでも役割は終盤の抜きエースなので無理に先発にする必要まではないです。
フェローチェを見る枠を後続で突破または削る事で相手のパを崩壊させる。というのがフェローチェを選出した際の理想的な立ち回り方となります、フェローチェに限らずポケモンにおいて大事な要素ですが、フェローチェにとっては特に大きいです。
特に格闘を半減するだけで済む相手の場合、ある程度削るだけで強引に突破出来ます。
不利な相手を突破した後の抜き性能は折り紙つきです。
Zクリスタルを持たせているので多少勿体無いですが、フェローチェが全く解答を持てない相手を2匹以上選出されそうな場合素直に選出を控えましょう。
スカーフ、襷持ちの処理について(追記)
襷を持たない事による大きなデメリットが襷とスカーフに勝てないという事ですね。
これに関しては見せ合いで襷持ち、スカーフの可能性の高いものを見定めておく必要があります。
なので、ベトベトンR等でスカーフガブリアスを誘いつつはたき落としたり、あらかじめ他のポケモンで処理したり、麻痺を撒いたりネバネバネットを貼ったりする必要性があります。
その辺りは明確な対処法はなく、後ろで臨機応変に対応するしかないです、プレイヤーとしてのスキルに依存します。
そもそもスカーフ持ちが多いのはガブリアス、カプ・テテフなど対策しないとかなりまずいポケモンが基本なので、後ろでの対策は整っている事かと思います。
スカーフ持ちに選出されないような裏を作れると理想的ですね。
なお、襷持ちに関しては読めた時点でとんぼがえりでさっくり処理出来ます。
ブーストした分は失いますが、とんぼがえりのダメージも入るのでその辺りはほとんど気になりません。
襷も襷でゴツゴツメット等のスリップダメージ系に潰されたり、対面に2発撃たないと瀕死にならなくて徒らに消耗する事が多く、結局スカーフや襷を強引に対面で潰せるかはかなり不明瞭です。
それでもどうしてもスカーフが気になるという方は襷を使う方がよろしいかと思います。
スカーフ持ちを見極める事が出来る、または襷を信用出来ないプレイヤーは珠や格闘Zを使うのが良いですね。
やってる事は脳筋ですが繊細に扱ってあげてください。
相性の良い味方
- ベトベトンR
ゴーストとエスパーとフェアリーを見る事が出来、追い討ちで確実に仕留めたり、出て来たガブリアスのスカーフをはたき落としたり出来ます。
スカーフ持ちの多いカプ・テテフを受ける事も出来、非常に相性が良いです。
毒や飛行はZ飛び膝蹴りで無理矢理落とせる耐久まで削る事はそれほど苦にはならないのですが、ゴーストばかりはそうもいかないので他よりきっちりとした対策をしておく必要があります。
ミミッキュが重くなりますが、幸いミミッキュの化けの皮はとんぼがえりで剥がしながら撤退出来るのでミミッキュを見る枠はそれなりに縛られないで済みます。
- サザンドラ
これもゴースト対策ですが、やはりミミッキュが重いです。
ギルガルドに対して強く出られます。
- カプ・コケコ(追記)
ガラガラR+ギャラドスやガラガラR+テッカグヤの並びだとフェローチェはさすがに選出を控えざるを得ないので、カプZや毒みがまも等で強引にガラガラを突破し崩壊させる構成をしたカプ・コケコを裏に添えて相手によって軸を変えていく感じの使い方になります。
汎用性も高く、マンムーの先発を誘う効果もあり裏選出として優秀なので追記しておきます。
・他にもミミッキュや襷パルシェンを見られる天然ポケモンなど。
ダメージ計算
全てトレーナー天国を使用しています。
- 与ダメ
2回目のカッコ内は乱数の確率です。
・とびひざげり@Z(指数60547)
無振りガブリアス(108.1〜127.8%)
無振りファイアロー(81.6〜96%)
威嚇込み無振りギャラドス(44.7〜52.9%)
H252テッカグヤ(91.1〜107.3%)(43.8%)
H252ウルガモス(63.5〜75%)
HBテッカグヤ(66.1〜77.9%)
HBエアームド(63.3〜75%)
HBスイクン(60.8〜71.4%)
(ブースト込み)HBスイクン(89.8〜106.2%)(43.8%)
H252メガハッサム(81.3〜95.4%)
HBポリゴン2@進化の輝石(101〜119.7%)
Z抜きだとこの2/3なので60%削れる相手は受け出し不可能となります。
・とびひざげり(40365)
無振りメガガルーラ(141.1〜166.6%)
無振りキュウコン(108.1〜127.7)
弱点またはある程度紙耐久ならいけます。
ブースト後はZとびひざげりと同じ火力となります。
・とんぼがえり(21735)
HBメガヤドラン(32.6〜39.6%)
HBクレセリア(37.8〜45.8%)
無振りカプ・テテフ(60〜71%)
無振りカプ・コケコ(26.8〜31.7%)
半減でも2割ぐらいは持って行くので後続の攻撃による確定数もそこそこ変わって来ます。
・どくづき(16560)
HBカプ・レヒレ(38.4〜46.3%)
H252カプ・レヒレ(51.9〜62.1%)
無振りカプ・テテフ(74.5〜88.1%)
無振りカプ・コケコ(82.7〜97.9%)
無振りミミッキュ(47.6〜56.9%)
H252アシレーヌ(71.6〜84.4%)
弱点でもこの有様なので素直に他のポケモンやとんぼがえりで削ってから相手しましょう。
67%削れる相手はブースト後は障害にならないです。
・れいとうビーム
無振りガブリアス(111.4〜133.3%)
無振りメガボーマンダ(115.2〜136.4%)
H252メガボーマンダ(97〜114.8%)(81.3%)
H252グライオン(123〜147.2%)
H252霊獣ランドロス(110.2〜130.6%)
H252カイリュー(90.9〜107%)(37.5%)
チョッキが怖いランドロスとマルチスケイルのカイリューは逃げましょう。
ガブリアスはスカーフか襷がほとんどなので持ち物見極めてから相手してください。
・めざめるパワー電気
無振りギャラドス(105.8〜124.7%)
H252ギャラドス(89.1〜104.9%)(25%)
対面だと少し怪しいです。
- 被ダメ
無振りポリゴン2トライアタック(73.9〜86.9%)
無振りスイクンなみのり(74.1〜88.4%)
A極ガブリアスストーンエッジ(90.4〜106.8%)(37.5%)
A極マンムーじしん(65.9〜77.4%)
A極マンムーこおりのつぶて(53〜63.2%)
A252メガルカリオバレットパンチ(69.3〜82.9%)
A極メガハッサム(88.4〜104.7%)
A極鉢巻カイリューしんそく(109.5〜129.2%)
A極鉢巻マリルリアクアジェット(90.4〜106.8%)(43.8%)
A252メガガルーラねこだまし(47.6〜57.1%)
A252メガガルーラふいうち(27.8〜32.6%)
火力増強無しの先制技は何とか耐えますがカイリューの鉢巻神速のみ土下座不可避です。
マンムーは地震読みでも出せず、襷相手には負けます。
一撃は一撃でもある程度まともな一撃を食らったら終わりです。
最後に
自分がフェローチェを使っていて一番しっくり来たのがこの型で、尚且つ同じ事をしている人を見かけた事がなく、論もなかったので投稿に踏み切りました。
使っていて爽快で楽しい子なのでこの育成論で興味を持ってくれたら嬉しいです。
- オマケ
A極ホウオウのZブレイブバード
(1020.4〜1202.7%)
フェローチェ10匹並べてホウオウをボールにしてボウリング出来ますね。